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主人公は私たちだ。
ロリータ好きな姉がいたり、そのせいでロリータに詳しかったりするけど、基本的に主人公は私たちが感情移入しやすいように作ってある。
冒頭で私はもうすぐ死ぬ、といった後の怒涛のファッション用語攻撃。
戸惑ってさっと読み飛ばした人も多いだろうけど、そのことで最初の一文が薄れることはない。
読んでる側も一緒に「そんなことより今なんていった?」と聞き返したくなる。
だからこそ感情移入し、最後の場面では感動できる。
普段ミステリを多く読む私としては、死は唐突なもので、読めないものだ。
けれど、この作品では死は身近なもので、ゆっくりと、確実に迫り来るものである。
その状態で必死に生きようとする、くじけずに辛いそぶりを見せない彼女。
これはいわゆる憲法で言う幸福追求権、ひいては自己決定権の問題にもつながる。
尊厳死や安楽死などの問題ともかかわってくる。
フィクションではあれど、周りが認め、自己の意思を貫いて幸せになった一つのケースといえるだろう。
縛ることなく自由にさせる親、躊躇いながらも彼女の最後の願いを普段どおりにこなそうとする彼氏、医師。
全ての人がこうならばいいだろう。けれど、実際にこの世間で生きていく以上こんな恵まれた環境が与えられることはないだろう。
でももしそうなれば、人は幸せに死ねるのである。
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生協で立ち読み。したら最後がち泣きして参った。
もう涙はしょうがないとしてずっと鼻すすってました。笑
完全にジャケ買いならぬジャケ読みだったんですが、可愛くて切なくて苦しい恋のお話でした。
自分の命があと10日だとして、そうしたら私はどんな10日間を過ごすんだろう。
最初は絶対納得できなくて、この世で自分が一番不幸ぐらいに思って、悲劇のヒロインみたくなった自分の立場を自分で可哀想がる気がします。そんで自分を慰める。
でも多分3日目くらいにはそんな状況に飽きると思う。で、恋人はいないから、最初は友達と目一杯過ごして、最後はやっぱり家族と一緒にいたいかな。月並みだけど。
「それなりに満足な人生だったな」と死んでいけるのが最大の目標なので、やり残したと思えることで実現可能なことはやりきろうとしそうな気がします。
この子は本当に幸せに死んでいけたんだろうなあ。それだけでいいんだろうな。
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彼も彼女も素直でかわいい。
彼女のてつがくにも惹かれるけれど、ロリータに対する知識や
馴染みがあまりないので、細かい描写で時折目が滑る事が。
言葉が綺麗で、するりと読めました。
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死はあっけなく来る。
この子は、でも幸せに死ぬことができてよかったと思う。
好きなことさせてもらえて、愛しい人と居れて。
あたしだったら、死が分かってたらどんなことをするだろうか。
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死ぬのが本当に怖くなった本だった。私には余命十日だと宣告されてもやりたいことなど見つけられないだろうし、一緒に過ごしたいと思える人もいない。自分が空っぽな人間なのだとつくづく思った。だからこそ、いつかやりたい・やればいいやという考えを一変し今できることは今やりもっと一生懸命に生きようと思えた。
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タイトルがハピネスってゆうのも深いなあと思う。
彼女のような考え方を持ちたい。
文章はお行儀のいい、という印象で、すらすら読めた。
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死んじゃう女の子のロリータファッションへの見解や死生観が面白かったけど、あっさりしすぎててちょっと物足りなかったです。
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電車内で読み始めて、約50ページで号泣してしまった。
ただただ切ない。
愛する人との死別という恋愛小説としてはベタな展開なのに、
群を抜いて綺麗で真っ直ぐである。
私も彼女と同じくInnocentWordをこよなく愛し、
最近ロリィタデビューした身。
その辺りも相俟って、最後まで涙が止まらなかった。
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心臓に病を患っている少女が、自分があと1週間で死んでしまうことを彼氏に告げることから、物語が始まる。
死を受け入れ、残りの短い時間を愛する人と濃密に過ごそうとする彼女。
彼女の死に疑問や悔しさを感じつつも、彼女のまっすぐな愛にこたえ、自らも彼女をまっすぐに愛そうとする彼氏。
物語は確実に「彼女の死」に向かって進んでいるのに、悲愴さばかりを感じる作品ではなかった。
愛の美しさ、健気に生きること、自分に素直に生きることの尊さなどを教えてくれる。
初めはロリータについての表記が多いことに苦手意識を感じたが、ほとんどそれは、読み進めるうちに気にならなくなった。
とても、とても素敵な純愛作品でした。
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きれいな話だった。もう読む前からあらずじで亡くなることがわかってるのはせつないけど、結末がわかっていてもぐいぐい読んでしまう。さわやかな関係の2人だった。
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人は忘れた。
人が死ぬことがこんなに悲しいということ。
一人の人が死ぬことは悲しいことを。
なぜ人は忘れてしまった。
なぜ人は人が死ぬことをたやすく無視できるのか。
悲しさそのものを忘れてしまったのかもしれない。
人は死ぬ。
悲しい。
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ロリータのお洋服メーカーとかわかったら、もっとハッキリ想像できたのかなあ、と思いつつ。ヒロインが本当に楽しそうに過ごしているから、最初想像したよりは重く感じない。でも、余命一週間の女の子の話なんだよなあ……。
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野ばらさん初心者さんに、良いのではないかなと思う本。
切なくて純愛で、ロリータファッションへの思いと「好きなことを好きなだけやる」という楽しさがぎゅっと詰まってます。
最後はやっぱり切ないけど、読んでよかったと思えるのです。
読後感も良いです。
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悲しいくらい、綺麗な愛の物語。
短命だったとはいえ、主人公のような理解者と出会い、愛し合った彼女の人生はとても幸せだったのではないでしょうか。
とはいえ、個人的には綺麗すぎたので☆は4つ。
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嶽本さんの本で初めて読んだ本です。
結論から。
とっても感動しました。
所々ファッションブランド名が出てきますが、あまり知らない方でも読むことができます。