先日YouTubeに公開されたのは、昭和の名優・松田優作さんが主演する新作映像。
でもこちらの動画、現実とは思えない点があるんです。それは、松田さんがスマートフォンを耳にあてて話しているところ!
……実はこれ、松田さんをデジタルヒューマンで蘇らせるというプロジェクトから生まれた作品なんです!!
【令和に蘇った松田優作】
東映株式会社の東映ツークン研究所が公開した動画は全部で26秒程度。
夜のトンネル内を車で走らせている松田さんのもとに電話がかかってきます。スマホを耳にあて、「あ、そうか」と応答する松田さん。「みんな行っちまったか」のセリフの後、ジッポライターで煙草に火をつけ、ゆっくりと吸います。
この渋いたたずまいは、まさに松田優作さんそのもの。実際の映画のワンシーンにしか見えないけれど、まさかこれがコンピュータで作られたデジタルヒューマンだなんて信じられない……!!!
【3DCGやAI音声変換の技術を駆使】
今回の映像を制作したのは、東映ツークン研究所のデジタルヒューマン専門チーム。
顔の復元にはツークン研究所が運用するスキャンシステムで取得した複数人の超高精細3DCGデータをもとに、機械学習で生成した顔モデルが利用されているそう。
さらに表情の動きにはトラッキング技術を使用し、松田さんのボディダブル(代役)の表情を解析してアニメーションをつけているのだとか!
また、声の復元については、AIによる音声復元およびAI音声ディレクション全般をおこなう株式会社ORENDA WORLDが担当。音声合成分野で有名な株式会社TARVOのAI音声変換技術「Suara」を使い、復元に挑んだそうです。
監修をおこなったのは松田さんの妻である女優・松田美由紀さん。
完成した映像に対し、
「青いライト、煙草の香り。俳優、松田優作の短編映画ができあがりました! 亡くなって33年経った今、皆さんの想いで新作が作られた気持ちです。(略)ぜひ現代の優作に会ってみてね。」
とのコメントを発表しています。
【YouTubeでぜひ観てみて♪】
最先端のデジタル技術と、松田さんを愛する人間の思いがひとつになって完成した奇跡の映像。ぜひ皆さんもYouTubeでチェックしてみてください!
若い世代には松田龍平さん、松田翔太さんの父親として知られているかもしれませんが、ぜひこの機会に動いて話す “松田優作” の姿を観てみてほしい!
デジタルヒューマンを通してであっても、そこに息づく魅力にきっとしびれるはずです……!!
参照元:プレスリリース、YouTube
執筆:鷺ノ宮やよい (c)Pouch
▼デジタルヒューマンとして現代に蘇った松田優作
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