今回は語ります。
長文につき、ご容赦を~。
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前々からネタにしようと思っていましたが、
本当に大丈夫でしょうか、札幌国際芸術祭。
最近、新聞記事でも「周知度が余りにも低い」と、
「悪い意味で」取り上げられるようになって来まして。
ポスターやチラシを作って、地下鉄の掲示板やあちこちに貼られていますが、
税金を予算として投入している割には、そのプロモーションの仕方が
私にはどうにも納得行かんのです。
①何をやるのかが書かれていない
ポスターやチラシには、ただ
「芸術祭やります」
「ゲストディレクターは坂本龍一氏です」
これだけしかアナウンスされていないようにしか見えません。
普通はどんな芸術が、どこで、どんな風に展示されるのかが
書かれていなければならないでしょう?
それらが全く無いんです。
紙面が限られていますから、全部を紹介仕切れないのは解りますが。
一方、WEBサイトがありまして、ここにはその内容からスケジュール等、
全詳細が載っています。
しかし。
ポスターにもチラシにも、その「詳細はWEBで」と言う事が、
何も書かれていませんで。
いえ、正確には書かれているのですが、紙面の本当に隅っこに
よ~~く見ないと判らないくらいに小さく薄く、しかもURLが縦に書かれていたりします。
これじゃあ、意味無いぢゃん。
「WEBで検索」とか、大きくURLを載せるとか、QRコードを張り付けるとかすればいいのに。
周知に繋げていかなければならない所が、ここでボッツリ途切れているのです。
②PRが下手
新聞やその他のメディアでは、詳細を語られたのはごく一部。
あとは前述の通り、ただ「やります」だけの繰り返し。
札幌には、アート活動は他にもあります。
パシフィック・ミュージック・フェスティバル(PMF)とか、
札幌シティジャズとか。
音楽関係が殆どですが。
これらのイベントは、市が絡んでいても、民間企業がスポンサーになって
各アーティスト別に後押しをしたりして、PRも解りやすいんですよ。
開催期間内のアーティストがまだ完全に決定していなくても、
決まっている部分は早々に告知しますしね。
現在進行形でPRするんです。
また、音楽関係の活動は基本的に「演奏」ですから、「チケット料金」として、
かけた広告宣伝費以上に収益を確保すべく、力の入れ方も違います。
それがですよ。
今回の国際芸術祭は、何をアートとして公表するのか、
あちこちで何が催されるのか、はたしてそれも有料なのか無料なのかが
一見して殆ど判らないんです。
市区の無料配布の広報誌ですら、ようやく特集組んだかと思えばたった2ページ。
全く別の特集企画よりも、ページ数が少なかったりします。
そして、下に小さく「詳細はWEBで検索」。
開催49日前になって、ようやく詳細サイトへの案内が。
それをもっと早く、ポスターでやれよ!
今月に入ってやっと、全アーティストと作品の全容が書かれたパンフレットが作られて
市区役所等で配布されるそうですが、これも遅すぎます。
あと一ヵ月半ですよ。
決まるのも遅すぎ、作るのも遅すぎ。
まかり間違った「段取り主義」です。
③アーティストと作品が、何だか解らない
今回参加するアーティストでピンと来るのは、ゲストディレクターとして招かれた
あとは一体誰なのか、名前を聞いてもピンと来ないし、どんな作品があるのかも知りません。
そもそも何がアートなのか、その定義すら曖昧なまま。
そんな状況で「アーティストを増やしました」とか、まかり間違ったテコ入れをしてまして。
経費が嵩むだけで、何にも変わらないんじゃないですか?
ここからは私の偏見ですが。
「アート」ってのは、まず「作品ありき」ではないかと思います。
その作品を観て、触れて、何か「共感」や「感動」を覚えて、そこで初めて
「この作品を作った人は誰なんだろう」となる訳です。
モエレ沼公園の基礎構想や噴水、オブジェを作成したイサム・ノグチとか、
後からアーティストを知ったと言う人も多いと思います。
作品と名前が憶えられて、初めてアーティストと呼ばれる条件が揃うと思うのですが、
どんな作品が展示されるか、そもそも何をもってしてアート作品なのかが曖昧なのに、
作品を全く知らずして「アーティストとして誰々を呼びます」なんて言っても、
皆の頭の上に、でっけぇ「?」が付くだけです。
そんな状態ですもの。
観覧有料施設の入場チケットが、目標2万枚に対して、6月に入っても1000枚超えたくらいしか
売れていないとも聞きました。
目標の5%。
これはもう、当然の結果です。
笑うしかありません。
前田市長がインタビューで言っていましたが、
「前売りチケットから火が付けば・・・」
・・・おめーの尻に火が付いてるだろっ!
④お役所仕事
市区の無料広報誌の書き方で、一つ引っかかる表現が。
有料施設の「入場料」を「費用」と書いているんです。
「観たいと思うイベントを頑張って提供する為の対価」ではなく、
「興味あるなしは関係なく、こんなモノ用意したから負担してね」と言う考え方です。
誰が観に行きたいと思いますか?
何もかもを「費用・経費」、所謂「出費」としてしか捉えていません。
完全に、お役所の考え方ですよね。
民間のイベントのように収支を考えたりはせず、赤字黒字と言う概念が無いので、
こんなお座成りなことしか出来ないんです。
収入は市民の税金。
予算を確保したら、後はお金が出て行くだけ。
納税している市民をバカにしていませんか?
札幌「市」が主催してイベントをやる時なんてのは、所詮「お役所仕事」の
延長でしかないことが、今回改めて浮き彫りになりました。
PMFやシティジャズみたいに、成功しているイベントに学んでみなさいよって。
特に上田市長。
あなた、シティジャズの名誉顧問でもあるんでしょう?
国際芸術祭で間違った旗振りして、地下歩行空間で焦りながら
パンフレット配りなんぞをしている場合ではありません。
ネット上で「これ以上、市を私物化するな」とも言われてますよ。
まさか、坂本龍一氏を呼び込むことが出来た時点で、
自己完結してしまってるつもりじゃないでしょうね?
な~にが、「合言葉は『アートしてる?』」ですって。
おめーは仕事しろ!
税金を5億5千万も無駄遣いしおってからに!
始まる前から、この体たらく。
何もかもが中途半端な、今回の「芸術祭」。
開催されたら、一体どうなってしまうんでしょう?
ディレクターとして呼ばれた、坂本氏が可哀想です。
3年後にまた開催を計画しているそうですが、
このままでは「次」はないでしょうね。
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