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デジタル機器では世界初の超高磁場7テスラMRI導入

超高磁場MRI研究の世界的拠点

急激な高齢化や社会情勢の変化に伴い、脳卒中、認知症などの脳神経疾患、うつ病などの精神疾患が大きな社会問題となっています。本学では岩手県内でも脳卒中やうつ病が多くみられることから、1997年からMRIを使った脳の臨床研究に力を入れてきました。

当時世界に15台しかなかった3テスラMRIを導入し研究施設を設立。以来、500編を超える英文の論文を作成し、現在は欧米から共同研究の依頼が数多く寄せられる世界的拠点になっています。

矢巾キャンパスにフルデジタル受信・多チャンネル送信対応の
超高磁場7テスラMRI研究施設を開設

新設した矢巾キャンパスには、3テスラMRIの倍以上の静磁場強度を持つ超高磁場7テスラMRIを導入しています。フルデジタル受信・多チャンネル送信対応などの次世代機能を備えた機種としては世界初であり、革新的研究を他に先駆けて進めること期待されています。

200ミクロンの細かい画像が生み出す世界

テスラは磁場の強さ(磁束密度)の単位。MRIは高磁場であるほど高画質で、7テスラ型は200ミクロンの超高精細画像を撮影できます。画像になる前の信号も世界で初めてデジタル化したことにより鮮明な画像が可能になり、これまで不可能だった脳梗塞の急性期の血管異常や血流の変化を捉えたり、うつ病などの神経性疾患に関連する神経伝達物質の動きの解明が可能となりました。

次世代技術により期待される今後の研究成果

超高磁場7テスラMRIの導入により、超高精細機能形態イメージング、分子イメージングが可能になり、新たな検査手法や解析手法として将来の神経科学や脳神経・精神医学の発展に大きく貢献できるものと期待されます。検査対象も人だけでなく、大動物(サル、イヌ、ネコ)・小動物(ラット、マウスなど)まで広がっています。

現在、世界的にみても超高磁場7テスラMRIを用いた臨床応用はほぼ皆無に等しく、本学の3テスラMRI導入時から成熟期までに培った基礎研究・臨床研究の経験をもとにした、新たな研究基盤の確立と医療現場への貢献が世界的に期待されています。

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