石平道典
東京都千代田区長選が2日に投開票され、無所属現職の樋口高顕氏(42)が、いずれも無所属新顔で公認会計士の佐藤沙織里氏(35)、前区議の浜森香織氏(46)ら4人を破り再選を決めた。当日有権者数は5万3169人。投票率は39.11%(前回45.30%)で過去最低を更新した。
樋口氏は当選が確実になると、神田神保町の選挙事務所に姿を現し、支援者とともに万歳三唱した。取材に対し、「1期4年間の取り組みを評価していただいた。現場の声に耳を傾け、これまで以上に改革を進めていく」と語った。
新顔4人で争った前回は都民ファーストの会の推薦を受け、自民・公明の推薦候補らを破って初当選。今回は政党の推薦は受けなかったが、都民ファのほかに自民、公明、国民民主の各党の区議が応援に回り、事実上の相乗りとなった。選挙戦最終日には小池百合子知事が応援に駆けつけ、「都と区で連携していく」と呼びかけるなど、幅広い支持を集めた。
佐藤氏は区民税の10%減税を主張し、SNSを駆使した選挙戦を展開。浜森氏は区民との対話を強調したが、いずれも及ばなかった。政治団体「つばさの党」代表の黒川敦彦氏(46)と政治団体代表の新藤伸夫氏(75)は浸透しなかった。(石平道典)
千代田区長選の開票結果は以下の通り。
樋口高顕 10703
佐藤沙織里 6474
浜森香織 2991
新藤伸夫 157
黒川敦彦 63