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投稿者:CHANRIE - この投稿者のレビュー一覧を見る
タイトルに惹かれて読みだした。
中身はもっと魅力的だった。
多くの人格が出てきて、最後誰がどうで?え?え?って驚かされた。
色んなところにヒントが隠されてて
読了した時に気持ち良かった!
素直に騙されて正解の本。
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投稿者:kito - この投稿者のレビュー一覧を見る
初めて読んだ浦賀和宏さんの小説。なかなか面白かった。ミステリとしてよく出来てる。
いわゆる叙述トリックで、2度読み必須の驚きの真相が最後に明かされる。これは騙される。上手い。
物語は主に二人の主人公の視点で進み、一方のサイドと他方のサイドで、ある一つの“真相”に向かって進んでいく。
この2つのサイドの物語がその“真相”によりひとつに収束した時、帯にも書かれていたように悲痛な終幕を迎える。驚きと切なさで何とも言えない読後感。
読み返してみるとけっこう強引に誘導されている所もあるけれど、普通に読んでいると不自然感はないので、見破れた人は多分少ない。
この手のトリッキーな真相が明かされる小説は、多くの場合は「読み返して下さい」と真相のみを書き、そのままぶん投げられて終わらせてしまうことが多いのだけれど、この小説は親切にも振り返ってくれているので有り難い。
物語に隠されている内容がけっこう凄惨で、かつ、一方のサイドの主人公・根本の彼女である恵に科せられた結末があまりに残酷で胸が痛くなる。それまで(というか、もう一人の主人公である香奈子)の物語は青春小説風でライトだっただけに、ここの鬱さは半端ない。そこだけは注意が必要かも。
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浦賀作品の中では、読後にわだかまりがあまり残らないモノ。ただ、この小説は飽くまで「フィクション」として読まねば、作中の人物の病を誤認してしまう恐れがある。
読みやすいが、最後にわけがわからなくなると思うので、二度繰り返して読んで欲しいです。
好き(笑)
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裏表紙に、
「ミステリ界注目の、若き天才が到達した衝撃の新領域」
などと書かれてゐたので買つてみた本。
「天才」の定義は曖昧なものだから、まあ良いとしやう。
さて、中身について。
80ページほど讀むと、この作品が「多重人格」をモチーフにしてゐることがわかる。
そしてこの題名だ。
概ねの見當は付いてしまふ。
あとは、登場人物の誰が「存在しない」人格なのか、といふことのみに興味が殘る。
しかし、正直云つて、あまりフェアではない。
もしAといふ人物がその「存在しない」人格だとしたなら、なぜあのときA’はあんなことを云つたのだ、なんて疑問が殘つたりする。
ま、でも、新人なんだし、こんなものかな。
2003年11月26日讀了
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謎の人物関係、誰も知らない過去、とかそういうネタのミステリって自分的にあんまり好きじゃないみたい。別にその人物が物凄い好きならそれはそれで、その人物の隠された過去、とかに興味が湧くかもしれないけど。今回は別。全くの他人、って感じだった。なのに浅はかに読んでたら最後意味が分らなくなって焦って何度も何度も読み返したが、結局分らずじまい。あ〜不完全燃焼〜。
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映像化は不可能な作品でしょう。小説ってこんなやり方あるんだ!と唸らされた。。結末知った後もう1度最初から読み返したくなるはず!!
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心理学に興味があるので大変興味深く読みました。とても楽しくてだいぶぶっ飛ばして読んでしまった。大好きな一冊。
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読みやすく引き込まれる内容だけど後味は良くは無い。主人公の降り立った駅や音楽に関する描写は自然でリアル。
「私」、多重人格の少女、その兄、と複数の人物が交差して話が進む。トリックについては早々にわかる方も多いと思いますが私は兄に関する点、予想外でした。
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いくつかの話しが最後に一緒になり、自分が想像していなかった方向でまとまったときぞくっとします。完成度の高い本。
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この作家は最初出てきたとき「自分より年下かよ!」と思ったもんだけど。久々に読んでみた。すごいねー。
一気に畳み掛けるラストシーン、「え?なになに?どうなってるの?」と戸惑ってしまった。未だにちょっと良く分かってないけど。でも面白い。
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平凡だが幸せな生活を謳歌していた香奈子の日常は、恋人・貴治がある日突然、何者かの殺されたのを契機に狂い始める……。同じ頃妹の度重なる異常行動を目撃し、多重人格の疑いを強めていた根本。次々と発生する凄惨な事件が香奈子と根本を結びつけていく。その出会いが意味したものは――。ミステリ界注目の、若き天才が到達した衝撃の新領域!
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平凡だが幸せな生活を謳歌していた香奈子の日常は、恋人・貴治がある日突然、何者かに殺されたのを契機に狂い始める…。
多重人格系の話。最後までわからなかった。そんなどんでん返しが面白かった。すごく読みやすく、オススメです。
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■横浜駅前で彼氏の貴治と待ち合わせをしていた香奈子。すると、貴治より先に知らない女の子に声をかけられた。「失礼ですけど、アヤコさんではないですか――?」。親戚に似た人は?とまで聞いてくる由子と名乗るその女の子から、人違いだと言って離れた香奈子だったが、彼女が男たちに絡まれているのを見て、思わず助けてしまい、そのまま合流した貴治と共に彼の家に行くことになってしまう。
■母親が最近亡くなり、今はほぼ引きこもりの妹・亜矢子と2人暮らしの根本。その妹の様子がどうもおかしい。今まで外出などしたことのなかった彼女が、どうも最近どこかへ出かけているようなのだ。だが本人はそのことを全く覚えておらず、「まるで記憶がとんじゃうみたいに、気がついたら一人で外を歩いていたりする」というのである。そして・・・彼女は兄に向かって言った。「あのぅ・・・失礼ですが、アヤコさんではないですか―?」
香奈子目線、根本目線で交互に物語はすすんでいく。多重人格をテーマにしたもので、途中かなりグロい表現もあったりするが、スラスラと読める感じ。しかしながら、あるページたどりついたとたん、全くわけがわからなくなり、その後この物語をもう一度読み直してすごさに気づく。後から考えて、そういえばあそこでなんか変な感じがしたと思い出すんだよねぇ。文章の構成には感動。でも、ちょっと”多重人格”をおかしく書きすぎな感じは否めない。
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■あらすじ■平凡だけど幸せな生活を謳歌していた加奈子だったが、恋人・貴治が何者かに殺されたのを契機に狂い始める・・・。
同じ頃妹の度重なる異常行動を目撃していた根元。
次々と発生する事件が次第に加奈子と根元を結びつけていく
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平凡な大学生香奈子の恋人、貴治がある日突然何者かに殺害される。
ちょうどその頃妹亜矢子の2重人格を疑う兄の根本。
果たして、次々起こる連続殺人の真犯人は亜矢子なのか?
そして、香奈子と根本が出会ったときさらに事件は混迷していく・・・。
浦賀小説の最高傑作の呼び声高い本作は二重人格をテーマに据えた青春ミステリの新たな地平を築いたといえる。浦賀の著作中もっともどろどろ感のない小説に仕上がっているため、これまで浦賀小説に触れたことのない新しい読者にもお薦めできる作品だ。