一色清の「このニュースって何?」

紅麹サプリで健康被害 → 「食の安全」の歴史を知ろう

2024.04.05

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一色 清
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日々のニュースの中に「学び」のきっかけがあります。新聞を読みながら、テレビを見ながら、食卓やリビングでどう話しかけたら、わが子の知的好奇心にスイッチが入るでしょうか。ジャーナリストの一色清さんが毎週、保護者にヒントを教えます。(写真は、記者会見で頭を下げる小林章浩社長〈中央〉ら小林製薬の幹部=2024年3月22日午後6時1分、大阪市中央区、諏訪和仁撮影)

小林製薬製の紅麹(こうじ)原料を含むサプリメントが原因とみられる健康被害が広がっています。症状としては腎臓の機能の低下がみられます。死者が出ていますし、入院して治療している人も少なくありません。被害者は台湾でも出ており、海外にも広がっています。原因はまだ正確にはわかりませんが、原料にカビに由来する有毒な物質が混入した可能性が強いとみられています。

小林製薬が問題を最初に把握したのは、2024年1月中旬でした。しかし、製品の回収や社会への公表はそれから2カ月余りたってからでした。その間にも多くの人がこのサプリメントを摂取し続けていたわけで、対応の遅れを批判する声は強まっています。

食品が健康被害をひきおこしたケースは過去にもあります。多くの被害者を出したケースには、対応の遅れや不十分な説明が目立ちます。そうした視点に基づいて、戦後の日本で起こった「食品による健康被害事件」を四つ紹介しようと思います。

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