まずは第一弾として本当にメモがてら。
今回の投稿の発端は以下のTweet。
個人的メモ。2010年代途中リタイアしてた「僕のヒーローアカデミア」を最新刊37巻まで一気に読破しました。結論からいうと「2010年代から2020年代へのトレンド推移を追う上での最重要作品群の一つ」。#ヒロアカ pic.twitter.com/CFfcuAslNT
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年2月18日
そもそもの出発点は2010年代初頭。世界中の自称「リベラル」勢は運動のジリ貧状況に焦っていました。それで占拠運動の傍、国家との地道な交渉を続けそれなりの要求を引き出して円満解散したスペイン「M15運動(2011年)」や台湾「ひまわり学生運動(2014年)」を「革命の裏切り」と徹底弾劾し…
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年2月18日
壮絶な玉砕に終わったNY「ウォールストリート占拠運動(2011年)」やトルコ「タクシム広場占拠運動(2013年)」香港「雨傘運動(2014年)」を「これがまだ良心の残る人間が選ぶべき唯一の道」と大絶賛したのです。で、結果は?ネットにこの曲をアップする人間が危険視されるまでに。https://t.co/qh84xmMui7
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年2月18日
国SNS上においてこの流れは「バットマン事件(2011年)」として顕現。日本人でも時代の生き証人は少なくない筈。そう自暴自棄となった「玉砕派」が「(富裕層の自己満足に過ぎない)バットマンが一瞬でもヒーローに見えた人間は全員死すべき裏切り者」と言い出して以降完全に国際SNS上の支持を失った事件… pic.twitter.com/AW4HmXL0cn
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年2月18日
奇しくも当時の「ヒーロー概念の信頼喪失と回復乃の物語」をほぼ正確に写し取ったのがクリストファー・ノーラン監督映画「ダークナイト・ライジング(2012年)。あの市民から見捨てられ地下に潜伏した警官隊がバットマンを先頭に命を捨てて敵本部に突入する景色だったのです。https://t.co/DgfFs8fHrt
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年2月18日
この話題は前作「ダークナイト」で提言された「ヴィランとして生き延びるか、ヒーローとして死んでいくか」問題と併せ当時の国際SNSを大いに賑わせたものですが、所詮クリストファー・ノーランは外国人監督。本家では例えばMCU世界において…https://t.co/UhKZu3kjlr
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年2月18日
誰も攻撃せずにすむ(従って反論を用意する必要もない)「企業内の内輪揉め(アイアン・マン)」とか「家庭内騒動(ソー)」とか「並行世界の自分との戦い(ドクター・ストレンジ)」みたいな無難な範囲での展開に終始してきたのです。https://t.co/QbYZCAsTLO
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年2月18日
一方、日本作品においては既に「鋼の錬金術師(2001年~2010年)」段階で「巨悪との最終決戦はそれまでの登場人物の総力戦になる」「しかも悪が単なる「外敵としての悪」として滅ぼされて行くのではつまらない」なる基本フォーマットが打ち出されており…https://t.co/w1Q5yFD1H6
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年2月18日
これを扱うには「冷徹な論理思考」と「守べき日常」の幅広くかつ多様で繊細なグラデーションを描かねばならず、これを描き分ける為に「それでも世界は美しい(2012年~2020年)」や「鬼滅の刃(2016年~2020年)」といった作品は「軽井沢シンドローム」の様に…https://t.co/hiywg0T5nX
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年2月18日
「コメディ展開担当の低頭身キャラ」と「シリアス展開担当の高頭身キャラ」の使い分けが再発見され活用された訳ですが「ヒロアカ」の特徴は(元々「個性」概念のビジュアルの多くが見た目にはコミカルである事を利用して)ここをあえて「トラップの山」に仕上げてくるあたり。https://t.co/umNAfF0D4p
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年2月18日
何しろここからの… pic.twitter.com/RhFHHvVEet
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年2月18日
この展開で、さらに続きがあるという… pic.twitter.com/NJuav54Lel
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年2月18日
さらには「バットマンはあくまで偉大だった」なる2010年代的帰着地点に安住して思考停止しない… pic.twitter.com/mLy8pVKEs9
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年2月18日
「人間の弱さ」をもちゃんと認めた上での… pic.twitter.com/KLNvEuuYYV
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年2月18日
さらにその先を行く展開。ああ、この辺りが2020年代日本作品のトレンドに到達する錐先として機能したんだなぁと思う次第。 pic.twitter.com/7gnyz6cHDp
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年2月18日
ただ2010年代に一旦脱落し、2020年代トレンドとの兼ね合いで初めてその真価に改めて気付いた身としては「最初からこの作品の真価に気付いて寄り添ってきたのサリエリよのぉ」とやっかむ側面もちらほら。https://t.co/cLfbXiQBQQ
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年2月18日
そして…
だってほら、マーケティング的観点から万人受けを狙うなら、絶対展開軸をこれくらい単純化した方が確実なのに、せめてギャグ・パートとシリアス・パートをもっとはっきり描き分けた方が(私の様な)誤読による脱落者をもっと減らせた筈なのに、なんであえて「難しい道を」… pic.twitter.com/0arafjy9T3
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年2月18日
その一方では今回の「ヒロアカ一気読み」の途中で行き付けのインド料理屋で食事したんだけど(「書を捨てて街に出よう」ならぬ「Kindleならスマフォやタブレットでどこでも読み放題」)…#ヒロアカhttps://t.co/vmVnfz1xco
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年2月18日
すると、割と日本語流暢なインド人客がスマフォを覗き込み「やっぱり凄いな日本人。ヒロアカ漫画で読むんだ。俺はそのアニメを英語字幕付き日本語で視聴して日本語覚えたんだ。デク!!シガラギ!! 国際標準語さ!!」と話し掛けてきた次第。何その「のだめ式学習法」…#ヒロアカhttps://t.co/kqUDM0mlfU
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年2月18日
なんてこったい‼︎ 誰もその実在を信じてくれない「通りすがりのインド人」が向こうから現れるなんて‼︎ ただ現実のインド人はあくまで自分勝手で、その後「このMVはおっぱいとお尻が凄いから見ろ」と言い出し、サビが「尻尻尻尻…」に聞こえる謎エロMVを見せられる展開に。
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年2月18日
そして…
個人的メモ。Twitterでは私を含め幾人かが「第三世代フェミニスト」を自称していますが、要するにフェミニストの世代とは立脚する教養体系に基づくので「自称してない第三世代」「自称してない第四世代」が案外跋扈してたりします。揃って昨今の「フェミニズム論争」は傍観の立場… https://t.co/JFiCToxWIq
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年2月18日
全盛期tumbr(2010年代前半)では「(守るべきコミュニティを抱えた)第三世代」と「(扇動で動員人数を増やしたい政治的課題を抱えた)第四世代」は「ロミオとジュリエット」のモンタギュー家とキュピレット家の様に邂逅する都度鍔迫り合いを演じてましたが、現在の日本のTwitterはそんな事ありません。 pic.twitter.com/IYa7kt4i2i
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年2月18日
要は平時。ちなみに一旦「戦闘状態」に突入すると「第四世代フェミニストのイデオローグ等級」は水面下に潜伏してしまうので表に出てこないので、日本のTwitterではそういうタイプがのびのびと羽を伸ばして振る舞ってるのに最初ギョッとしたものです。 pic.twitter.com/yfNLm5OclC
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年2月18日
まさしく「汚れるのは土なんです」という話で、争う理由がなければお互い銃を抜く必要もないというただそれだけの話。「ロミオとジュリエット」も現代社会はおろかシェークスピアの時代ですら中世における「皇帝派と教皇派の衝突」が形骸化してたからこそ無常感が漂う次第。https://t.co/zfFFQSCt1d
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年2月18日
なんでまぁ日本ではネットでフェミニズムの世代について検索してもヴォーグの「ゆるふわファッション・フェミニズム史観」くらいのしか出てこない訳ですが…https://t.co/9BUqgf64Bh
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年2月18日
それ自体が「第四世代フェミニスト系の、それなりには巧妙なプロパガンダ」なのは置くとして、こうした話にまるでついてこれない似非フェミニストに至っては、まず間違いなく「密造粗悪レプリカント」という認識。 https://t.co/uPiLF4xCSu
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年2月18日
それにも関わらず、最近一部似非フェミニストが「第三世代フェミニスト」を自称し始めてるらしく、鯉口切りに向かうべきか悩んでいる最中という… https://t.co/gCery5q3o0
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年2月18日
2010年代に一旦途中挫折した「ヒロアカ」を読み通した結果、こうした話を思い出した次第。 https://t.co/hsyARA7S2M
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年2月18日
そういえば日本の似非フェミニストの皆さんは「ヒロアカ」のこういう絵も焼こうとしたんだよなぁ。 pic.twitter.com/WX2jjlJ0VF
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年2月18日
ヒロアカの本当に怖いところは、最近の海外小娘層がこの作品の「ヒガヒミコ」を象徴に立てる様になってて、どうしてそうなったかというと… pic.twitter.com/CcdVUULZQl
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年2月18日
「自分達に近づいてくる大人のこういう汚い側面」にちゃんと気づいてて「自力で対応出来る」キャラだからという…なんてこったい、2010年代でも既に闇深かったけど、さらに暗黒面を深めてやがる… pic.twitter.com/DibpVrene6
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年2月18日
あえてネタバレは避けるけど「チェンソーマン」のデンジへの直接共感は難しいので妹分のパワーちゃんを選ぶ様な感覚でヒガヒミコを選んでる側面もある模様。益々闇深ぇ… pic.twitter.com/srjhXTUGwc
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年2月18日
まぁ2010年代後半については既にこういう展開も抑えていたので意外性自体はないという… https://t.co/3HAeygz2EP
— Yasunori Matsuki (@YazMatsuki) 2023年2月18日
そんな感じで以下続報…