【最新公開シネマ批評】
映画ライター斎藤香が現在公開中の映画のなかから、オススメ作品をひとつ厳選して、本音レビューをします。
今回ピックアップするのは、ディズニーアニメーション映画『アナと雪の女王2』(2019年11月22日公開)です! 世界中で『アナ雪』旋風を巻き起こした大ヒット作『アナと雪の女王』の続編。本作では、触れるものを凍らせてしまうエルサの不思議な力の秘密が解き明かされてゆきます。では物語から。
【物語】
アレンデール王国のエルサとアナは、仲間たちと幸福に暮らしていました。でもある日、エルサは不思議な声を耳にし、彼女はその「声」を探す旅に出ることにしました。アナとオラフとクリストフも一緒です。その冒険は、エルサの特別な力の秘密を知ると同時に、命がけの旅でもあったのです……。
【かっこいいエルサとお騒がせ娘アナ】
試写で観ましたが、前作よりもいろんな意味でパワーアップした続編でした! 前作は、触れるものすべてを凍らせる力を持ったエルサが、可愛い妹のアナと愛する王国を自身の力で傷つけてしまい、雪山へ逃亡。アナは大好きな姉のエルサを取り戻すために追いかける……という物語でした。しかし、本作のエルサは、自分の秘密を知るために、ひいては、王国を守るために自ら行動に出ます。自分を否定して、現実逃避するばかりだったエルサが、本作ではすごく前向きで、危険が立ちはだかっていようとも、決してひるまないのです。その姿がめちゃくちゃかっこいい!
アナは、あいかわらずエルサのまわりで「私も行く!」「いつも一緒でしょ」「エルサを助けたいの」と押しの一手でついていきます。そんなアナを一途に思うのがクリストフ。本作で、アナとクリストフの関係はかなり進展していきます。彼が王子な一面を見せてキュンとさせてくれるんですよ~。このふたりのラブにも大いに注目してください。
【『アナ雪』でアクションが見られるなんて】
ビジュアルで特筆すべきは、本作ではアクションシーンが盛り込まれていること。エルサは自分の秘密を知るために、ダークシーという魔海を乗り越えなくてはいけない。荒れ狂う波との壮絶な闘いはかなりスリリングで観ているこっちが溺れそうなくらいです!
アナはオラフと一緒に急斜面の山道を滑り落ちていくハメになり、そこで巨大モンスターに遭遇してしまうという、テンポのいいアクションシーンの数々により、前作とは違う、進化した『アナ雪』が誕生。かなりドクドキワクワクさせてくれます。
【「レリゴー」を超えるか「イントゥ・ジ・アンノウン~心のままに」】
『アナ雪』といえば「レット・イット・ゴー~ありのままで~」! 「レリゴー」は大流行しましたが、本作でエルサが熱唱するのは「イントゥ・ジ・アンノウン~心のままに」。日本語吹替版で「未知の旅へ~」と日本のエルサこと松たか子さんが歌い上げていますが、サビがすごく印象的で、試写のあと脳内リピートが止まりませんでした! エルサのクールビューティぶりが炸裂する華やかで美しいシーンで流れるので、超楽しみにしててくださいね。
ちなみに、雪だるまのオラフは、前作以上に大活躍します。どんなピンチでもすっとぼけたことを言う天然ボケの雪だるまってところが可愛いオラフ。本作では危険な目にあって、なおかつ、ホロリとさせるシーンも!オラフのファンが増えそうです。
執筆=斎藤香 (c)Pouch
『アナと雪の女王2』
(2019年11月22日より、TOHOシネマズ日比谷ほか全国ロードショー)
監督:ジェニファー・リー、クリス・バック
声の出演:クリステン・ベル、イディナ・メンゼル、ジョナサン・グロフ、ジョッシュ・ギャッド
日本語吹替版:松たか子、神田沙也加、武内駿輔、原慎一郎、吉田羊
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