(2023年8月時点)
豊かな共生世界を実現するために、
すべての「未来のいのちを守る」存在を めざします
私たちは豊かな共生世界を実現するために、生きとし生ける、すべての「いのちを守る」企業でありたいと願っています。地球が持続的に生きる場として保たれる未来、社会が持続的に豊かである未来、そして、人が危害から守られて笑顔で暮らせる未来を、私たちはめざしていきます。
花王は創業から「人々の暮らしを清潔に保つこと」を核として事業を展開し、豊かな生活文化の実現に貢献してきました。しかし、グローバルで気候変動、高齢化社会、資源枯渇、プラスチックごみ問題などの課題は年々深刻化しています。また、現在、世界中で蔓延している新型コロナウイルス感染症以外にも、デング熱やマラリアといった猛威を振るう感染症が多くあり、今後も多くの感染症が高い頻度で発生することが予想されています。
世界中の生活者の意識も大きく変化しており、商品を購入する際、環境や人権に配慮しているかを判断材料にするエシカル消費が若い世代を中心に広まっています。また、SNSなどの普及もあいまって、自分に合った商品を求めるパーソナライズ化が進むなど、生活者の購買行動は多様化しています。さらに、インターネットやスマートフォンの普及に伴いeコマースなどの新しい流通チャネルが近年大きく伸びており、花王を取り巻く事業環境も大きく変化しています。
こうした環境変化を踏まえ、「私たち自身が大きく意識を変えなければ、未来に大きな発展は望めない」という危機感のもと、2021年度から2025年度までの花王グループ中期経営計画「K25」を策定しました。サステナビリティ以外の退路は断って、前進することを決断し、「Sustainability as the only path」というビジョンを掲げました。2023年には中期経営計画「K25」を見直し中期経営計画「K27」を発表しました。
これまでの花王の中核事業は、人がすこやかに暮らすきれいな生活への貢献、きれいな地球環境を守る生態への貢献が中心でした。これからは、人のいのちそのものを危害から守り、笑顔で暮らせる時間を増やす生命への貢献ができるよう努めていきます。3つの「生」に関わり、生きとし生ける、すべての未来のいのちを守る存在となることをめざしていきます。