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あけおめでございます。本年も宜しうお願い致します。 昨年は事情がありまして、ブログの更新頻度が極端に落ち込んでおりました。元々毎日書くようなブロガーではな…
『宇治拾遺物語』は鎌倉時代の説話集です。面白い話がたくさん収録されていますが、今回は笑い話ではなく、「ほう」という感じのお話。 まず『物名もののな』という技法…
鎌倉時代の説話集『宇治拾遺物語』です。たくさんの説話が収録されていて面白い作品ですが、今回は巻一の十七段「修行者、百鬼夜行に逢ふ事」です。百鬼夜行ひゃっきやこ…
~これまでのあらすじ~ある日、お婆さんが、子どもたちに石をぶつけられて腰を折ってしまった雀を助けました。毎日かいがいしく世話をしていると、徐々に雀は快復し、つ…
三浦佑之の『浦島太郎の文学史――恋愛小説の発生』(五柳書院)を読んでの気付き。これは、日本文学者で共立女子短期大学助教授(執筆時)の三浦(小説家の三浦しをんの父でもある)が、浦島太郎に関する様々な文献を狩猟し、浦島の物語は時代ごとにどのように語られてきたか、どのようなバリエーションがあるのか、他の神話や昔話との共通点・相違点は何かなど、昔話『浦島太郎』の歴史を深く掘り下げた一冊である。三浦はこの中の第二章二節「丹後国風土記の浦島子」で、浦島太郎以外の異境を訪問する神話や説話では、異境(仙境)と地上(人間界)の時間の流れが異なっているのは珍しく、竜宮城の3年が地上の300年に当たるような〈超時間〉が描かれるのは例外的であると指摘したうえで、次のように述べている。浦島子物語の「玉匣」は、こうした仙境と地上との...玉手箱の煙の謎
~これまでのあらすじ~ある日、お婆さんが、子どもたちに石をぶつけられて腰を折ってしまった雀を助けました。毎日かいがいしく世話をしていると、徐々に雀は快復し、つ…
さて、お婆さんがかいがいしく手当てをして世話をした雀は元気を取り戻して飛び立っていきました。その後の展開やいかに。 そうして二十日ほどたって、このお婆さんが座…
雀が登場する昔話だと、「舌切り雀」が有名です。お爺さんが大事に世話をしていた雀の舌をお婆さんがちょん切ってしまう話です。 今回は、それとは少し違うお話で、鎌倉…
晴明とは、陰陽師界のスーパースター・安倍晴明のことです。実際の陰陽道は学問的なものだったのでしょうが、物語に登場する陰陽師は超能力者です。映画『陰陽師』では安…
昨日は、日本各地で月食(と天王星食)が観測できたということで、結構な盛り上がりを見せたようである。ところで、仏典の中には月食を説話として扱う事例が見られる。よって、今回は、その一例を紹介しておきたい。一時、羅睺羅阿修羅王、月を噉まんと欲す、月天子、怖じて疾く仏所に到り、偈を説いて言わく、大智成就仏世尊、我今帰命し稽首し礼す、是れ羅睺羅、我を悩乱す、願くは仏、憐愍して見て救護したまえ。仏、羅睺羅と偈を説いて言わく、月能く闇を照らし清涼なり、是れ虚空中の大灯明なり、其の色白浄にして千光有り、汝、月を噉むこと莫く疾く放ち去れ。是の時、羅睺羅怖懅し汗を流して、即ち疾く月を放つ。婆梨阿修羅王、羅睺羅の惶怖して月を放つを見て、偈を説き問うて曰わく、汝、羅睺羅何を以ての故に、惶怖戦慄して疾く月を放つや汝、身より汗を流す...仏典に於ける月食の話
京都の漬物で「酸茎すぐき」というのがあります。「すいくき」とも「賀茂菜」とも呼ばれることがあると言います。 京都駅構内の土産物店で買って食べたことがありますが…