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・原発反対派と推進派の両者の意見が書かれていて良い。原発問題を考えるうえで、考え方が偏らないためにも、まずはどちらの意見にも耳を傾ける姿勢が重要だと思う。
・難しい専門知識というより、さまざまな人の考え方が載っている。原発問題を考えるうえで「自分はどう思うか」を考える材料がたくさんある。
・原発問題が複雑なのは、“ジレンマ”がたくさんあるからだとわかって、スッキリした。整理して考えれば、より具体的に「自分はどう思うか」が見えてくるはず。
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原発をめぐる問題の「正義」「不正義」を考える本。
答えはないです。考えて考えて、考え抜いて終わる本。
かなりたくさんの論点が入り乱れている本なので、一回読んだだけでは吸収しきれない。もちろん考えさせられる内容は確かにあったけども。時間をおいてまた読みたい。
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対話型講義を実践する大学教授が、専門家や政治家らを交えて行った公開講義の記録。代替エネルギーや東電の今後などをめぐる論議に、福島原発事故の収束を目指す高齢者グループ「行動隊」の発言が深みを与える。この本をきっかけにして、私達国民も経済優先の原発再稼働の是非をを、もう一度、正義や倫理の面からも考えてみる必要があるのではないだろうか。
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サンデル教授の対話型講義の形式に倣って、小林教授が原発の存在について進めた講義録。
サンデル教授との違いとして、小林教授自身が明確な意見・考えを持っていることが前提にある。サンデル教授の場合、仮に自身の考えを持っていたとしても、講義の中では殆ど披露せず、受講者たちの議論の流れに委ねている。その姿勢は講義中ずっと続き、最後まで「結論はこちらだ」という纏め方はしない。議論が出来ることが何より重要なのだ、と。
一方、この本における小林教授は、明確に脱原発よりの考えを持っており、またそれを講義の中で示してもいる。
どちらが講義を行う中でよいのか、人それぞれの判断なのかもしれないが、哲学というそもそも明確な答えを一つ出すような学問でない限りは、あらゆる意見に対して公平な立場を持つという意味で、サンデル教授の様にあくまで「傍観」した方が良かったのではないかと思われる。