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ECBと日銀にシンガポールが仲間入り、緩和での通貨安は長続きせず

シンガポール・ドルは中銀による先週の意表を突いた金融緩和後の下落分をもうすっかり取り戻した。中銀当局者は金融政策によって自国通貨相場を下げる中銀の力に限りがあることを、欧州中央銀行(ECB)や日本銀行に続いて思い知らされた。

  シンガポール・ドルは過去3営業日で米ドルに対し1.5%上昇。14日はシンガポール通貨庁(MAS、中央銀行)が為替管理政策(金融政策)を中立的スタンスに変更したことを受けて0.9%下落した。ユーロも先月の欧州中銀(ECB)の緩和拡大後に上昇している。円は日銀によるマイナス金利導入にも関わらず先週は1年5カ月ぶり高値を付けた。ニュージーランド・ドルも3月10日の予想外の利下げ以降に上昇。

  トレーダーらは他の中銀よりも米連邦公開市場委員会(FOMC)に注目している。当局者らは3月に政策金利予想を引き下げ、イエレン連邦準備制度理事会(FRB)議長は今月「慎重」なアプローチを示唆した。

  オーストラリア・ニュージーランド銀行(ANZ)のシニア外為ストラテジスト、クーン・ゴー氏は「ドラギECB総裁がバズーカを持ち出しても、黒田東彦日銀総裁がマイナス金利政策に踏み込んでも、イエレンFRB議長がドットを幾つか動かしてハトの声を出してみせるのにはかなわない」と指摘した。

原題:Singapore’s Currency Shakes Off Easing, Joining Europe and Japan(抜粋)

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