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2009602-20090605
ピエール・ロティ「秋の日本」
里見惇「羽左衛門伝説」
徳冨 蘆花「不如帰」
富田常雄「姿三四郎」
川口松太郎「歌吉行燈」
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明治の出鱈目、無茶苦茶な大臣たちの奥さんの話。
絶品。山田風太郎が、こんな題材を書いて、悪くなるわけがない。
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何度読んでもいい!これ読むと権兵衛が好きになる。しかし舞台で演ったニッキも止まらないのである。陸奥夫婦が好きだ。
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山田先生風味の効いた権兵衛が好印象。各エピソード、夫人の容姿の美しさだけではなく、高官の夫人として生きる高潔さと豪胆さを併せ持って描かれています。最高です。
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相変わらず物語としては抜群に面白いけど、ただの短編オムニバスなんで、他の明治物に比べると物足りなかったのかも。
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幕末維新を牽引した偉人の夫人達を描いた歴史小説。
コミカルな中にも史実が散りばめられており歴史を学ぶ上でも為になる一冊。
男性側の人物の特徴もうまく捉えられており興味深い。
登場人物は井上馨夫人、伊藤博文夫人、山縣有朋夫人、黒田清隆夫人、森有礼夫人、大隈重信夫人、陸奥宗光夫人、ル・ジャンドル夫人。
そこに鹿鳴館の舞踏会の人集めに奔走する山本権兵衛と大山捨松が登場する。
偉人を支えている女性達がとても強かで、ある意味で彼女たちにも国家を支えていく気概が強かったのだろう。
明治時代は欧米化が進む中で女性の社会的立場も大きく変わりつつあり、戦前の昭和とは違い、当時の女性の生き方、考え方を知ることも面白い。
ここに登場する夫人達の多くが芸者上がりで武家凋落の犠牲者であったりする。
そんな彼女たちの芯の強さ、誇り高さ、凛とした姿勢は読んでいても清々しさを感じてしまう。
陸奥亮子に然り、その美貌の魅力も現代の女性のそれとは比較できないのだろう。
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「男って、ほんとバカ」と言える一冊。
ただし、良い時代にあって、女性も男性と同様の暮らしをできつつある。
今後は、「色に走る奴って、ほんとバカ」となるのだろう。
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幕末に活躍した大立者が明治の元勲となり、その妻達も大いに活躍していた時代。
だいぶ前の作品ですが、さすが山田風太郎、面白い!
若き日の山本権兵衛が陸軍中将・西郷従道の命で、大臣らの妻を訪ねて歩くという連作短編。
鹿鳴館を建てたものの、舞踏会への出席者が少なく、特に女性が足りないため、大山捨松とともに、説得してほしいというのだ。
大山巌の妻の捨松はアメリカに長く留学していたから、舞踏会もお手の物。
でも、抵抗を感じる女性も多かったんですね。
明治政府の主要な人物はほとんど、花柳界の出の女性を妻にしていました。
もと芸者とか、そういう社交に慣れた女性。
当時の政治は、欧米の見様見真似。外国から来る政治家は夫人同伴で、それを迎える方も夫婦で顔を揃えなくてはならない。
深窓の令嬢では務まらなかった、と。
登場するのは井上馨、伊藤博文、山県有朋、黒田清隆、森有礼、大隈重信、陸奥宗光、ル・ジャンドルの奥方たち。
伊藤博文は遊び人で、奥様もそれ相応の意地を見せます。
黒田清隆は暴力をふるう男だったが天才的なところがあり、おとなしくなった後は輝きがなくなったとか。
欧米に憧れて万事西洋風に暮らし揶揄されるほどだった森有礼の家庭の、思いがけない落とし穴。
ル・ジャンドルと結婚したが外国人と相容れず、子を手放した妻の切なさ。
山本権兵衛自身も、娼婦を見初めて海軍仲間と拉致したというとんでもない結婚だったのですが、熱愛ぶりには胸を打たれます。
娼婦といっても、身分を失った侍の娘がやむなく店に来たばかり。
冒険譚といってもいい様々な結婚のいきさつや、その後に起きた事件、夫婦仲のなりゆき。
現代では考えられないこだわりも面白く読めました。
明治の政治家もそれぞれに違うタイプの大物で、破天荒。
とにかく奥方たちが気丈で賢く、たくましい。
作者が女性たちの運命に深く共感し、その強さをたたえているのが印象的でした。
どれぐらいが実話で、どこまでがありそうな話で、どこからが完全な創作なのかわかりませんが。
前々から聞き知っていた事実からして、十分ありそうな話が多いのかなと思います。
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鹿鳴館ダンスパーティーに貴婦人を誘うよう命を受けた山本権兵衛と大山巌婦人を狂言回しに江戸から明治に生きた女性たちを描いた連作集。
森有礼夫人のエピソードが実話だとしたらかなりの驚き。舞台は江戸だが江戸の遊女の強さが感じられる。