2年後に米経済下降、次の危機はドルが主役とダリオ氏が予想
Katia Porzecanski-
FRBのプリントマネーでドルは最大30%下落か-ダリオ氏
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景気下降を反転させる上で金融政策の効果は限定的に
資産家でヘッジファンド運用者のレイ・ダリオ氏は、米国は2年後に景気が下降に転じる可能性が高いとの見方を示した。またドルは大きく下落すると予想した。
ヘッジファンド運営会社ブリッジウォーター・アソシエーツを率いるダリオ氏は12日、ブルームバーグテレビジョンのインタビューで、現在の減税による景気刺激策の効果は約1年半後に衰え始めると指摘。また政府は財源が不足する年金やヘルスケアなどの支払いに充てるため借り入れを増やすと述べた。
国内外での米国債需要は米政府の借り入れニーズに追いつかず、金融当局はゆくゆく利上げよりむしろプリントマネーの必要性が生じ、それが急激なドル下落を招くと、ダリオ氏は予想。ドルは最大30%下げる可能性があると述べた。
ダリオ氏は「私が懸念しているのは今から2年後だ」と指摘。「債務危機というよりドル危機になるだろう。政治・社会的危機の面が強いと思う」と続けた。
また、景気低迷を反転させる上で金融政策の効果は限定的だとダリオ氏は指摘。その時には既に金利は低く、量的緩和は最大になっているためだと説明した。
原題:Dalio Says U.S. Two Years From Downturn as Tax Jolt Fades (1)(抜粋)
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