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新規購入ではなく、積読状態のもの。
2011/1/19〜1/21
愛宕署事故係に勤める新人 生稲昇太の成長を描く連作短編集。一つ一つのエピソードはまあ良いのだが、全体として何が言いたかったんだろう。中途半端な結末であった。
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2007/4/19読了。脳男で乱歩賞を受賞した作者ですが、内容は警察小説、乃南アサの僕の町のような感じです。
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「脳男」で江戸川乱歩賞を受賞した後の第一作。
「脳男」のイメージとは、180度変わり、警察の中でも、滅多に取り上げられることのない事故係に所属する新米警官を主人公にした、ちょっと軽い感じ。
まっすぐで、すぐアツくなる主人公・昇太は、日明恩の消防士シリーズの雄大を思い出させる。
内容自体は、あくまでも事故係の視点から描かれているため、特に盛り上がることもないが、警察の組織の中に「鑑識」と区別がつかない「事故係」が存在して、「あ、ああいう仕事をしている人たちなんだ!」とちょっと警察を身近に感じることが出来る。
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ずっと前に読んだ「脳男」以降の最初の作品...なのかな?
所謂2作目ってやつですね。
朧げながら記憶にある脳男とはかなり違った作風ですよね。
うだつの上がらない平の交通課の警察官の
成長をゆっくりと、描くこの作品のタッチ自体は
結構好みなのですが、脇を固めるいいキャラ達を
もう少し、じっくり描いてくれると、もっと
ほっこりした気持ちになれたの...かな。
じんわり染みてくる感じの作品だけに少し残念ー。
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うーん……オチが無さ過ぎ。
面白くもなんとも無いんだけど。
よっぽどヒマか、よっぽど活字に飢えてるか、よっぽど他に読む本が無いとか言うのならどうぞ。
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警察小説が好きでこれまでにも数多の警察小説を
読んできましたが、本作の面白さは抜群。
警察に知り合いがいる訳でもないので、
警察内部の描写が本当なのかどうか確認する術は
ありませんが、よくここまでと言わしめる内容。
素直に面白かったです。
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江戸川乱歩作品は子供の頃から好きだった。
少年探偵団モノに興味はなく、小学生の頃から陰獣だの人間椅子だの、
危なげな方ばっかり読んでいたけど。
で、その江戸川乱歩の名を冠した賞だもの、気にならないわけがない。
というわけで江戸川乱歩賞作品はケッコウ気にしていたわけだけど‥
ときどき、うーんって思う作品もある。
失礼ながら首藤瓜於さんの「脳男」も、タイトルのインパクトと最初の方はガーッと読んだけど、
どうしてもオチがなっとくいかず。
ただ、その名前は覚えていて、受賞後第一作ということで手に取る。
なかなかの熱血漢のストーリー。
1話ごとに広がりも‥
あれ?でも、オチは?
読み終わって、面白かったけど、なーんも残ってない。
うーん。
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22歳の昇太は、正義感たっぷりで直情型の愛宕南署交通課巡査。南署のマドンナ・大西碧とつきあうクールな先輩・見目とコンビを組んで交通事故の解決を目指す。だが、社会や組織の壁にぶち当たり、うまくいかないことばかりで...。これこそ警察小説の新境地!『脳男』で乱歩賞を獲得した著者の受賞後第一作。
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警察小説/熱血漢・生稲昇太の物語/交通課の日常を淡々と/オチというオチではなく/昇太の周りの人たちに興味あり/
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なんていうか…いまいち。
前作『脳男』がおもしろかっただけに、よけい…。
なんだろ、ふつーすぎる?
ストーリーもふつーだし(特にスリルもなく、テーマ性もなく)、キャラクターの設定もふつーだし(特に魅力もなく)。
なんかいまいち、何が書きたかったのか(何が主題となっているのか)がよくわからない作品です。
前作がバリバリのミステリー作品だったから、著者の息抜き…みたいなものなのかしら?
あっさりしてて、山場のない作品。
ただ、でも、それにしても、警察官である主人公の「日常」を描いているわりに、心理描写も甘く、単純な思考形態をとっているため、あまり共感できない…っていうのが不満。
人間の心理って、もっと複雑なものだと思うのだけど、そういうのがないから、読者側としては主人公の内面に入っていきにくいのではないかと思います。
と、今日はちょっぴり辛口めで…。
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エラの張った四角い顔。ゲジゲジ眉毛にタラコ唇。
ブ男。
というより、悪相である。
(本文より)
これが、本作の主人公である生稲昇太。
愛宕(おたぎ)南署の交通課交通事故係勤務の二十二歳の独身巡査です。
風貌に関しては、さんざんな言われようの彼ですが、巡査なのに膨大な知識と明晰な頭脳を駆使して事件を…
解決したりはしません。
警察官としての経験こそ浅いものの、あふれんばかりの正義感と、元気で明るい性格で、署内の人気者…
というわけでもありません。
実際、熱血漢であり、青臭い正義感をもってはいるものの、組織のしがらみはじめ、自分の思い通りにならないことに、時には愚痴をこぼします。
自分が殻に閉じこもって勝手に動いているだけなのに、先輩や上司が自分をわかってくれないと思い悩み、塞ぎ込み、他部署の先輩と酒を飲みながらいじいじしています。
署内のマドンナ的存在の警務課職員の女性に憧れと恋心を抱くも、どうやら彼女は自分とコンビを組んでいる先輩の彼女らしいと気づき、落ち込んでしまいます。
そう、僕が胸に手をあてて考えるまでもなく、僕をはじめ誰にも似た部分が多々ある、ごくごく普通の人間なのです。
さらに、彼の所属からわかるように、日常の仕事は書類の作成と、ノルマのような交通違反取り締まり、交通事故の捜査に取り調べ、五日に一度の夜勤当直、等々。
これまた、派手さのない地味なものばかり。
ラストシーンも、特に変わったことが起きるでもなく唐突に終わって、文字どおり、警察官の日常を何日か切りとって、そのまま編集なしで見せられたかのような感じです。
ところがところが、ものすごく不思議なことに、面白いんですよ、これが。
どこかしら自分とも被る部分があるせいか、昇太にはすんなりと感情移入でき、時には共感、時には「いやいや、それはお前がおかしいやろ」とツッコミを入れながら、気がつけば最後まで読みきっておりました。
僕は小説に対しては、どちらかというと突拍子もない、現実離れした内容を求めたり好んだりする方です。
でも、「こんな風に、普通で平凡なんもありなんかな」と思わされる味わいがありました。
作者の首藤瓜於さんは、江戸川乱歩賞受賞の「脳男」で有名な方ですが、本作はそれとは全く違った物語で、驚かされました。
あっ、愛宕市という舞台は一緒でしたけどね。
「脳男」を読んだ人も読んでない人も、読んでみてほしい一作です。
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期待が高すぎたのかもしれない。
何しろあの「脳男」の次作なのだから。
見事に肩透かしを食わされた感じだ。
まだまだ新米といえる交通課巡査・生稲。
仕事に対するスタンスの違いに悩み、先輩との葛藤を抱えている。
いろいろな場面を経て徐々に成長していく姿を追った物語だった。
淡々としている・・・というのでもなく、何となく全体的に平坦な印象が残ってしまった。
やけにリアルさを感じる場面もあって面白かったのだけれど・・・。
正義感が強い!!というのは悪いことではない。
しかし、他への影響などを考えたとき「正しい」ことだけに執着するのは生稲の若さからだろう。
「正しい」ことがすべて「正しい選択」だとは限らないのが現実だ。
生稲が片山の域にまで達するのには相当な経験が必要なのだろうな。
いや、生稲の性格を考えたらいつまで経っても片山のような離れ業は出来そうにない。
それでも、生稲のような警察官がいたらちょっといいなぁと思う。
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ヒーローの出て来ない警察小説。
主人公がかっこ良くなく、能力が高いわけでも、がむしゃらに努力するわけでも、周囲に恵まれているわけでもない。普遍的な新人。
それでこれだけおもしろいんだから、この小説はおもしろいんですよ!魅力を伝える語彙がないのが残念です。
毎日歩いてる通勤路の看板とか、スーパーのレジ担当の人におもしろみを感じる人にははまる気がします。
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新しいキャラクターの登場かと思いきや。。。。。。。。日常?ドキュメンタリー?ノンフィクション?という感じの、いわゆる事件起こらない系警察官のお話。
顔はイカつい設定なのに、うだうだと女々しい若者の世界の狭い思い込みだけが淡々と描かれている、なんとも言えない作品だった。
いや、タイトルに偽りなしw
そう言われてみれば、首藤先生の既読の作品でも、確かにこんな作風だったなーってのは、思い返せばその通りよね。人の小さな機微ひとつひとつを、ただただ紡いでいく、何も起きないけど、何かは確実に起きている、その当たり前のような日常を描く先生だったね、確かに。
伏線とか回収とか、オチとか何もないけれど、終わりはなんだかんだ良かった。
読み後味の悪くない作品。