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読みやすい。
正常、異常とは何か何が違うのか考えてしまう。
どこで人生を間違えてしまうのか、誰もがその可能性を持っていると思うと怖くなる。
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極めて異常な状態は、誰にでも見られる正常心理からそのまま連続している
つまり、異常心理は決して特別な人の心に潜むものではなく、誰の中にもある心の状態だということを理解しておかなくてはならない
✏完璧でない、不完全な自分に耐えられる力こそ、混乱した見通しのない時代を生き延びるために必要である
✏窃盗癖や過食症は、幼い頃に刻まれた根本的な欠落やそれに対する飢餓感釜存在していて、それを過剰なまでに代償しようという衝動に駆り立てられているということである
✏真っ正直で嘘がつけず誠実な性格というものは、心に二面性を抱えられないという内面的構造の単純さに由来する問題であり、ある種の未熟さを示していると考えられる
✏疲労やストレスによって前頭前野のコントロールが低下したとき、扁桃体に刻まれた否定的体験から生じるネガティブな情動を抑えきれなくなり、思いがけない攻撃性や感情の爆発が起きやすい
✏完璧な自分が最善なのではない。完璧な存在を求めることは、将来の破綻を用意することになりかねないのである。
完璧なものよりも、不完全な存在こそが安定したものであり、それを受け入れ、さらけ出せることが、人から受け入れられ、愛されることにもつながるのだ。
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●久しぶりに読み応えのある一冊に出会えた。
●普通の人間でも陥りがちな異常心理について、具体的ケースを交えながらサクサク解説してくれるので、
非常に面白い。
●やはり、幼少時の愛に囲まれた、常に主役になれるような成育環境が一番大事なのだと思う。結局は様々な原因は幼少時にあるもんなあ…なんだか親の凄さというか、有り難さを知ったよね。自分が普通だと思っていたことはわりとレアなケースだったという…
●これからの時代、特にSNSが悪い方向に進化しているような時代は、もっと異常心理の増大に拍車がかかる気がするんだよね…見なくてもいい、交わるべきではない世界が交差してしまう難儀な世界
●ほんとに他人事じゃないよね…この本を必読の本としたいぐらいだよ。てっきり異常な精神病患者を紹介していくのかなあと思っていたから拍子抜けしたけど、よく読めばこっちの内容の方が怖い。他人事にできない…
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異常心理学や臨床心理学でいう精神障害や、その一歩手前の異常心理を、古今東西の多くの実例を交えて説明している。
幸せな人生を送るための心構えが非常に心に沁みる。完璧主義や愛情不足の危険性も改めて認識できた。
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完璧主義、窃盗癖や過食症、依存症など、日常に溢れかえってる精神的な問題について書かれてある。
一貫して、主張されてるのは『幼少期の愛情の大切さ』かな…
最後の方に書かれてた「不完全な存在こそが安定している」、という言葉がよかった。完璧は実はすごく危ういものだと、そこにこだわりすぎると視野狭窄に陥り破滅してしまうかもしれないと教えられた。
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程度があるかはわからないが、周囲から完璧主義と言われる自分は読みながら少し恐怖を覚えた。こうでなければいけない、こうあるべきだという自分の中のレベル感が、周囲の行動が許せず、なぜ出来ないのか、何故手を抜くのかと強いフラストレーションの感情を生み出すことが多くある。一年で360日程度は頭痛にも悩まされ、年に数回は吐き気がする程の痛みが襲う。それも朝からずっと痛いと言うより、ある極度の緊張状態や緊迫した状況に陥った直後に現れる。その様な状況ではしばしばこめかみ辺りを強く押しすぎて場合によっては出血してる。恐らくは、いやほぼ間違いなく精神的な不調から来ている事は自分でも理解している。
人には二面性があると言われる。優しくて思いやりがあって周囲からも真面目だと言われる自分、一方でニュースで流れる凄惨な事故や事件を見て、被害者(大抵は血が流れた映像や死体)が映り込んでいないか探す自分。見たくないと心の中では思いながらも、海外動画で戦争やテロの映像を探してしまう自分。ハッと気づくと言うよりは、探している自分もいたって冷静で、「こんな事して何になる」と自問自答していることもある。私はまだ普通に生活しており、事件なども起こしておらず、それなりの地位もビジネス上は得ている。ごく普通の人間だとも思うし、きっと恐らくは周りにも似た様な人は多いはずだ。理性や羞恥心、道徳心がしっかり自分を安全な檻の中に閉じ込める番人になってくれている。
幼い頃は両親が共働きだったこともあり、3歳にして独りでバスに乗り遠い街の(今なら大した距離でもない)医者に通っていた事もあるし、当然ながら鍵っ子で幼少期を過ごした。母や父から何不自由なく与えられ、習い事も沢山やらせてもらったが、面と向かって愛情を注がれるといったシーンは記憶に全くない。寧ろ家のお金を持ち出して、友達に派手に奢ったり、親の前でタバコを吸って怒られた場面をよく覚えている。現在の私は親とは離れて暮らしているものの、健在の両親を深く愛しているし、長生きを心の底から願い大切な存在として疑う余地もない。恨みなどはこれっぽちもない。
この感情が私にとっては真実以外に考えられないが、本書を読んでいると幼少期の行動を色々思い出す。当時は自然と親の愛情を求めた行動をしていたようだ。もし、そうした意識することのない記憶の片隅に、自分の知らない自分が居たら。本書を読み終わった直後の恐怖は正にそれだった。
本書は全般、人間が持つ二面性について具体例や著名な人物の過去を紹介しながら解説していく。前述の一般的には良い人間が、裏で持っている真逆の心理について「異常心理」として、その代表的な行動と心理状態、それに至る原因と経緯について説明してくれる。一つ一つの例が背景に大きな物語を抱えているので、登場人物に関する伝記や著作などにも興味が沸く。何より読者は自分の中にある黒い影を探す事に興味を持つだろう。場合によっては周囲に似た様な行動をする人物に当たったりもして、現実世界と非日常を行ったり来たりしながら読み進める事になるだろう。
そして最後に、いつまで自分が正しい自分で居られるか、いや本当の自分はどちらなのか疑問と不安��自信とが入り混じった複雑な心境に陥るかもしれない。その様な心理状態になっても、原因やプロセスを知っておく事で、またいつもの様に「普通」の自分で居られるかもしれない。
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文豪や思想家や哲学者などなど
病み方がエグい。
ほとんどが親からの愛情不足や歪み
精神が不安定になってしまうらしい…