無題

 ねこねこです。『シリコンバレー狂騒曲』はナショナル ジオグラフィック (TV) が制作したドラマです。1990年代に米国で起きたインターネットバブルをドラマ仕立てで面白おかしく、かつ興味深く描いた傑作でした。



『シリコンバレー狂騒曲』にtheglobe.comの創設者トッド・クライゼルマンとステファン・パターノットが新規上場しようと奔走する場面が出てきます。

theglobe.com:ワールドワイドウェブ上で初期のSNSのひとつ


投資銀行を訪ねて会議室で公募価格を決めあぐねていたとき、突然に数学オリンピックで優勝した10歳の天才少女が現れて、公募価格の決め方を教えると言い出します。(もちろんこのシーンは創作)

いろいろ説明した挙句に天才少女はこう言います。

天才少女:公募価格をいくらに決めようと、上場すればこうなる。

会議室のテーブルに積み上げられた札束に殺到する投資家

鷲掴みにした札束をカバンに詰め込み、一部は投資銀行家の懐に詰め込む。

もう一部はtheglobe.comのトッドとステファンの二人の前に置かれる。

でも大部分は投資家(一部私たちでもあります)が持ち去ってしまう。


トッドとステファンはtheglobe.comを育てるために、あちこちから金をかき集め、残業どころか徹夜で仕事をしてきました。それこそ何年も。

天才少女:かれら(投資家のこと)は最近の3カ月だけ参加して大金を持ち去ってしまう。

明日上場のAI CROSSの例で計算すると

公募株数450,000株、売出株数(OA含む)249,700株ですから

初値が2000円なら、2000円-1090=910

公募 450,000×910円=4億円になるのに対して
売出 249,700株×910円=2.2億円です。

公募の方が多いのですから、公募価格や初値がどうあろうと、大半を私たちが貰う図式になるのですね。

もちろん、トッドとステファンは上場で大金を手にします。

公募価格は9$と決まりましたが、初値は97$が付きました。

IPOを担当した投資銀行だって儲かります。


しかし、企業側からはIPOに群がる投資家(私たち)は、このようにも見えるんだと初めて知りました。

では、最後まで読んでくださってありがとうございました。


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