高知市が11年ぶりに部を新設へ 桑名市長、公約の実現に向け加速化
高知市の桑名龍吾市長が、来春に市役所の組織を改編する方針を固めた。昨年の市長選で掲げた公約の実現を加速化させるため「政策企画部」を新設するほか、観光産業を喚起するため「文化観光スポーツ部」を設ける。
5日に開かれる市議会定例会で桑名市長が明らかにする。部の新設は2014年の「こども未来部」以来11年ぶりとなる。市の関係者は「20年ぶりの市長交代に伴い、桑名市長が目指す方向にかじを切る組織にしたい」と説明している。
桑名市長は「世界中から観光客を集める国際観光都市」作りを公約に掲げており、文化観光スポーツ部の新設で、スポーツツーリズムの推進や歴史文化財を活用した新たな観光資源の掘り起こしを狙う。また26年に開催される「よさこい高知文化祭」(国民文化祭)を契機に、観光誘致や移住促進を進めたいとしている。
筆頭部に位置づける政策企画部は政策の企画立案に加え、県庁などとの連携を強化する役割も担う。課題となっている地域の公共交通網の再編も担当する。また現在は観光施策も担当している商工観光部は「商工振興部」に改組。地産外商を拡大したり民間事業者と協力してふるさと納税を推進したりするなど、産業振興に特化した実動部隊とする。
桑名市長は昨年11月に就任。市では今年7月から庁内に検討チームを作り、組織改編に向けて検討を重ねてきた。