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伊藤清世の「あれ?コレ 介護食 plus」

[ きょうの健康レシピ ]

健康・ダイエット・エクササイズ

油麩とインスタントスープで作るお手軽トマトスープ…寒い季節にこくのある味わい

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油麩のトマトスープ

 

 こんにちは、在宅訪問管理栄養士の伊藤清世です。

 今回も宮城県発祥の 油麩(あぶらふ) を使用した簡単レシピのご紹介です。

 油麩はその昔、夏の精進料理に使用される食材でした。冷蔵技術のなかったころ、夏場に豆腐や油揚げが傷みやすいことから宮城県登米市の豆腐店が考案したのが始まりです。

 通年、手に入り、保存もきくため非常食にも利用されています。油で揚げているため、焼き麩よりも食べ応えがあり、コクと香ばしさがあることが特徴です。

 今では、使いやすいようスライスされたものもスーパーなどで市販されており、手軽に使える食材となっているため、皆さんも、乾物売り場をのぞいたら探してみてください。仙台麩という商品が有名です。

 和風に調理されることの多い油麩ですが、原料が小麦のため、実は洋風の味付けとも相性が良いのです。実際見た目もフランスパンのような形をしていますよね。

 今回は、インスタントスープのもとと合わせたお手軽料理です。簡単なのにボリュームがあり、エネルギーもとれるスープです。

 カットされたタマネギサラダを使用することで、包丁を使わず作ることができます。各種のサラダ用カット野菜がスーパーやコンビニで売られていますので、サラダに限らず上手に利用しましょう。

 油麩を煮る時間はお好みで調整してください。水から入れて煮ることで油麩は、より軟らかくなります。逆に火を止めてから加えるとより、もちもちとした食感を楽しむことができますので、若い年代の方は後入れもおすすめです。

 トマトスープをしっかり吸った油麩に、粉チーズがからまることでピザのような味わいが楽しめます。

 コーンスープやカボチャのスープでもまた違った味わいが楽しめます。

[作り方]

(1) 油麩は食べやすく切る。

(2) 鍋に水200cc、油麩、カットタマネギを入れて沸騰させる。沸騰したら、火を弱め、軽く沸騰が続く程度の火加減でふたをして5分程度煮る。水が足りなくなったら15ccくらいずつ加える。

(3) 油麩がお好みの軟らかさになったら火を止め、インスタントスープを加えてよくかき混ぜる。

(4) 器にあけ、お好みで粉チーズや乾燥パセリをかける。

※かむ力、のみ込む力には個人差があります。食べる機能を確認しましょう

(レシピ作成 在宅訪問管理栄養士 伊藤清世)

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伊藤清世(いとう きよ)

在宅訪問管理栄養士・介護食アドバイザー
委託給食会社で病院・高齢者施設・保育所等の調理業務、総合病院の管理栄養士を経て、現在は仙台市の「ないとうクリニック複合サービスセンター」で在宅訪問管理栄養士として活動中。また、地域での講演活動を通じ、かむ、のみ込む力が低下した方にも喜ばれる、食べやすくおいしい食事作りを提案している。

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