内科学講座(呼吸器内科分野)
講座・分野紹介
指導医が若く熱意があり、次世代の医師育成に積極的に取り組んでいます。呼吸器は外界との重要な接点の一つであり、また、生命維持に必須なガス交換を行う必須臓器です。呼吸器病変は呼吸器疾患だけでなく、全身疾患の一部としての呼吸器病変があり、様々な病態が生じ臨床の場から多くの貴重な発見があります。これらをもとに専門医としての高い知識・技能を身につけることができます。臨床現場から上がった疑問を基礎研究・臨床研究につなげていけるようサポートしていきます。肺癌については全国的な臨床試験を統括し、高い研究レベルをもち、世界的な発表・報告を国内外で行っています。
主な研究内容
◇気管支鏡検査
・気管支鏡用エコープローブとナビゲーションシステムを使った末梢小結節陰影に対する診断アプローチ(EBUS-GS、BF-NAVI)
・エコー内蔵気管支鏡(EBUS-TBNA)による縦隔リンパ節診断システムの確立
◇経皮エコーガイド下穿刺検査
・エコーを用いた頸部・縦隔・肺病変の描出とエコーガイド穿刺手法の確立
・微量胸水患者におけるエコーガイド下胸腔穿刺の検討
◇肺癌の診断・治療
・PCR法およびデジタルPCR法を用いた血漿ドライバー遺伝子変異分析による肺癌診断と早期再発診断
・高感度NGSを用いた腫瘍および血漿遺伝子検査による肺癌分子標的薬治療の耐性分析
・ドライバー遺伝子変異肺癌に対するコンビネーデョン治療の検討(複数分子標的薬もしくは化学療法+分子標的薬)
・肺癌治療における最適治療シークエンスの検討
・免疫チックポイント阻害剤の効果予測因子、耐性因子および分子腫瘍マーカーの検討
◇気管支喘息・COPD
・気管支喘息遺伝素因のビッグデータを用いた抽出と解析
・気管支喘息関連サイトカインの血液・気管支肺胞洗浄・組織中分析
◇間質性肺炎
・間質性肺炎におけるVEGFR3およびマクロファージサブタイプからの分析
・肺血管炎モデルマウスに対する薬剤効果を各種サイトカインからの分析
学生へのメッセージ
主要臓器である呼吸器を通じて全身を診る目を養い総合的な実力をもった呼吸器内科医の育成を目指しています。臨床の力を高めるうえでも研究者としての科学的な見方は重要です。悪性腫瘍・気管支喘息・COPD・びまん性肺疾患・膠原病肺など呼吸器は広い疾患分野を抱えていますが、それぞれに関する研究が可能であり、希望に合わせて研究テーマを選ぶことができます。また、当分野では「呼吸器専門医」「アレルギー専門医」「がん薬物療法専門医」資格取得が可能です。
一緒に呼吸器疾患を通して患者から学び、幅広い実力を持った臨床医を目指しましょう。