花王では化学物質をより安全にかつ適切に使用するために、SAICM活動を推進しています。SAICMの目標は、化学物質の生産と使用におけるリスクを2020年までに最小化することです。花王では本目標の達成に向けて、取り扱う化学物質についてその使用用途を考慮してヒトと環境に対するリスク評価を実施し、その結果の公開と化学物質の適正管理を進めることで、社会に貢献していきます。
化学物質のリスクとは、化学物質がヒトや環境に好ましくない影響を及ぼす可能性のことで、リスクのない化学物質はありません。有害性の少ない物質(たとえば食塩)でも、大量に摂取すればヒトの健康に大きなダメージを与えます。化学物質の有用性とリスクを考慮し、適切に管理・使用していくことが重要になります。
花王ではリスク評価の一環として、化学物質を取り扱う作業場でのリスク評価と工場周辺環境へのリスク評価も推進しています。リスクの可能性が示唆された場合は、適切なリスク管理措置をおこなうことで、より安全な作業環境と周辺への影響の低減を目指しています(たとえば局所排気装置の設備追加や、作業者の保護具着用、災害時の化学物質漏えい防止策など)。
化学物質のリスクコミュニケーションとは、化学物質に関わる人々と、化学物質のリスクに関する情報を共有するための活動のことです。化学物質のリスク情報をベースに関係者と十分なコミュニケーションを取りながら、化学物質の適正管理に繋げていきます。
リスク評価の結果は、安全性要約書として花王ケミカルサイト内に順次公開しています。