「斎藤さんを助けたい」広がった共感とメディア不信 分断の懸念も

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堀之内健史 菅原普
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 17日に投開票された兵庫県知事選で再選を果たした斎藤元彦氏(47)は、政党組織の支援を受けずに約111万もの票を集めた(得票率45%)。原動力となったのはインターネットにあふれる情報と、有権者の既存メディアや県議会への不信感。だが、選挙戦を通じて、県民の間に分断の火種ももたらした。2期目の斎藤県政では、混乱の収束に加え、県民の融和も迫られることになりそうだ。

 15日夜、兵庫県姫路市のJR姫路駅前には、広場を埋め尽くすほど大勢の人が集まった。

 「メディアの報道が本当に正しいのか。多くの県民がSNSやユーチューブなどで調べている。一部の県議は政局を見て動いているのではないか。一人ひとりがぜひ見定めていただきたい」。斎藤氏が内部告発文書問題を引き合いに訴えると、聴衆からは大きな拍手とともに「その通りだ」「頑張れ」などの声が上がった。告発への対応に端を発して、斎藤氏が知事の座を追われた9月までとは打って変わった光景だった。

 当初、2021年の前回選挙のような政党の支援もなく、苦戦も予想された斎藤氏。だが、選挙戦が終盤にさしかかるにつれ、街頭演説に集まる聴衆は増える一方で、斎藤氏が選挙カーに立つたび、沿道には黒山の人だかりができた。

 加古川市の会社員の男性(3…

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    伊藤昌亮
    (成蹊大学文学部現代社会学科教授)
    2024年11月19日6時39分 投稿
    【視点】

    地方議会や公務員などの「既成権力」に抗して「改革」を推し進めるリーダーを人々が応援するという構図は、2010年代に維新の会が躍進したときにも見られたものですが、今回の動きには当時と大きく違う点があります。テレビというメディアの位置付けです。

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    佐倉統
    (東京大学大学院教授=科学技術社会論)
    2024年11月19日10時22分 投稿
    【視点】

    ネット、とくにSNSが斎藤支持の意見を盛り上げたのは事実だろうが、なぜ多くの人が斎藤氏を「味方」と認識したのか、その原因となる背景の分析が必要だと思う。 裏を返せば既存メディアや県議会を「敵」認定したということであり、この構図が多くの人の

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