蝉谷めぐ実さんが歌舞伎を書く理由 下心からの「これではだめだ」
野波健祐
著名な文学賞で、江戸期の芝居小屋を舞台にした歴史時代小説の受賞が相次いでいる。芸に魅せられ、芸に打ち込み、芸に溺れる人々が織りなすドラマをじっくりと味わってみてはいかがだろう。
江戸の芝居小屋に読者を連れ出すかのような筆致で役者たちの業を描き、高い評価を受けている作家の蝉谷(せみたに)めぐ実さん。文学賞3冠に輝いた5年前のデビュー作「化け者心中」以来、4冊の長編時代小説はすべて歌舞伎を題材にしている。
「歌舞伎は、調べれば調べるほど書きたいものが出てくるんです」
小学生のとき、古文の教師だ…
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