岩盤支持層

アメリカ大統領選挙でトランプ氏が次期大統領となった。これからの4年間、世界中で人権の後退、温暖化の大幅な遅れなど諸問題が山積されることが目に見えているにも関わらず、なぜトランプ支持が大きく上回ったのだろう。2030年にはアメリカ合衆国の人口比が逆転する。これまでの既得権益が脅される事態である。特に今まで大きな影響力を持っきたアングロサクソンの男性は強い危機感がトランプ氏を支持する岩盤支持層になっくいる。

日本でも自公政権があれだけ問題を抱えながら政権交代どころか国民民主党の裏切りで延命してしまった。一方で参政党、保守党が議席を確保した背景には日本における「保守」の根強さを感じざるを得ない。その頑迷な価値観はこれからの日本の行く末に不安をかき立てられる。そしてこの頑迷な層は多額の年金を手にし続けている。一方で若者たちの将来への不安は政治に反映されない。

イギリスのEU離脱の原動力はこうした「伝統あるイギリス」にこだわる人たちだったと

言われていて、割を食っているのが若者たちである。

世界各地におけるこうした「頑迷な人々のつけ」は若者に回される。なぜならこの「頑迷な」人々の方が圧倒的に経済力が豊かである。

この人々に共通する価値観は「懐古主義」である。「昔は良かった」という幻想がある。「三丁目の夕日」などを見て感傷に浸る人々も少なくない。

しかし、東京オリンピック前の東京はそんなに素敵な世界だったのだろうか?大河ドラマ「韋駄天」の冒頭は交通渋滞からはじまる。また、コンクリート製のゴミ捨ては何でも放り込まれ悪臭を放ち、溢れていてカラスや野良猫が集まってきていた。

平塚の七夕祭りを見に行くと必ず見かけるのは傷痍軍人だった。

オリンピック前にゴミ捨ては一斉になくなりポリバケツに家庭ごみが出されるようになった。傷痍軍人の姿もいつの間にか見なくなった。

しかし、現実のグローバル化は止めることはできない。先進国の「懐古主義」の中で何かが切り落とされていたことを忘れていないだろうか?

われわれはどういう問題点を克服しながら現代社会を作ってきたのか、現代史のおさらいをしなければならないのではないか。現在の中学校・高等学校の教育課程で「現代史」がしっかり扱われていない。「公民」で多様な価値観を学んでいないのだろうか。

社会科教育の問題に大きな役割があるのではないか。

 

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