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みんなのレビュー28件

みんなの評価3.8

評価内訳

28 件中 1 件~ 15 件を表示

大震災後、『方丈記』に触れた記事や論評が目立つのはなぜ?

2011/10/17 12:52

5人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:辰巳屋カルダモン - この投稿者のレビュー一覧を見る

 方丈とは約3メートル四方、今の四畳半にあたる。
『方丈記』は、四畳半からのつぶやき、といったところか。

 大規模テロや大震災、台風被害をまのあたりにして、今ある日常は明日にも壊れるかもしれない、実にあやういものなのだ、とつくづく感じる。
ずっと続くことなんてありはしない=無常、このことに900年前に気がついて随筆として書き残した人がいる。
『方丈記』の作者、鴨長明だ。原稿用紙にして22、3枚の短い文章ながら、その半分以上を著者自身が経験し見聞した災害の描写に割いている。

 長明が生きた時代、12世紀から13世紀にかけては、平家が繁栄を謳歌した後に滅び、武家の支配に移るという歴史の大きな転換点だった。
また、その時期、長明がいた京都では災害が繰り返し起きていた。大火事、辻風(竜巻?)、大地震、大飢饉。遷都も悪政による災害として書き連ねている。
それは一見、どうしようもない天災に思える。だが、甚大な被害をもたらした原因は、家や人が密集した京都ならではの「都市型災害」だった点にあると長明は見抜いた。
おそろしいことに、これはそのまま今の日本に当てはまるようだ。
様々な「都市型災害」を避けるべく、出家し京都を離れた長明は、移動可能な組み立て式オリジナル住宅「ザ・方丈庵」にひとり暮らす。
そして、持たない生活を実践し、人生を、世間を、見つめるのだ。

 『方丈記』の理解には、長明の生涯を知ることが欠かせない。
名門、下賀茂神社の御曹司として生まれながら、一族の激烈な家督争いに敗れ、挫折の繰り返しの人生だったという。
 読んでいて次第に長明というヒトが面白くてたまらなくなってきた。
とにかく、行動派なのだ!危険な火事、地震、辻風の現場に自ら赴き、取材していたらしい。
大した用もないのに?新しい都を見に行き、晩年には遠く鎌倉にまで出掛けているそうだ。
出家したあとも琴や琵琶、和歌などの趣味を楽しんでいた。しょっちゅう都に出向いては様々な情報収集に努めていたことから、スパイ説もあるという。
このヒトは好奇心の塊で、片時もじっとしていられないタイプではなかったか?
都を追われた恨みや成り上がり平家への文句も、オブラートに包んだ形ではあるが充分に言い尽くし、ウサを晴らして?いる。
とても品行方正な隠者とは言えないが、人間的でなんとも魅力的だ。

 活動派隠者・長明もラスト近くになると、方丈庵にこもって思索にふける。
物事に執着してはならぬという仏の教えを実践して、方丈庵での持たない生活にたどりついたが、手塩にかけた自慢の方丈庵に執着していることに気がつく。
この大問題をいかに解決するか。
ラストがすごい。自分の思い至った境地を、誰にでもわかる的確なことばで表現し得ている。
小さな方丈庵にぽつんと座る老人から無限の宇宙が広がって行く。
『方丈記』は時代や国境を超えて、いつもフレッシュで常に誰かしらの心に届く力を持っている。
これから折々読み返し、自分を見つめ直す手がかりにしようと思う。

 最後にひとこと。「角川ビギナーズクラシックス・シリーズ」は編者のカラーが色濃く出ているのが特徴だが、本書の編者、武田友宏氏もなかなかだ。
「河の流れを眺めながら『無常』に浸っている引き籠もり型のおじいさんを想像しがち」いや、そこまでは……。
「享年六十二歳。当時の平均寿命を考えれば、今の米寿にも相当しよう。けっこう長明は長命だった」ギャグも炸裂。
同シリーズで『源氏物語』『枕草子』『おくのほそ道(全)』も武田氏の編とのこと。
今後の楽しみが増えた。

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全文

2017/04/19 17:54

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:しましま - この投稿者のレビュー一覧を見る

このシリーズ、日本の古典と中国の古典はほぼ揃えてます。多くは原典を抜粋したダイジェスト版だが、この作品は小品であるおかげで、全文の訳文と本文が掲載されている。もちろん解説も充実。

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無常

2018/03/03 22:41

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:asahiasumoasuka - この投稿者のレビュー一覧を見る

いろいろなことに無常はある。
都市、大火、地震、住居…
辛いことや不便なことを強いらせるばかりの無常。
だが、無常を楽しんだのも長明だった。

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2008/05/06 21:19

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2009/07/01 21:00

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2011/06/10 11:17

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2011/12/15 00:23

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2012/01/29 10:53

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2012/03/13 19:25

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2015/09/22 17:05

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