3年前の2021年12月26日、日本のみならず五輪公式や海外メディアなどからも絶賛の嵐となっていた羽生結弦さん。この日は羽生さんにとって競技人生最後となる全日本選手権で、当時誰も成功させていなかった大技に挑み、その姿勢に称賛が寄せられていたのです。
これまでも国内外のメディアや羽生さんファンの方々などから、様々な偉業や大記録の記念日をお祝いされている羽生さん。クリスマス翌日となった26日に、海外ファンの方から「今日は偉大なるハニューが偉大である理由を世に示した記念すべき日だ!」として当時を懐古。
その投稿には、3年前の競技人生最後となった全日本選手権の男子FSで、笑みを浮かべた羽生さんの姿が…。この日、観客の方々が押しかけた会場のさいたまスーパーアリーナは熱気に溢れ、SP首位通過となり最終滑走に登場した羽生さんに大歓声が贈られていました。
このシーズン、羽生さんは右足首のケガの影響で思うような練習や大会出場ができない中、「天と地と」の演技冒頭、成功すると世界初の偉業となる4回転アクセルに果敢に挑戦。羽生さんの公式戦初トライとなったこのジャンプは、これまで以上に高い跳躍となるも、回転不足かつ両足着氷との判定となりました。
それでも五輪2連覇中で、北京冬季五輪代表選考を兼ねた大事な場面でこの大技に挑んだこと、思うような環境で十分なトレーニングができていなかったこと、さらに大きな期待が寄せられる重圧に耐えながら挑戦したことなど、様々な障害を自らの強い信念と努力で着氷を決めたことに、日本国内からだけではなく海外からも称賛の声が寄せられていました。
五輪公式アカウントは、「彼はケガの影響で十分な競技をしてこなかったが、クワッドアクセルに挑戦し着地!3度目の代表入りを果たした!これは歴史的快挙だ…」とこの快挙を大絶賛すると、NBCスポーツは、「羽生がクワッドアクセルに挑戦し全日本選手権を制した!」との見出しで、前人未到の4回転アクセルは未完に終わったものの、羽生さんの中で五輪3連覇よりも大きな目標であることを報じていました。
さらにイタリアメディアのOAスポルトからは、「2021年12月26日という日を歴史に刻まなければいけない…羽生結弦が日本のナショナル大会のFSで、4回転アクセルという不可能なエレメンツに史上初挑戦したこの日をだ!回転不足の判定ではあったが両足で着氷した!」などとその歴史的偉業を興奮気味に報じ、当時誰も成功させていなかったクワッドアクセルへ果敢に挑戦したことについて、「これはフィギュアスケート、いやスポーツ歴史上、永遠に記される前人未到の偉業!真の奇跡に向けた最初の、そして重要なステップだ!」と大絶賛。
これにより総合211.05点をマークする圧巻の演技で、自身競技最後となる大会で2年連続6度目の優勝を遂げていた羽生さん。そんな空前絶後の歴史的快挙を成し遂げた羽生さんは、翌27日のメダリストオンアイスに登場し、華麗な演技を大勢の観客の前で披露していました。
オープニングでは、この大会で初披露したSP「序奏とロンド・カプリチオーソ」の衣装で登場していた羽生さんでしたが、2部に登場した際は、白を基調に黒とゴールドのラインが入った新衣装で観客を驚かせ、今でもお馴染みのイケイケナンバー「Let Me Entertain You」を熱演。
当然疲れや足の痛みもあったのでしょう…。ジャンプで着氷が乱れる場面もありましたが、ロックな熱い滑りで会場を沸かせてくれていました。この演技後羽生さんは、「大変なんですけど4回転を入れようと思ってやれたんで良かったです!こういう世の中だからこそ楽しんでほしいというメッセージが込められています。やってる本人はキツいんですけど、楽しんでいただけたらなと思って滑りました♪」と応援してくれていた世界中のファンの方々を想うコメントを発信。
さらにアンコールでは「序奏とロンド・カプリチオーソ」のステップを披露し、「僕も本当に涙が出そうな瞬間がたくさんありました…これからもまだまだ頑張るんで、どうか応援してください、お願いします!」とファンの方々に呼びかけていました。この羽生さんにとって競技最後となった全日本選手権での挑戦により、その後の五輪での期待は高まり、人類初となる偉業達成に向け、さらに期待が高まったことは間違いなく、その後の北京冬季五輪ではコロナ禍ということで観客に制限がある中、世界中の注目を集めクワッドアクセルに挑戦。転倒となり回転不足と判定されましたが、こちらも史上初のクワッドアクセルと認定。
それまでも4回転ループ成功やGPファイナル男子史上初の4連覇達成など、フィギュア界において前人未到に挑み続け、壁を打ち砕いてきた羽生さん。開拓者としての労力は計り知れず、個人での史上最年少国民栄誉賞受賞やISUスケーティングアワード最優秀選手賞受賞も納得。
競技者として数多くの記録を達成したほか、世界中のファンの方々の心の中に深く刻まれた羽生さんの挑戦し続ける姿勢。プロとなった現在もその姿勢は変わらず、むしろ勢いを増すかのように東京ドーム公演や単独ツアーといった、異次元の活動を次々と実施しています。
そんな羽生さんの記念日の一つとなったこの日、海外ファンの方々からは「五輪2連覇に4A認定など彼の経歴は語り尽くせない!」、「彼の姿勢は人の心を打つ…そう彼こそGOATだ!」などの声が寄せられていました。