「南極観測もそういう時代に」女性初の越冬隊長に極地研の江尻准教授
佐々木凌
南極地域観測統合推進本部(事務局・文部科学省)は28日の総会で、来年11月、12月ごろに出発する67次隊の隊長兼夏隊長を北海道大の青木茂教授(海洋物理学)、副隊長兼越冬隊長を国立極地研究所の江尻省(みつむ)准教授(超高層大気科学)に決めた。女性の「越冬隊長」は江尻さんが初めて。
青木さんは南極海の変化と気候変動の関係などを研究しており、61次隊以来2度目の隊長。会見で「身が引き締まる思い。多くの観測テーマを遂行できるように全力で頑張りたい」と話した。
江尻さんはオーロラの観測装置の開発などが専門で、越冬隊は58次以来2度目。「1年4カ月の長い間、隊員たちのまとめ役になる非常に重い任務で、精いっぱい務めたい。男性だから、女性だからという違いは無いと信じているが、ダイバーシティー(多様性)が叫ばれる中で、南極観測もそういう時代になったんだと知っていただく機会になるのでは」と語った。
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