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  • 新年早々から社会が敵に見えている人

    自分についてだけではなく、眼の前にいる「他人」というものについても同様に、なにひとつ知っていないということが事実です。あの人は〇〇さんであり、性格はこのような人で、私は嫌いだ、などと「その人」を知っているように思っていますが、はたしてそうでしょうか。すでに繰り返し述べてきたように、私たち一人ひとりは、一人一宇宙であって、私の外に抜け出すことはできないのですから、私にとっての他人とは私の心の中の影像にしかすぎず、他人そのものを決して知ってはいないのです。憎い、嫌いというのは自分のほうから一方的に付与した思いにすぎないのです。 横山紘一『唯識の思想』 私の知人に社会が敵に見えている人(Aさん)がい…

  • 今年の自分の運命予想

    知恵さかしらは欲望と深く結びついている。欲をとげるためのさかしらは、そのまま大きな虚偽の始まりである。 金谷治『老子』 うそというものは混乱を引き起こすものである。邪悪な人間というのは、他人をだましながら自己欺まんの層を積み重ねていく「虚偽の人々」のことである。 邪悪な人たちがひどく苦しんでいるように「見受けられない」のは事実である。自分自身の弱さや欠陥を認めることのできない彼らは、外見を装わなければならないからである。 M・スコット・ペック『平気でうそをつく人たち』 ここでいう欲望というのは仏教で言うところの貪欲だ。 貪欲というのは煩悩の一種で、欲ではない。 (『老子』の中の「欲」も欲望や貪…

  • 今年も繰り返すこと

    ストレスとは善の試金石ともいうべきものである。真の意味で善良な人間とは、ストレス下にあっても自分の高潔さ、成熟性、感受性、思いやりを捨て去ることのない人のことである。高潔さとは、状況の悪化に反応して退行することなく、苦痛に直面して感覚を鈍らせることなく、苦悩に耐え、しかもそれによって影響を受けることのない能力である、と定義することができるかもしれない。 M・スコット・ペック『平気でうそをつく人たち』 真の意味で善良な人間というのは、ストレス下にあっても高潔さ、成熟性、感受性、思いやりを捨て去ることがない人である。 まずはこれは「善のものさし」とする。 自分で自分の心の内側を見つめた際、そのもの…

  • 最近買った整えアイテム

    幸福になるためには、自分にとっての自分の大事さに気がついて、自分が自分を大事にし続ける必要がある。 そして、自分が自分を大事にし続けるために有益なアイテムというものがある。 以下はここ1ヶ月間の間に、私が自分を大事にするために購入した日々の整えアイテムだ。 1|洋服ブラシ 2|ジョギング用ライト 3|パジャマ 1|洋服ブラシ 今年の冬が始まったくらいにオーダーコートなるものを購入した。 値段は張ったけれど、フォーマルなアウターはその一着であり、これから毎年冬になると毎日確実にそのコートを着ることになるので、その価値は十分にある。 使わないものは買わない。 使うものにはちゃんとお金を使う。 これ…

  • 自分とそうでないものの区別

    名誉とか財産とかの大きな心配ごとをたいせつなものとして、わが身と同じように考えているというのは、どういうことか。われわれが大きな心配ごとを持つことになるのは、われわれに身体があってこそのことだ。われわれに身体がないということであれば、われわれに何の心配ごとが起ころうか。してみると、身体こそが根本だとわかるだろう。 栄辱などのことよりも、わが身そのものを何よりもたいせつに考えよというのである。そのように、わが身を大事にして尊重し愛することのできる人こそ、また他人の身をも尊重し愛することができるのであって、そこでそういう人にこそ天下の政治もまかせられるのだという。 金谷治『老子』 私たちは自分自身…

  • 地獄めぐりをどこでしようかしらん

    もし、われわれが、ゴミのなかで生活しているためにゴミにたいする不快感を感じなくなるなるならば、われわれ自身がゴミをまきちらす人間になる可能性がある。自分の苦しみにたいして無感覚になっていれば、他人の苦しみにたいしても無自覚になりがちである。侮辱的な扱いを受けつづけていれば、自分自身の尊厳にたいする感覚を失うだけでなく、他人の尊厳にたいする感覚も失ってしまう。 M・スコット・ペック『平気でうそをつく人たち』 何らかの事情によりゴミの中で生活していたとして、どうしてそのゴミを片付けずに、ゴミがある状態に慣れてしまったのかというと、それは自分が自分のことを大事に思えていないからなのではないか。 自分…

  • 人から大事にしてもらえるかどうかという不安

    寵愛をうけるか屈辱をうけるか、人びとはそれにびくびくして不安でいる。それは、名誉とか財産とかいった大きな心配ごとをたいせつなものとして、わが身と同じように考えているからだ。 寵愛と屈辱とにびくびくと不安でいるというのは、どういうことか。寵愛をよいこととし、屈辱を悪いこととして、うまくいくかとびくびくし、だめになるかと不安でいる。それが、寵愛と屈辱とにびくびくと不安でいるということだ。 金谷治『老子』 私たちは人から大事にされたくて日々世間的価値をかき集めることに必死だ。 世間的価値を手に入れることができたら、自分は価値のある人間になれると思い、そうして価値のある人間になったら人から大事にしても…

  • 常にトラブルの渦中にいる人

    先生を困らせるのが面白いんです。いつかもお話したように、私に支配感を感じさせてくれるんです M・スコット・ペック『平気でうそをつく人たち』 職場でヘラヘラしながら過ごしていると何かしらの問題が起こる。その問題に自分が巻き込まれることもあるし、自分とは何も関係のないところで起こっているものもある。 しかし、多くの問題の渦中にいる人というのがいる。 何かにつけて問題を引き起こしてしまう人、どうでもいいことを問題にしてしまう人というのがいて、ほんまおもろいなー、と思ってしまう。 私たちは人から価値のある人間として認識してもらいたいと思いながら日々を過ごしていて、人から価値のある人間として認識してもら…

  • 賢者たちはどうして「貪り」と「見栄」を諌めるのか

    感覚的な欲望にとらわれて一時的な快楽を追い求めるとき、人はやがてその刺激のなかに溺れて正常な感覚を狂わせてしまう。色のあることが悪いというのではなかろう。「柳は緑、花は紅」とみればよいものを、五色の世界に眩惑されておのれを失ってしまう、真実が見えなくなってしまう、そこがこわいところだ。 金谷治『老子』 歴史上の異次元の賢者たちの教えの中には共通していることがあって、それは以下の2点なのではないかしらん。 ・貪るな ・見栄を張るな 仏教やキリスト教やイスラム教やヒンドゥー教や古代中国や古代ギリシャや古代ローマの思想のなかでも、上の2点については共通して説かれているような気がする。 私たちが幸福に…

  • 自分は自閉的である、という自覚

    自閉症の人は、ある種の現実の問題に無とんちゃくになる。こういう人は文字どおり「自分だけの世界」に生きており、その世界の中で自分が最高の存在として君臨している。 自閉症の究極の姿がナルシシズムである。完全なナルシシストにとっては、他人は心理的実在ではなく、一個の家具にすぎない。(中略)シャーリーンが、「私はほんとうに先生を愛している」と信じていたことに疑いはないが、しかし、彼女の「愛」はすべて彼女の頭のなかだけのものである。客観的な現実としては存在していないものである。彼女自身にとっては、彼女は「人々の光」であり、彼女の行くところ、いたるところに喜びと幸せを発散させていることになっている。しかし…

  • 平凡になることの価値

    「道」のはたらきとして、鋭いけばけばしさをおさえて平凡なおのずからなありかたに沿うことである。 最高のまことの善とは、たとえば水のはたらきのようなものである。水は万物の生長をりっぱに助けて、しかも競い争うことがなく、多くの人がさげすむ低い場所にとどまっている。 金谷治『老子』 私たちは誰もが真似のできるような平凡なものには価値を見出せず、誰も真似のできないような何か特別なものにしか価値がないように錯覚してしまう。 また、自分ではないもので自分の価値を規定できると段違いな勘違いをしてしまう。 この2つの錯覚と勘違いが組み合わさり、私たちは、何か特別なもので自分の価値を規定しようとする。そして何か…

  • 悪を受け入れていく習慣

    精神の健全性は、自分より高いものに自分が従うことを要求するものである。この世の中でそれなりに生きていくには、われわれは、ある特定の瞬間に自分が求めているものに優先する、ある種の原理に自分自身を従わせなければならない。宗教的な人にとってはこの原理とは神である。また、非宗教的な人であっても、その人が正常な人間であるならば、意識的にであろうと無意識的にであろうと、ある種の「より高い力」――それが真理であれ愛であれ、また、他人の求めていることや、現実の要求することであれ――に自分自身を従わせるものである。 M・スコット・ペック『平気でうそをつく人たち』 私たちは自分は絶対に正しいという前提に立ち、自分…

  • わざとらしい暮らし

    世界の真相を洞察した聖人は、「無為」「不言」の行動に従ってあるがままに自然である。 「無為」は「為すこと無し」であるが、何もしないことではない。ことさらなわざとらしいことをしないで、自然にふるまうこと、人間としてのさかしらの知恵やかってな感情をすてて、自然界のおのずからなありかたに従って行動するのである。 金谷治『老子』 聖人は「さかしらな知恵」や「かってな感情」がなく、わざとらしいこともしない。 一方で私たちパンピーには「さかしらな知恵」や「かってな感情」があり、わざとらしいことをしてしまう。 んじゃあ、「さかしらな知恵」や「かってな感情」や「わざとらしいこと」というのは一体何なのかしらん。…

  • 自称大人の思考パッターン

    子供は「いいこと」と「悪いこと」という言葉を覚えるようになる。いい子でいれば――また、いい子でいるときだけ――いつでも完全に受け入れてもらえる、ということを学ぶようになる。こうなると子供は、母親からの愛や受け入れを自分の力で獲得しなければならなくなる。そして、その後はずっとそうなのである。無条件の受け入れが得られる期間は、せいぜい幼児期のあいだだけである。心理的に成人しているわれわれは、みな、程度の差こそあれ、愛されるためには、自分の責任において、愛されるような人間にならなければならない、ということを学んでいる。 M・スコット・ペック『平気でうそをつく人たち』 子供は、良い子でいれば母親から愛…

  • シンプルな日常のために気がつくべきこと

    世俗の生活の中で、私欲にとらわれて現実の利害にふりまわされているのが、われわれである。起伏の多いその波間にゆられて喜んだり悲しんだり、しかしその水底の静かな深みを知るものは少ない。 われわれが日常生活のなかで認識する価値概念はすべて相対的なものである。それを絶対的なものと考えて固執するところに、人びとのあわただしく悲しいうごめきがある。 金谷治『老子』 私たちは自分の価値や自分の大事さというものが、世間的価値の有無や種類や量によって決まると考えてしまっている。 例えば、お金があればある分だけ自分には価値があり、お金がなければない分だけ自分には価値がないと考えてしまう。 実績があればある分だけ自…

  • 運命の人の見極め方

    邪悪性はとくに次のような特性によって識別できる。 (a) 定常的な破壊的、責任転嫁的行動。ただしこれは、多くの場合、きわめて隠微なかたちをとる。 (b) 通常は表面に現れないが、批判その他のかたちで加えられる自己愛の損傷にたいして過剰な拒否反応を示す。 (c) 立派な体面や自己像に強い関心をいだく。これはライフスタイルの安定に貢献しているものであるが、一方ではこれが、憎しみの感情あるいは執念深い報復的動機を隠す見せかけにも貢献している。 (d) 知的な偏屈性。これには、ストレスを受けたときの軽度の統合失調的思考の混乱が伴う。 M・スコット・ペック『平気でうそをつく人たち』 これらを私なりに言い…

  • 自分が外道かどうか

    精神的に最も健全かつ最も高い域に到達している人が、普通の人が経験する以上の苦悩に苦しむことを要求されることは多い。偉大な指導者というものは、賢明かつ正しい人間であるならば、普通の人間にははかり知ることのできない高度の苦悩に耐えていることが多いものである。これとは逆に、情動的病の根底にあるのが、通常は、情動的苦痛の回避である。憂うつ、疑い、混乱、失望といったものを完全に経験する人間が、安定、満足、自己充足した人間よりはるかに健全だということもありうる。というより、病気とは、苦痛を受け入れるよりも苦痛を拒否することだ、と定義するほうがより当を得ていると言うことができる。 邪悪な人間は、自責の念――…

  • 「記号」と「自分の大事さ」の関係

    新聞やテレビがニートを問題にするとき、「生涯で得られる収入の差が正社員とアルバイトでは二億円になる」とかそんな金の話ばっかしているが、人生の意味や価値を金に換算しようとは思わないからこそ、プー太郎という人生を選んだのだ。そもそも人生の時間と二億円のどっちが本当に貴重だろうか? 即座に「二億円」と答える人の方が間違っていないか。 たとえば、近所に農家があったとして、そこからあまった野菜をもらってきて、漬物をつけていたらGDPは一円もカウントされないが、同じその時間にパチンコをやっていたらGDPに計上されて、国家の豊かさが増したことになる。そういう計算しか存在しない社会がだいたいおかしいわけで、「…

  • 努力と方向性

    「偉大な」人たち――その偉大さが善に向けられていようと、悪に向けられていようと――を特徴づけているものは、そのきわめて強力な意志だと私は考えている。(中略)キリストの意志はその父である神の意志であるが、ヒトラーのそれは彼自身の意志である。その最も大きな違いは、「喜んで従おうとする意志と、我を通そうとする意志」の違いである。この服従を拒否する意志、我を通そうとする意志が、悪性のナルシシズムの特徴となっているものである。 M・スコット・ペック『平気でうそをつく人たち』 私たちは日々ヒットラー先輩のごとく我を通すことに必死だ。 「我を通す」というのは自分の完全性を証明しようとすること、自分のきれいな…

  • 記号と内実

    悪は世界を薄っぺらい記号の集まりとしか考えない傾向が強いけれど、善はこの世界が記号の集積でなく、存在する一つ一つにいっぱい内実がつまっていてそれらはどれも取り替え不可能であることを知っている。悪は世界を薄っぺらな記号としか思わないから、世界がパズルかゲームのようにしか感じられない。 保坂和志『人生を感じる時間』 「イメージ」「外見」「外向け」といった言葉が、邪悪な人たちの道徳性を理解するうえで重要なものとなる。彼らには善人たらんとする動機はないように思われるが、しかし、善人であるかのように見られることを強烈に望んでいるのである。彼らにとって「善」とは、まったくの見せかけのレベルにとどまっている…

  • 日常を病ませる思考パッターン

    私が邪悪と呼んでいる人たちの最も特徴的な行動としてあげられるのが、他人をスケープゴートにする、つまり、他人に罪を転嫁することである。自分は非難の対象外だと考えている彼らは、だれであろうと自分に近づいてくる人間を激しく攻撃する。彼らは、完全性という自己像を守るために、他人を犠牲にするのである。 邪悪な人間は、自分には欠点がないと深く信じ込んでいるために、世の中の人と衝突したときには、きまって、世の中の人たちが間違っているためそうした衝突が起こるのだと考える。自分の悪を否定しなければならないのであるから、他人を悪と見なさざるをえないのである。自分の悪を世の中に投影するのである。 M・スコット・ペッ…

  • 日々の苦しみの利用方法

    世界にはびこる苦しみや悲しみの半分以上は、自尊心に対する些細な攻撃や侮辱を受けたり、虚栄心を傷つけられたりすることがきっかけで生まれているのだ D.カーネギー『道は開ける』 ここで言う「自尊心」や「虚栄心」というのは、自分が「自分はこうでなければならない」としているセルフイッメージ、「自分はこういう人間だ」としているセルフイッメージのことだ。 私たちは自分のことを「こういう人間だ」と固定化して捉えている。 そして基本的に自分のことを「善人」として固定的に捉えている。 人それぞれ個別に善悪の基準みたいか感じのニュアンス的な雰囲気っぽいものを持っていて、その中の「善」に該当する要素のみで自分は構成…

  • どうして悪は光を嫌うのか

    この種の人間は、治療によって自分の心に光を当てられることをなんとしても避けようとするものである。 自分自身を照らしだす光や自身の良心の声から永久に逃れつづけようとするこの種の人間は、人間のなかでも最もおびえている人間である。彼らは、真の恐怖のなかに人生を送っている。彼らを地獄に送りこむ必要はない。すでに彼らは地獄にいるからである。 邪悪な人たちの特性となっているのは、本質的には、そうした人たちの罪悪そのものではない。彼らの罪悪の名状しがたさ、その持続性、その一貫性である。これは、邪悪な人たちの中核的な欠陥が、罪悪そのものにではなく、自分の罪悪を認めることを拒否することにあるからである。 M・ス…

  • 誤魔化すための強迫衝動

    「あなたにそうした症状が現われる原因のひとつは、そうした症状が煙幕の役割を果たしているからです」私は彼に説明してやった。「自分の強迫観念や強迫衝動について考えたり話したりしていれば、その原因となっているもっと根本的な問題を考えずにすむからです。あなたがこの煙幕を利用するのをやめようとしないかぎり、つまり、自分のみじめな結婚生活やひどい子供時代のことをもっとしっかりと認識しないかぎり、いつまでもあの症状に苦しめられますよ」 M・スコット・ペック『平気でうそをつく人たち』 私の職場に自分はあの人から意地悪をされている、影で悪口を言われている、という思い込みを抱えている人がいる。 仮にその人をAさん…

  • 人から大事にされない習慣

    愛のない育てられ方をした子供は、自分が人に愛されない人間だと信じこむようになる。これは、「親の愛に著しい欠陥があるときは、子供は、その原因が自分自身にあると考えて反応する可能性がきわめて高く、そのため、非現実的なまでに否定的な自己像を身につけるようになる」という子供の発達の一般法則として語ることができる。 M・スコット・ペック『平気でうそをつく人たち』 私たちは人から大事にされたい、認められたい、愛されたいという根本的な欲求を抱えている。 そして、自分に価値があろうとなかろうと、良い子であろうとなかろうと、親から大事にされてきた子供は自分のことを大事な存在だと思いやすくなる。 しかし、基本的に…

  • 正しい道と安易な道

    基本的には、あなたは一種のひきょう者です。状況がちょっとでも厳しくなると、すぐに裏切りをはたらくようなことをします。自分がいつかは死ぬという現実に直面すると、あなたはその現実から逃げ出してしまいます。『ぞっとする』と言うだけで、それについて考えようとしない。自分の結婚生活がみじめなものだという苦しい現実に直面すると、やはりこれから逃げ出してしまう。そういう現実に面と向かって立ち向かおうとせず、何か行動を起こそうともせず、ただ考えることをやめてしまう。そういう、実際には逃げることのできないものから逃げようとするから、それが症状となって、つまり強迫観念や強迫衝動となってあなたにとりつくんです。 あ…

  • 時々で良いから思い出すべき「事実と原則」

    あなたの症状は、あなたが死について考えているからではなく、死についてどういう考えをしているかが原因となっていることです。 M・スコット・ペック『平気でうそをつく人たち』 死というのは人間が諸行無常の理に便宜的にレッテルを貼っているものでしかない。 変化し続けるという過程の中で、肉体が生じ肉体が朽ち果て消失していく。 その一連の変化に人間が便宜的に区切りをつけ、その境なり区分を便宜的に「死」と呼んでいるだけでしかない。 今ある肉体はいずれ朽ち果て消滅していくという事実。 この事実には本来に良いも悪いもない。 それは無色透明な事実にすぎない。 だがしかーし、私たちは本来無色透明な事実に対し自分なり…

  • 休日のリズムを少し変えてみた

    少し前から休日の過ごし方を若干変えてみた。 やること自体は特に変わらないのだけれど、リズムを変えた。 朝は平日と大体同じ時間帯に外に出て近所のマックへ行き、読書なりブログなりをするようにした。 起床 散歩 冷水シャワー ブログ これが朝のルーティンで、仕事の日は朝の7時半頃にブログを書くのをやめて、朝食(コーヒーとナッツ)をとり、身支度をして、仕事に出かける。 休日はそのままブログを書き続け、本を読み、集中力が切れてきたらダラダラとネットを見始めたり、それにも飽きると洗濯や掃除や筋トレをする。 この休日の過ごし方を見直して、なるべくブログや考えごとや読書といった集中力を要するものは午前に集中さ…

  • 不特定多数の人間から「価値のある人間」として見られることが目的になってしまっている人生

    解けたからわかる。 私が突き付けられているような気がしていた普遍的な議題――たとえば「独身と結婚しているのとどちらがいいのか?」「仕事と家庭のどちらを優先すべきか?」「子どもを持つべきか持たないべきか?」――そもそもの問いが私の人生の重要な議題とずれていたのだ。こんな問いに立ち向かわされているとき、いつも自分の輪郭は消えそうで、きちんと答えられなくて不甲斐ない気分になることは、自分がいけないのだと思っていた。でも今夜、この今、自分の輪郭は電気が流れそうなほどにくっきりとしてびかびかと発光していた。 もう普通の幸せはいらない。恋愛も結婚もいらない。お金も安定もいらない。何もいらない。ただ今日見た…

  • 同じことの繰り返し

    「つまらない時間だった」と思ったことはなかったが、人と会って本を紹介することに少しずつ慣れ、いつしか同じことの繰り返しだと感じるようにもなっていた。 花田菜々子『出会い系サイトで70人と実際に会ってその人に合いそうな本をすすめまくった1年間のこと』 はじめは何か特別なことをしているように思えても、それは繰り返す度に日常になっていく。 同じことの繰り返しだなということに気がついていく。それが良いとか悪いとかではないのだけれど、結局同じようなことの繰り返しに収束していくんだなと思う。 例えば、私は服やスニーカーが好きで、学生時代はよく買っていたが、結局買っていたのは似たような服や靴で、一つひとつの…

  • 誤魔化しに気づいた上で誤魔化す

    別居している夫とのことで沈むような出来事が起きてもいた。それは黒いしみのように心の中に広がり、心の中に流れていた楽しい音楽を消していく。またにぎやかな世界にするためには、詰め込んで詰め込んで、楽しいことの濃度を上げていくしかない。上から塗りつぶすように楽しさを積み上げていく。夫婦の問題に引き戻されて立っていられなくなりそうになっても、もうひとつの世界でどんどん新しい世界を吸収し、元気にしている明るい残像が自分を支えた。 向き合うべきことに向き合わずに、楽しいことだけやって逃げてるだけだろ、こんなの、と、自分の声が後ろから追いかけてくる。 だけど、逃げ道がなかったらどうやって生きていけるというの…

  • 2種類の悪

    「思ったことに正しいとか間違っているとかはないんですよ。他の人が顔をしかめるような価値観や、変なことでもいいんですよ。だってそれが菜々子さんの、やっと顔を出してくれた本当の思いかもしれないですから」 花田菜々子『出会い系サイトで70人と実際に会ってその人に合いそうな本をすすめまくった1年間のこと』 私たちの心というのは実に多様な側面から成り立っていて、そこには自分の理性的な基準からして望ましい側面もあれば、望ましくない側面もある。そしてどちらとも言えないような側面も多分に含まれている。 実際には多様で豊かな心の側面に、私たちは「この側面は正しい」「この側面は間違い」「この側面はきれい」「この側…

  • 最近始めた整え習慣3つ

    最近始めた「整え活動」は以下のとおり。 1 ドライヤー習慣 2 体の保湿習慣 3 湯船習慣 1 ドライヤー習慣 私は短髪ということもあり、入浴後はタオルで髪をガシガシと拭き、あとはそのまま放置、という江戸っ子スタイルだったのだけれど、濡れた頭部をタオルでガシガシやると頭皮を痛めることになり、また入浴後を頭部を濡れた状態にしておくのも髪や頭皮にダッメージを与えることになるらしい。 だからこの世にはドライヤーなるものがあり、多くの人が使っているのかー、合点承知の助! と30代も半ばにしてようやっとそのことに気がついた。 ドライヤーについてちょいと調べてみると、5~8万円台のドライヤーもあり、びっく…

  • 陛下の不自由

    それにしても、楽しい一日であった。日本にいてはなかなかできないことだが、自分が誰かを周囲の人がほとんど分からない中で、プライベートに、自分のペースで、自分の好きなことを行える時間は大変貴重であり有益であった。 再びオックスフォードを訪れる時は、今のように自由な一学生としてこの町を見て回ることはできないだろう。おそらく町そのものは今後も変わらないが、変わるのは自分の立場であろうなどと考えると、妙な焦燥感におそわれ、いっそこのまま時間が止まってくれたらなどと考えてしまう 徳仁親王『テムズとともに 英国の二年間』 「皇族」というのは「出自」であり、「肩書」であり、それは私たち人間が作り出した「レッテ…

  • 自分が見えないと相手が見えない

    そもそも「私」がどう思うか、なんて発想は微塵もなく、何も考えず、書きたいから書いて、送りたいから送ったのではないか。悪意があるよりも、その方がずっと怖い。そこに人格を持った「私」はいない。 私に藤沢さんを責める資格があったのだろうか。ずっといっしょに過ごしてきたのに、相手の中に「自分」がいないし、自分の中にも「相手」がいないなんて。 夫婦でさえそうなら、いったい誰とならまともにそんな関係を築けるのだろう。他の人たちは築いているのだろうか。 花田菜々子『出会い系サイトで70人と実際に会ってその人に合いそうな本をすすめまくった1年間のこと』 私たちは日々人に会って、人のことを自分はきちんと見えてい…

  • 湯船に浸かるってやっぱいいわ

    つい最近、後輩が湯船に浸かりはじめたという。 これまでは基本的にシャワーで済ませていたけれど、実家から入浴剤が送られてきたため、それを使うために湯船にお湯を張って入浴したらしい。 すると、最近寒くなってきたこともあるけれど、ものすごく気持ちが良かったという。寝るまで体がポカポカでぐっすり眠ることができたとのことだった。 私も一人暮らしを始めてからは基本的にシャワーだ。 湯船にお湯を張ることはほとんどなく、冬至の時期にゆずをもらったらそれらを使うために入るくらいで、よって年に1回あるかないかくらいだ。 時々サウナに行くため、そこでは湯船に浸かることはあっても、自宅ではもっぱらシャワーで済ませてし…

  • 「何もしていない」というウソ

    「しかし、実際には私は何もしていません」ジョージが声をあげた。「(略)私は何もしていません。だれにも指一本触れていません。」 「しかし、あなたは何かをした」私はこう答えた。 「何をしたっていうんです?」 「悪魔と契約した」 「しかし、あれは何かをしたってことにはなりません」 「そうですかね」 「そうですよ。わかりませんか。これは、全部、頭のなかのことです。私の想像がでっちあげたつくりごとです。(略)」 M・スコット・ペック『平気でうそをつく人たち』 私たちが「何かをした」という時、それは実際の発言や行動のことを指すことが多く、心の中で思っていること、想像していること、抱いている感情というのは「…

  • 整う習慣|フロス

    日々の口腔ケアとして、歯ブラシだけではなくフロスも使うようにするとすごく整いやすくなる。 これは歯科医の人が言っていたのだけれど、どんなに高性能な歯ブラシと歯磨き粉を使っても、歯磨きは60%しか完了しないという。 歯というものを便宜的に立方体と捉えると、我々がケアできるのは根っこの面の除いた全5面になる。 その内の2面は両側の歯と接しているため歯ブラシは絶対に届かない。 つまり、歯ブラシで擦ることができる面は5面のうちの3面だけとなり、すなわち60%になる。 歯垢というのは、言い換えると、口内の細菌の集まりのようなもので、それらの細菌は自分を守るために自らを保護膜で覆うらしい。 よって、歯垢は…

  • 愛に条件をつけたりするとき

    愛に条件をつけたりするとき、相手は「人生の基礎的な法則」に違反する気持ちになる。相手を反応的かつ防衛的な立場に追い込むと、相手は、自分が価値のある人間であること、自立している人間であることを証明しなければならないと感じるようになるからである。 スティーブン・R・コヴィー『7つの習慣』 人にやることは自分に跳ね返ってくる。 人に当然のように求めるハードルは自分に対するハードルになる。 そしてそのハードルによって私たちは苦しむ。 そのハードルは誰かが生み出したものではなく、自分が勝手に生み出したもので、誰かが生み出したもののように見えても、自分がそれをどこかで受け入れてしまっているから、それは自…

  • すごい服のブランドを見つけた【TARROW TOKYO】

    すごい服のブランドを見つけた。 それはTARROW TOKYO(タロウトウキョウ)というブランドで、「服が長く大切に着てもらえる世界を作りたい」というビッジョーンを掲げている。 tarrowtokyo.jp 実に素晴らしいと思う。 作っている服も日本製でシンプルで上質でベーシックで、「誰にも何の印象も与えない」服装を理想としている私の好みにガチムチにマッチしている。 しかも驚くべきことにそれぞれの商品の具体的なコストの内訳まで公開している。 かつてインドをふらついていた時に、本屋で本を物色し、ある本の値段を尋ねると(あのあたりは値札が付いていることが珍しく、その都度店員に値段を聞かないといけな…

  • 今年分のふるさと納税終了

    今年分のふるさと納税が終わった。 私のふるさと納税は日々の主食の玄米に限られていて、今年最後のふるさと納税も玄米にした。 私の近所のスーパーには玄米を5キロ単位で扱っているところはなく、それにあったとしても買い物が大変になるだけなので(私は車を持っていない)、節税できなおかつ自宅まで配送してくるふるさと納税はとてもありがたい。 米不足なのかその他の物価高騰の影響のため、例年よりも玄米の量に比して寄付金額が上っているような気がする。 しかし、それは諸行無常の理のためそれは仕方がないし、日々使うもののために金を惜しんだとしても、そうして使い惜しんでかき集めて握り締めたお金も、諸行無常の理によって死…

  • 事前相談うんぬんかんぬん

    意味のないものに幾重にも意味を付け加えてしまうあやまちを、今まで何度繰り返してきたことだろう。 ミランダ・ジュライ『最初の悪い男』 私たちが普段接しているものや見ているものそのものは本来無色透明のものなのだけれど、私たちはそれらに自分なりに色をつけて捉えている。 そして自分で勝手につけた色を事実真実だと思い込み、その思い込みの中で一喜一憂している。 私の部署に取引先からいただいた配布用のパンフレットが200部あった。 Aさんはその内の100部を配布したいとのことで、100部を持っていった。 Aさん曰く、その100部で足りるとのことだった。 それからしばらくしてBさんとCさんが残りの100部を持…

  • 幸福とは大事し続ける状態になること

    幸福というのは、大事にする習慣を身につけて大事にし続けることができる状態になることと定義することができる。 ここで言う「大事にする」というのは以下のようなことを指す。 整える ちゃんと見る ちゃんと聞く ちゃんと使う 温かく接する 丁寧に接する 肯定する 受容する 以上のような感じのニュアンス的な雰囲気の「大事にする習慣」を身につけるために日常生活はあり、幸福になるために人生があるとしたら、大事にする習慣を身につけるために人生はあると言ってもいいかもしれない。 大事にする習慣が身につくと、まず自己否定がなくなり、苦しみが減る。 私たちが苦しむのは、自分の中の醜い部分、無能な部分、卑猥な部分、卑…

  • 整えるための革靴

    先日、革靴を購入した。 購入したのはリーガルの2504というモデル。 このモデルはロングセラーらしく、日本のサラリーマンにとっては定番の1足らしい。 「日本製」「定番」「ロングセラー」そういうものに私は弱い。 ガラスレザーでゴム底なので雨の日もあまり気にすることなく履くことができる。 それにグッドイヤーウェルテッド製法なのでソールの交換もでき、長く使い続けることができる。 プレーントゥなのでストレートチップの革靴よりもカジュアルにはなるが、よほどかっちりした場面でなければ、スーツに合わせても問題ないだろう。 日本のサラリーマンというコスプレを楽しむ感じで嗜んで行こうと思う。 靴幅は2Eで、私に…

  • 真に革命的な革命は、外の世界ではなく

    真に革命的な革命は、外の世界ではなく、人間の魂と肉体の内側で起こる。革命の時代に生きたサド侯爵は、ごく自然に同時代の革命理論を使って、自身の特異な狂気を正当化した。 オルダス・ハクスリー『すばらしい新世界』 私たちは自分の外の世界を一変させれば全ての問題は解決し、自分は幸福になると思ってしまうのだけれど、外の世界でどんなに革命的なことが起こったとしてもそれは一時的な非日常にしか過ぎず、いずれはその変化に慣れ、再び苦しみが沸き起こってくることになる。 サド侯爵というのはサディズムの由来となった人なのだけれど、詳細はわからないが、同公爵は自分の中に特異な狂気があり、その狂気をもってしていわゆる背徳…

  • 苦しい自由な時間対策

    「ひどい仕事? しかし彼らはそうは思っていないよ。逆に好んでやっている。楽だし、子供でもできる単純なものだ。頭脳にも筋肉にも負担が少ない。さほど疲れない作業を七時間半やれば、ソーマがもらえて、ゲームや制約のない性交や、触感映画が愉しめる。これで何が不足なのかね。確かに」とつけ加える。「労働時間の短縮は望んでいるかもしれない。そしてもちろんその短縮は可能だ。すべての下級労働を一日三、四時間にするのは、技術的には簡単なことだ。しかしそれで彼らがより幸せになるのか。ならないね。その実験は一五〇年以上前に行われた。アイルランド全土で四時間労働制がとられたんだ。余分に増えた三時間半の余暇は幸福の源泉とは…

  • 夢見ている成功の末路

    バーナードは成功に心地よく酔い(良質の陶酔作用を持つ物質を摂取したときと同じだ)、これまで強い不満を抱いていた世界と完全に和解した。こちらを重要人物と認識してくれる限り、この世界の秩序もいいものだった。もっとも成功によって和解したとはいえ、秩序を批判する権利は手放したくない。なぜなら批判という行為によって、自尊感情が強まり、自分をより大きな存在だと感じることができるからだ。 今は最初の野蛮人がいるので、みんなはバーナードに愛想がよかった。そして愛想よくされるおかげで、バーナードは自分を巨人のように感じ、しかも高揚感で空気より軽くなった気分を味わった。 成功の陶酔は雲散霧消し、醒めたあとに古い自…

  • 自分なりの上下の世界

    下層階級と接するときにはいつも自分の身体の欠点を意識させられてしまう。”僕は僕だ。でもそうでなかったらどんなにいいだろう”。この異常に過剰な自意識が苦しくてたまらない。デルタの顔を見るときに、自分の視線が下ではなくまっすぐ前を向いているのを意識するたびに屈辱を覚える。こいつは上の階級の人間に対する敬意を持って僕を見ているだろうか。そんな疑問がいつもつきまとう。当然だ。ガンマもデルタもエプシロンも、ある程度まで体格と社会的優劣を結びつけて考えるように条件づけされているからだ。というより、睡眠教育のおかげで身体の大きさに関する漠とした偏見はすべての階級にあまねく浸透している。 オルダス・ハクスリー…

  • 【Refa】シャワーヘッドを購入した【FINE BUBBLE U】

    Refaのシャワーヘッドを購入した。 シャワーヘッドなのにすごく高級感がある箱に入っていて少しビビる。 付属品は、取り扱い説明書や保証書等の書類とアダプターと穴面を掃除する時に使うオープナー。 ちゃんとしているっぽい証明書もついてきて少しビビる。偽物も多いかしらん。 シャワーヘッドに3万円をかけることになるとは思わなかったけれど、確実に毎日に使うのものであるため、機能的で良いものであるに越したことはなく、十分に出費の価値はあると判断した。 このシャワーヘッドにはジェットやミストという形で水が噴射される機能のだけれど、ジェットで頭皮をしっかりケアし頭皮環境を整え、ミストで顔や体の毛穴の汚れを落と…

  • 献血が好きだ

    私は献血が好きで、定期的に献血をするようにしている。 なんとなく学生時代に始めて、献血ルームや献血カーを見かけたら献血をする感じだ。 東京に来てからは行きつけの献血ルームがあって、そこに3ヶ月に1回位のペースで通っている。 献血は何か気持ちが良い。 それは献血をすることによって、「私は血液が必要な人のために血液を提供している清廉潔白で寛大な善人なんだ」という幻想、「きれいな自分」というイッメージを抱かせてくれるからなのか。 それもあるかもしれないが、血液を抜かれて頭がぼーっとなるのも気持ちが良い。 (これはこれでやばい発想かもしれない) まぁ、気兼ねなく差し出せるものは差し出して、それで誰かが…

  • 日常の苦しさと非日常

    サクラソウや自然の景色には重大な欠陥がひとつある、と所長は指摘した。それは無料で愉しめる点だ。自然の愛好は工場に需要をもたらさない。そこで、少なくとも下層階級に関しては自然の愛好をやめさせることにしたのだ。自然の愛好はやめさせるが、交通機関を使いたがる傾向は消さない。 オルダス・ハクスリー『すばらしい新世界』 たとえば、近所に農家があったとして、そこからあまった野菜をもらってきて、漬物をつけていたらGDPは一円もカウントされないが、同じその時間にパチンコをやっていたらGDPに計上されて、国家の豊かさが増したことになる。そういう計算しか存在しない社会がだいたいおかしい 保坂和志『いつまでも考える…

  • 人を責めるから謝れない

    素早く心から謝ることは、高潔な人格をとても必要とする行為である。基礎的な原則や自分の価値観からくる深い内的な安定性がなければ、誠心誠意をもって謝ることはできない。 内的な安定性に欠けている人には、とてもできないことだ。なぜなら、謝罪しようとしたとき、外からの強烈な脅威を感じてしまうからだ。自分が弱いものに見られ、他人がその弱さにつけ込み、それを悪用するのではないかと恐れるのである。そういう人たちの安定性は、他人の意見に起因するものであり、他人にどう思われるかを恐れながら生活している。だから、自分自身の行動を正当化しようとする。相手の間違いや欠点を探し出し、それを自分の行動の言い訳に仕立て、たと…

  • 思い込みで相手を見てしまう

    一般的な傾向として、人は自叙伝に照らしてみて、自分は他人のニーズや欲求が分かっていると思い込むことが多い。つまり、他人の行動を自分の考えやパラダイムを通して解釈するのだ。 スティーブン・R・コヴィー『7つの習慣』 私たちは自分の経験に基づき、「〇〇はこういうものだ」「こうすればこうなる」というように物事を固定化して捉えてしまう傾向にある。 この傾向はある意味では効率的で、ことあるごとに立ち止まってこれはどういうことなのかしらん、と考えていると何もできなくなる。 よって、ある程度は物事を固定化し、パッターン化し処理していくことは理に叶っている。 しかし、対人関係においては、相手を固定化するので…

  • 【愛用品】ジャランスリワヤの革靴を買った【98321】

    先日、革靴を購入した。 購入したのはジャランスリワヤの98321というモデルで値段は約4万円。 私は仕事の時は革靴を履くため、革靴というのは私にとって日用品ということになる。 革底のものはすでに持っているため、今回ゴム底のもの、具体的にはダイナイトソールのものを買おうと思っていた。 本命は実はチーニーという英国メーカーのアルフレッドというモデルだったのだけれど、試着したところ同モデルは私にとっては幅が広く、踵に余分なスペースがどうしても空いてしまう。 革靴はぴったりジャストか、少し小さめで履くのが良いため、履き始めの時点で余裕があるのはあまり好ましくない。 チーニーの場合、値段も9万円以上、シ…

  • 大事にされたくてお金をかき集めている

    数百万ドルという富を築きながらも延々とそれを失う不安に付きまとわれていたのだから、体を壊してしまうのも無理はない。遊んだり楽しんだりはしようとせず、劇場にも行かなければトランプもせず、パーティに出かけることもしなかった。マーク・ハンナが「他の部分は正常だったがお金のことにかけては狂っていた」と言うとおり、まさしく金の亡者だったのである。 オハイオ州びクリーブランドでロックフェラーは隣人に「人に愛されたい」と打ち明けている。だが冷酷で疑り深い彼を好きになる人は、あまりいなかった。 D.カーネギー『道は開ける』 私たちはお金という世間的価値もってして「おれっちは価値のある人間なんだ」ということを証…

  • 「満たされない者は、世界を手に入れても満たされることがない」

    ローマの偉大な哲学者セネカは、こう言っている。 「満たされない者は、世界を手に入れても満たされることがない」 忘れてはいけない。もしあなたがアメリカ全土を手に入れ、そこに囲いを作って大量の豚を飼ったとしても、あなたは一日に三食しか食べられず、一箇所でしか眠ることができないのだ。 D.カーネギー『道は開ける』 私たちは日々ものをかき集め、そのかき集めたものによって自分を「価値のある人間」として定義し、安心しようとすることに必死なのだけれど、それほどまでに苦労してかき集めたものを、んじゃあ実際に使っているのかというと、そのほとんどは使われていないのが現状なのではないかしらん。 (どうしてものをかき…

  • 自分の中のナチス的思考パッターン

    すべてを犠牲にして、自分は、この国は何を得たのだろう。何が好転したのだろう。 小川哲『地図と拳』 先日、手塚治虫の『ヒトラーに告ぐ』を読んだ。 ナチスの思想の中では「アーリア人」は「価値のある存在」とされ、ユダヤ人は「価値のない存在」とされ、「価値のない存在」をこの世から葬れば「価値のある存在」の「価値のある存在」よる「価値のある存在」のための世界ができ上がるということになっている。 登場人物たちも自分たちを「ドイツ国籍」かどうか、「日本国籍」かどうか、「アーリア人」かどうか、「ユダヤ人」かどうか、「ナチス」かどうか、「共産主義」かどうか、「非国民」かどうか、といった、自分がどのカテゴリーに属…

  • 自分自身との人間関係

    人間関係に大きな力を発揮するテクニックが本当にあるとすれば、それは真に自立した人格から自然にあふれ出るものでなければならない。だから、関係を築き始めるべきところはまず自分の内面であり、自分の影響の輪の中心であり、自分の人格を育てることである。 スティーブン・R・コヴィー『7つの習慣』 死ぬまで付き合いが続くもの、それは何よりも自分自身なのだけれど、私たちは基本的に自分自身と仲が悪く、それ故に苦しみが生じている。 というのも私たちには物事を2つに分け、一方は認め、もう一方を否定してしまうという癖があるのだけれど、その癖のせいで自分自身さえも「好きな部分」と「嫌いな部分」、「価値のある部分」と「…

  • 整う習慣|整理

    日常を整える習慣として整理がある。 整理というのは「使っていないものを捨てる」というもので、これを習慣にすると日常が一気に整う。 整理のメリットを乱立していこう。 ・ものが減る ・使わないものを買わなくなる ・お金に余裕ができる ・時間に余裕ができる ・精神的に余裕ができる ・掃除が楽になる ・部屋の中がすっきりして自宅で筋トレができるスペースができる 整理を習慣にすると、当然日常的に実際に使うものしか手元に残らない。 私たちが日常的に使っているものというのは案外と少ないため、それ以外のものは基本的に削ぎ落ちていくことになる。 するとどうだろう。 これまで実際に使わないもののために際限なく時間…

  • 地獄の習慣

    憎悪というものはいくらしたところで相手になど及ばず、むしろ自分に跳ね返って昼も夜も地獄へと変えてしまうものなのだ。 敵に仕返しをしようとしてはいけない。仕返しをしても、深く傷つくのは自分のほうだからだ。 D.カーネギー『道は開ける』 私たちは何か自分に都合が悪いことがあった時に、その原因を他人に求め、その他人に憎悪感情を抱く。 その他人のことを思い浮かべ、心の中で罵詈雑言を浴びせかけている、サンドバッグのようにフルボッコにしている、あるいはゲシュタポのごとく拷問している。 いずれにしても自分にとって都合の悪い相手を悪人としてみなし、悪人であれば傷つけてもいい、苦しめてもいい、馬鹿にしてもいい、…

  • 人の問題は能率化できない

    繰り返して言うが、人の問題に関しては、短絡的に能率を考えることはできない。人に対しては効果性を考え、物に対しては能率を考えるべきである。私は、自分と違う意見を持つ人に対して、能率的に相違点を処理しようとしたことが過去に何度もあったが、うまくいった例はない。 スティーブン・R・コヴィー『7つの習慣』 私たちは相手のことを「あいつはこういう人間だ」というように固定化して捉えてしまい、一度そのように固定化してしまうと、その固定化されたイッメージを本人だと思い、実際の本人を見ようとしない。 イッメージを固定化すると、「あいつはああいう人間だからこうすればいい」というように対人関係の問題を短絡的かつ能…

  • 整う習慣|冷水シャワー

    少しづつ寒くなってきて冷水シャワーの季節が近づいてきている。 私は昨年の9月から冷水シャワーを朝に浴びるようになり、かれこれ1年が経つのだけれど、普通に継続できている。 冷水シャワーの個人的メリットは以下の通り。 (1)スカッと目が覚める (2)清潔な感じになる (3)寝癖が直る (1)スカッと目が覚める 夏でも冷水を浴びるとスカッと目が覚める。 ましてや寒い時期となるとなおさらだ。 寒い時期に浴びるとガチガチに凍えるイッメージがあるかもしれないが、案外とそれはなく、むしろ冷水シャワーを浴び終えると体がぽかぽかと温まってくる。 これがすげぇ気持ち良い。 (2)清潔な感じになる 夏でも冬でも人間…

  • ホームホームレス

    「家居場所無し健康通勤人」は、若手の意欲をひたすら削ぐのが生きがいなのだろうか、と周囲の顰蹙を買っていたりする。 岩尾俊兵『世界は経営でできている』 先日、ある動画を見ていたのだけれど、その動画によると、オランダ人1人の1時間あたりの生産性は日本人のそれよりも2倍近くあるらしい。 (「オランダ人」「日本人」という括りはあくまでも虚構であり幻想であるあるということを大前提として、とりあえず便宜上そう括っておく) つまり、日本人はとても非効率的な働き方をしているということになるのだけれど、その要因の一つが、私たちの多くが本当に働くために会社に行っているわけではなく、時間やお金があってもそれらをどう…

  • 朝礼の度にカリカリしている人の思考パッターン

    今お前はここから千五百マイルも離れたところにいるが、気持ちは相変わらずだろう。なぜなら、お前はあらゆる問題の元凶を丸々持ったまま旅立って行ってしまったのだからね――つまりお前自身を。お前は、心も体もなにも問題ない。お前をぼろぼろにしてしまったのは、お前が巡り会った状況なのではない。むしろ状況に対するお前の考え方なのだ。「人は思ったとおりの人間になる」という。この意味が分かったらなら、お前はもう大丈夫だから帰って来なさい D.カーネギー『道は開ける』 私たちは何らかの苦しみが生じた時に他人や周囲の状況にその原因を求めてしまうのだけれど、実際、自分が感じる苦しみの原因は自分の考え方にある。 同じ状…

  • ナッツとプロテインを買った

    ナッツとプロテインが届いた。 いつも愛用しているものだ。 ナッツは朝食用、プロテインは運動後に摂取している。 朝食をナッツとコーヒーだけの生活にしてからどれくらいになるのかは忘れたのだけれど、無理なく続けられているので自分なりにしっくりきているのだろう。 そもそも朝はあまり腹が減らない。 腹が減っていない時に無理に押し込むような食べ方はやめたほうがいいのかもしれない。 先日実家に帰っていたのだけれど、姪っ子たちは起きて顔を洗い、すぐさま朝食を食べさせられていた。 無論、姪っ子たちは食べるのが遅いのだけれど、それはなぜかと言うと、そもそも腹が減っていないからだろう。(私だって朝起きてすぐに人から…

  • 帰省の反動を整える

    私にとって実家への帰省は非日常に当たる。 姪っ子や甥っ子と遊ぶ。 普段行かないところに行く。 普段食べないものを食べる。 普段寝ないところで寝る。 普段会わない友達と会う。 酒を飲んだり、朝まで過ごしたりする。 これはこれで楽しい。 そして東京に戻ってくると普通の日常が始まる。 非日常を通じて乱れたものを整え、その反動を穏やかなものにしていつもの日常に戻る必要がある。 睡眠、掃除、洗濯、自炊、運動、読書、ブログ、瞑想で一気に整える。 ここで刮目するべきなのは、日常生活を乱すことには金がかかるが、日常生活を整えるためにはほとんど金がかからないことだ。 やろうと思えば誰もができる平凡なことで日常生…

  • 何のための手間なのか

    それからも慎吾は丁寧にひげを剃り、肌のケアを続けた。何に勝ちたいのか定かではない負けん気が頭をもたげたのと、自分自身にかけるささやかな手間が楽しくなったから。その時だけでも、よし、と思える。化粧水をたっぷり取った手のひらを顔に押し当てると、じゅわっとした感覚や冷たさが心地いい。化粧水の成分以外のものも染み込んでいく気がする。ほっとする。 一穂ミチ『スモールワールズ』 何かをやる時に、それは自分を大事にするためなのか、あるいは人を見下すためなのかで、その後の精神状態は大きく異なってくる。 例えば、自分の肌は大事だから肌をケアしているのか、美貌を根拠に他人を見下すために肌をケアしているのか。 どち…

  • 帰省中の整理

    しばらく帰省していた。 姪っ子や甥っ子と遊びまくった。 祖母の服や布団類を整理し、ゴミ袋(45リットル)12、3袋分の不用品を処分した。母親の服も要らないものは全て捨てさせた。 当然クローゼットは見違えるようにすっきりした。 使っていないもの、つまり価値がないものを処分することによって、普段使っているものをより大事にしやすくなる。 昨年の冬、私は母親にモンベルのスーパーメリノウールのアンダーウエア上下を贈ったのだけれど、母親はものへの執着心が強く、ものを溜め込むタイプのため、同メリノウールも多くのものに埋もれてどこにあるのかわからない状態だった。 そうしてメリノウールは使われなくなり、使われな…

  • 相手を見ていないかもしれない

    愛情のつもりで注いでいた過剰な思い入れは、誰の得にもならなかった。受け取る側のキャパを見越して適量を与えられないのなら、何もしないほうがましだ。 自分があれしてやりたい、これしてやりたいで頭いっぱいだったんだろ。家族にせよ教え子にせよ、先生の自己満足のための道具じゃないからね 一穂ミチ『スモールワールズ』 人に何かをしてあげた時、私たちは「おれはこんなことをしてあげたんだ」と得意顔になることがしばしばであるが、それがありがた迷惑になっている可能性もある、ということも想定したほうがいい。 自称「善意」が「ありがた迷惑」になる原因は、相手のことをきちんと見ていない、これに尽きる。 んじゃあ、相手の…

  • メガネを洗い始めた

    眼鏡をかけて生活していると、一日の終りには結構汚れていることが多い。 特に料理なんかをするとはねた油なんかが付着してしまう。 皮脂汚れも意外と付いている。 その状態で布製のメガネ拭きで拭き取ろうとするとただただ油が伸びるだけ、そしてメガネ拭きも汚れるだけになる。 よって、私はダイソーの使い捨てのウェットタイプのメガネクリーナーを使っていたのだけれど、それがある日から手に入らなくなった。 100円で30枚入りで、とても使い勝手が良かったのに残念ではあるが、諸行無常の理によって、商品も入れ替わっていく必要があるのだろう。 ないものは仕方がない。 そこでドラッグストアで目についたものが、「メガネのシ…

  • 【サッカニー】ランニングシューズを買った【RIDE17】

    先日、ランニングシューズを購入した。 購入したのはサッカニーのRIDE17というモデル。なかなかの格好良さだ。 気になるシューズを3足ほど試着し、一番しっくり来たのがこれだったので買ったのだけれど、あとで調べてみると、結構な優れものらしい。 近所の公園を軽くゆっくり走る程度の私にとっては十分すぎるほどのスペックだろう。 ランニングシューズはアシックスのものを2年前に購入していて、まだまだ履こうと思えば履くことはできる。 アシックスのシューズは近々帰省する際に実家に持っていき、実家に配備しておこうと思う。 そうすることによって、帰省した時にもジョギングを嗜むことができる。 実家にいる間の日中は姪…

  • ぼさっと心を手入れする

    人間の心は、たとえてみれば庭園のようなものだ。よく手入れをして美しい庭にすることもできれば、荒れるにまかせてしまうこともできる。手入れをしようとしまいと、庭には必ず何かが育つ。役に立つ種を蒔かなければ、どこからか雑草の種子が運ばれてきて芽ぶき、庭は雑草におおわれてしまう。雑草が生えていれば、その種子は次の雑草を生む。 ジェームズ・アレン『人は考えたとおりの人間になる』 私たちの心は本来的に寂しさを抱えている。 その寂しさというのは単純に自分の存在を認めて欲しい、大事にして欲しい、肯定して欲しいという思いなのだけれど、私たちは自分勝手に様々な条件を満たさなければ自分は人から大事にしてもらえないと…

  • ネガティブモード全開の人

    他人の欠点に対して過剰反応をし、コントロールできない周りの人や状況に対して被害者意識を持ってしまう依存性 自分自身を正当化するために相手の弱点を必要としている スティーブン・R・コヴィー『7つの習慣』 ここ数日、ネガティブモード全開の人の話を立て続けに聞くことがあった。 彼らの傾向として、どうしてこうしてくれなかったたんだ、こうすることが当然だろう、こういうはずだ、こうに違いないと思った、ああいうことがなければこうはならなかった、私はこんなに被害を被った、ぴえん、だから〇〇して欲しい、こんなに可哀想な私は〇〇してもらって当然だぽよ、と考える傾向がある。 特に大したことでもないことや自分でもど…

  • 人から大事にされたいのに人を粗末に扱う努力をしているパッターン

    (マルコム・マッグリッジ『二十世紀の証』) 「最近になって、私は時々人生を振り返る。すると、強烈に感じることは、それぞれの生活の場面で有意義かつ魅力的に見えたことは、今になって考えると、意味のない馬鹿げたことにしか見えないということである。例えば、成功すること、人に知られたり誉められたりすること、お金を得たり、女性を口説いたり、旅をしたり、まるで悪魔のように世界のあちらこちらに行ったり来たりするような快楽、社交界の虚栄を話したり経験したりすること、すべてそうである。 今から考えれば、こうした自己満足のための行為すべてが全くの幻想にすぎず、パスカルが『土をなめる』と呼んだほどに味気ないものなので…

  • 「きれいな自分」への執着

    先日、後輩から相談を受けた。 その後輩は管理職Aから食事の誘いを受け、嫌々ながらも食事に2度ほど行き、その結果、同後輩はますますAさんを受け付けなくなり、かの女性にありがちな「生理的に無理」という状態に至り、業務上Aさんと関わるようなことを極力なくして欲しいということだった。 二人の間で具体的に何があったのか詳細はわからないが、後輩に嫌な思いをさせるメリットは一切ないため、合点承知の助、と死語で回答し、全面的に配慮する旨を伝えた。 んじゃあ、どうしてその後輩は嫌々ながら2度も食事に行くことになったのかというと、彼女は自分の中で嫌な感情が起こった時にそれを無視したり、抑圧したりするという。(そう…

  • 内側の習慣

    心の中でなにか悪いことを考える。まあ、それは他人にはわからないからいいや、と思って人を憎み、嫌う。しかし、他人に気づかれないとしても、その思いは深層心をどんどんと汚していきます。この事実に気づくとき、私たちは愕然とします。年をとるほど生きることがつらく重くなっていく人は、この表層心と深層心との因果関係に気づかず、あるいは気づいていてもそれを無視して生きてきたつけが回ってきたと言えるでしょう。 横山紘一『唯識の思想』 思考という心の働きが人間を創る。いまある私は、自分自身の思考がつくり上げたものだ。人の心に悪が芽生えたとき、必ず悩みがついてまわる。ちょうど牛が引く荷車のように、いつもうしろに続い…

  • 【愛用品】縮まない(はずの)ベランダサンダル

    私のアッパートにはベランダがあり、そのベランダにはサンダルを配備しているのだけれど、そのサンダルは夏の直射日光をガチムチに浴びてガチムチに変形してしまう。 このように変形してしまうと、当然、容易に履きにくくなり、ついには履かなくなる。 そうしてきちんと使い切れないままに買い替えることになる。 東京に来て、変形して履けなくなったのはこれで2足目だ。 1足目はサイズが小さかったので縮んで履けなくなったのだろうと思い、2足目はかなり大きめを買ってみたのだけれど、大きくても縮んで変形すれば相当履きづらくなる。 そこで直射日光を浴びても縮みにくいサンダルを買うことにした。 このサンダルはPVCという素材…

  • 最近買い替えたもの

    最近色々とものを買い替えた。 ゴミ箱 浴室用ブラシ 浴室用スポンジ ベランダ用サンダル 歯ブラシ 歯磨き粉 スーツ用靴下 「使っていないものは捨てる」という生活を送っていると使っているものだけが残り、そうして残った普段使っているものを使い続けると、それらは消耗してくるので、定期的に買い替える必要が出てくる。 そうして自分が普段使っているものが入れ変わっていくことによって、モノで自分の価値を規定することの無意味さみたいな感じの雰囲気的なニュアンス、人生まじで諸行無常ということがわかってくる。 周囲のものはどんどんと変化していく、そうして変化していくものを根拠に自分を規定しようとすることほど不安定…

  • 自分を大事にする根拠

    もし私の安定性が私の評判や持っている所有物に依存していれば、それを失いはしないか、盗まれはしないか、あるいはその価値が低下することはないかと常に恐れて、脅威を感じながら生活するほかない。より多くの資産、名声、地位を持つ人の前に出ると劣等感を覚え、逆に自分より資産、名声、地位の低い人に会うと、優越感を感じる。 所有物中心の人は自尊心が常に揺らいでおり、一貫性、安定性、または一定の自分というものを持っていない。いつも資産、土地、地位、または名声を守ることに集中している。株の暴落で全財産を失った人や、選挙に落選して政治家が突然に自殺したという話は、誰でも聞いたことがあるはずである。 スティーブン・R…

  • 優越感という罠

    「活動の罠」――日々の生活の忙しさに追われ、やっていることそのものに意味があるかどうかを考えないありさま――の中に自分自身を見失い、成功のはしごを昇りつめて頂上に達した時、はじめてそのはしごはかけ違いだったと気がつく人がなんと多いことだろう。非常に忙しい毎日を送りながらも、その活動自体が、実は自分の最終的な目的とは何ら関係がないという可能性が大いにあるのだ。 (中略)もし、はしごをかけ違えていれば、一段ずつ昇るごとに間違った場所に早く辿り着くだけである。忙しいかもしれない、能率よく働くかもしれない。しかし、目的を持った上で始めない限り、効果的ではないのだ。 スティーブン・R・コヴィー『7つの…

  • 地獄にいる人

    私たちは一人一宇宙であって、自らの心の世界に閉じ込められ、その中でさまざまな影像を作り出し、それらに縛られて悩み苦しんでいます。すべては心というキャンバスの上に描き出された絵であり、あるいはプロジェクターによって投影された映像のようなものであり、すべては夢のような存在です。いや、夢のような存在ではなく、夢そのものであります。 言葉で考えるとおりにはものごとは存在しない。この事実を自ら心の中で確認し気づくとき、世界は大きく変貌してきます。いままでと違った世界の中で、少しはより自由に生きることができるようになります。 横山紘一『唯識の思想』 先日ヘラヘラしながら労働をしていると、Aさん(50代・女…

  • 文系だけど物理の面白さがわかってきた

    常識的に考えれば、ネコの生死は箱を開ける前に決まっているはずです。 ところが量子論の解釈によっては、ネコの生死はきまってなどおらず、両方の状態が共存していると考えるんです。そして箱の中を確認した瞬間にはじめてネコの生死が確定するんです。 コペンハーゲン解釈によると、電子がどちらのスリットを通ったかを確かめると、その行為そのものによって電子の波は収縮し、電子はどちらか一方しか通らないことになります。 松尾泰 監修『東京大学の先生伝授 文系のためのめっちゃやさしい量子論』 最近、ふと量子力学の本を手にとって読んでみたのだけれど、とても面白かった。 物理学ってこんなにおもろかったんやー、となぜか関西…

  • 何かを否定するべきではない理由・全てを大事にするべき理由

    考える「言葉」と悩む「思い」とによって目覚めた瞬間の「生の世界」が複雑に色付けされ、加工された二元対立の世界に変貌します。そして、私はその世界の中で一日右往左往しながら生きることになるのです。 世界はもともと無名で無色の世界だったのです。目覚めた瞬間の世界はそうだったのです。それが自他対立の世界に変貌し、あれを考え、これに悩み、ときには怒り争う一日に終止してしまいます。私たちはそのような対立状態の毎日を生きています。 横山紘一『唯識の思想』 私たちは物事を正しく認識しているつもりになって日々を生きているのだけれど、実は個々人が見ている世界というのはその人なりに加工された世界だ。 気づかない内に…

  • ケチと浪費

    若い頃に金をケチってばかりいるのは大きな過ちだと気づいたまではよかったが、その反動で、今度は闇雲に無駄金を使うという過ちを犯してしまった。以前は節約しすぎ、今度は無駄遣いし過ぎだ。 ビル・パーキンス『DIE WITH ZERO』 ケチの極致は実は一番の無駄遣いである。 岩尾俊兵『世界は経営でできている』 私たちはお金を節約しすぎたり使いすぎたりして日々右往左往しているのだけれど、お金を使わなすぎることや使いすぎることことは一見正反対のように見えて「世間的価値で自分の価値を定義しようとしているという点では同じ」ということが言える。 お金を使わなすぎるということは、お金を可能な限り自分の手元に置い…

  • 何かを続けるコツ

    気がついたらブログも3年以上続けている。 特にネバギバ精神で頑張っているつもりはないのだけれど、記事の数もなかなかの量になってきた。 まぁ、そういう継続年数や記事数はどうでもいい。 何かを続けるためには以下の2つを心がけるといいかもしれない。 (1)朝の習慣としてやる (2)優越感のためにやらない (1)朝の習慣としてやる 人間の集中力は朝が一番高くなりやすいという。 しっかりと眠り、起きたばかりであるため体力も気力も満タンだからな。 そんな朝に、続けたいことを1つ選んで、組み込むことを心がけてみる。 それは書くことでもいいし、筋トレでもいいし、勉強でもいいし、創作活動でもいいし、自分がコツコ…

  • 人の話を聞けるようになるための大前提

    私たちは一つの共通な同じ世界の中に住んでいると思っています。しかし、決してそうではありません。一人一宇宙に閉じ込められているのです。 そしてこの閉じ込められた世界、すなわち自分の心の中に、自分が認識しているあらゆる存在があります。 私が沈みゆく太陽を見てあなたに「美しいね」と言い、あなたも「そうね」と答える。しかし、私が私の心の中に思い浮かべている、いわば私の太陽をあなたは見ることができませんし、またその逆も言えます。 横山紘一『唯識の思想』 私たちは自分のことを正常だと思い、自分は物事をありのままに認識していると思い込んで日々生活しているのだけれど、実は私たちは物事をありのままになんか捉えて…

  • 「国立ハンセン病資料館」に行って思ったこと

    先日、友人が遊びに来て、その友人と国立ハンセン病資料館に行ってきた。 そこではハンセン病患者に対する差別や偏見の歴史を学ぶことができる。 私たちはものごとを線引し、条件を設けたり基準を設けたりして「どうあつかってもいい存在」「苦しめてもいい存在」というものを作り出してしまう。 その線引や基準はどんなものでも構わないし、各個人や集団によって異なってくる。 その人がハンセン病かどうか。 その人がハゲかどうか。 その人が貧乏かどうか。 その人がブサイクかどうか。 その人が無職かどうか。 その人が犯罪者かどうか。 その人が自分の言うことを聞いてくれるかどうか。 その人が自分の思い通りに動いてくれるかど…

  • 暇になる習慣

    最近、休日が暇だ。 休日にやることは家事、運動、読書、ブログくらいで、残りの時間は昼寝をしたりぼさっとしている。 買い物も食料品と日用品を買うくらいで、特に欲しいものもない。 以前は一人旅や買い物もよくしていたのだけれど、30代に入って一気にその頻度が激減した。 一気に削ぎ落ちた感がある。 行ったところのないところに行く、会ったことのない人と出会う、持っていないものを買う、つまり非日常を味わうということ、これはこれで楽しいかもしれないのだけれど、結局自分が人生の大半を過ごすのは日常、つまり、よくいるところ、よく行くところであり、よく会う人、よく一緒に時間を過ごす人であり、すでに持っているもので…

  • 寂しいから人を中傷する

    他人の弱点や欠点を批判する目ではなく、慈しみ深い目で見てほしい。彼らが何をしているのか、何を怠っているかが問題ではなく、それに対してあなたがどういう反応を選択するか、あなたは何をすべきかが問題なのだ。問題は自分の「外」にあると考え始めたら、その考えをやめてほしい。その考えこそが問題なのだ。 スティーブン・R・コヴィー『7つの習慣』 私たちは他人の弱点や欠点をあざとく見つけて、その他人を批判したり誹謗中傷したり見下したり馬鹿にしたりする。 まさに中傷のプロだ。 メディアやSNSが世間のモノサシに合わない人を吊し上げ、不特定多数の人がその標的に向かって辛辣な言葉という石を投げつけ苦しめ続けるとい…

  • 株価が乱高下しているらしい

    私は新聞も読まないしニュースもほとんど見ないのだけれど、昨今は株価が乱高下しているらしい。 私はインデックス投資をやっているため、現在自分の資産がどうなっているか確認してみたところ、確かに資産額は減っていた。 とは言っても、前月比はマイナスだけれど、評価損益は依然としてプラスだ。 働き始めてから約6年間積立しており、その間のコロナ禍等で株価が大幅に下がった時もやり続けているため、そう簡単には評価損益がマイナスになることはないだろう。 私にとってインデックス投資はある種の積立貯金のようなもので、そのまま普通預金として持っているよりも少しでもましであればそれで十分だ。 おそらく今回の株価の乱高下に…

  • 罵倒してくる人の世界

    本当の意味からすると、人が深い傷を受けるのは、他人の行動によるものではないし、ましてや自分の間違いによるものでもない。それにどう反応するかによって傷を受けるのだ。自分を咬んだ毒蛇を追うことによって、毒が全身を駆け巡り心臓に至るのだ。すぐその毒を取り除く手段を講じることの方が、大切なのである。 スティーブン・R・コヴィー『7つの習慣』 人に悪口を言われたり罵倒されたりするとたしかに良い気持ちはしないものなのだけれど、そういった他人からの攻撃は自分を傷つける直接的な原因ではない。 人から悪口を言われて、それ以降の自分の思考パッターンが自分を傷つけていく。そしてその思考パッターンに則った自分の反応…

  • 他責ジャンキー

    自分の悩みを他人の行動、条件づけ、あるいは周りの状況のせいにするのはとても簡単である。しかし、私たちは自分の行動の責任をとることができる。私たちには、反応を選択する能力(Responsibility)がある。自分の人生をコントロールし、自分のあり方や人格そのものに集中することにより、自分の周りの状況に大きく作用を及ぼすことができるのだ。 スティーブン・R・コヴィー『7つの習慣』 私たちは自分にとって不都合なことの原因を他人に求め、他人や周囲を責め立てることによって解決しようとしてしまうのだけれど、それはどうしてなのかしらん。 おそらくそれは他人を「間違っている人」「悪い人」「できない人」「価…

  • そもそもゼロの自分

    あなたの最大の目標は、金をできる限り増やすことではない。できる限り人生を豊かにすることである。それを忘れないで欲しい。そのような視点を持つと、生き方を大きく変えていけるようになる。 ビル・パーキンス『DIE WITH ZERO』 私たちは自分を定義するものを何も持たずに生まれてくる。 それから名前をつけられ、世間的に価値があるとされているものをかき集め、それらをもってして自分はこういう人間だと定義していき、それから自分を定義していると思われるものを全て(名前も肉体も全て)手放して消えていく。 ゼロで生まれてゼロで消える、というのが人生の実情だ。 自分というもの、セルフイッメージというものを一時…

  • セルフネグレクト予防

    先日、Youtubeをダラダラと見ていると、セルフネグレクトに関する動画を見る羽目になった。 セルフネグレクトというのは、自分で自分の世話をすることを放棄するということだ。 自分のために食事を作ることを放棄する。 自分のために部屋を掃除することを放棄する。 自分のために不用品を捨てることを放棄する。 自分のために空調を調整することを放棄する。 とにかく自分で自分のことをどうでもいい存在、粗末に扱ってもいい存在とみなすようになって、自分が自分のために動くことを放棄する。 どうして自分で自分のことを放棄するのかというと、おそらく彼らには理想があり、しかも高い理想があり、その理想を叶えている人には価…

  • 「整えゲーム」としての日常

    こうした人たちに本当に必要なのは、欲しいものは自分で作ってしまう、日々の生活や仕事の中に楽しさを見出す、ということだろう。 普段の仕事自体を「問題解決ゲーム」とみなして、いかにすれば顧客を創造・獲得できるのか考えてみる。あるいは難しい仕事をいかに短時間で効率よく覚えられるか挑戦する。苦手な上司・同僚とどうすれば仲良くなれるのかさまざまな施策を実験してみる、などだ。 岩尾俊兵『世界は経営でできている』 日常生活は大小さまざまな問題で溢れ返っている。 それは諸行無常の理によって物事が「常」の状態、つまりずっと同じ状態にいることはあり得ないからで、解決したと思ったらまた同じような問題や別の問題が起こ…

  • 新宿の反動

    先週末は、仕事終わりに後輩と新宿に遊び行ってきた。 朝まで飲み歩き、始発で帰る羽目になった。 初めて歌舞伎町に行ったのだけれど本当に眠らない街で、まじでカオスだった。 いわゆるトー横界隈も歩いてみたが、みんな各々雑談、睡眠を嗜んでいたように見えた。案外とのんびりとしていて平和そうだった。 久しぶりにオールをしてクタクタになった。 朝の6時に帰宅し、昼過ぎまで寝ていた。 やはり非日常、特に酒を飲んで睡眠時間を削る系の非日常は反動がすごい。 楽しいのは楽しいのだけれどもう年齢的によほどのことがない限りその手の非日常はダメージがでかすぎる。 そういう非日常の反動に対処するためには、まずはとにかく睡眠…

  • 世界は自分なりの解釈

    そもそも人間は解釈という名のレンズを通して世界を見る。何らかの理由でそのレンズが歪んだり、傷つけられたとき、奇妙な世界が立ち現れてくるのです。それは陰謀論の形を取るかもしれないし、病的な妄想の形を取るかもしれない。いずれにせよ、その世界を見ている本人からすれば、それは現実そのものなんです。 森見登美彦『熱帯』 私たちは必ず自分のレンズを通して世界を見ている。 そのレンズの歪みや傷や色味は千差万別十人十色人それぞれなのだけれど、ブッダ級の人間でない限り、自分のレンズには何らかの欠陥を抱えているため、私たちが自分のレンズを通して物事をありのままに見ることは絶対にできない。 (私たちはすべからくみん…

  • ものを捨てて弔う

    私たちは何かがゆっくりと終わりに近づいていることに目を向けず、それが永遠に続くかのように思い込んでいる。 物事は永遠には続かず、いつかは色褪せ、消え去っていく。それを理解することで人は、目の前にあるものにもっと感謝できるようになる。 どの自分も、いつかは終わりのときを迎える。人生の過程で小さな死をいくつも体験するというのはそういうことだ。(中略) 私たちは皆、人生のある段階から次の段階へと前進し続ける。ある段階が終わることで小さな死を迎え、次の段階に移る。 ビル・パーキンス『DIE WITH ZERO』 私たちは諸行無常の理によってずっと同じ状態にはいることはできない。 もうかつての自分ではな…

  • 経験の価値もゼロになる

    最後に振り返ったとき、その合計された経験の豊かさが、どれだけ充実した人生をおくったかを測る物差しになる。 金があるのに、それを楽しい経験に使わないのは避けてほしいといっているのだ。 ビル・パーキンス『DIE WITH ZERO』 金をひたすらに貯め込む人生、時間を換金するだけの人生というのは確かに虚しい。だから、金を貯め込むことばかりに注力するのではなく、その金を価値のある経験に使わないともったない、と著者は言っている。 しかし、その考え方は「金銭かき集め主義」ではないというだけで、結局は「経験かき集め主義」という感じがして、人生の価値はいかに価値のある経験をかき集めたか、振り返った時にいかに…

  • 結局、フィルター、色眼鏡、内面、インサイド、みたいな感じのニュアンス的な雰囲気のもの

    インサイド・アウトとは、自分自身の内面(インサイド)を変えることから始めるということであり、自分自身の根本的なパラダイム、人格、動機などを変えることから始めるということである。 私は一度たりとも、外(アウトサイド)からもたらされた永続的な問題解決や幸福あるいは成功といったものを、目にしたことはない。 (アウトサイド・インというパラダイムは)問題は「外」にあると考えており、彼ら――敵視している人々――が態度を改めるか、あるいはいなくなりさえすれば問題は解決すると考えている。 スティーブン・R・コヴィー『7つの習慣』 私たちは物事を必ず自分のフィルターを通して捉えている。そのため、物事の捉え方は…

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