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投稿者:はにーとーすと - この投稿者のレビュー一覧を見る
「いとし、いとしという心」の続編です。
今回は千秋と侑央の高校生編から始まります。
千秋の侑央への一途に想う気持ちが懇々とあふれていました。
でもその一途さ故に腹黒なんですけどね。
高校生編「ユキウサギ」のラストシーンはちょっとホロリです。
前作の続き「啼かぬ蛍が・・・」では侑央の気持ちが揺れているのがなんともじれったいのですが
でも、そこがよかった。
思い出の中でしか登場しない千秋の兄、荘一の本当に人のよさげな立ち居振る舞いは
やはりみんなに愛されたいたのだなぁとも感じました。
荘一がいたらやっぱり千秋に勝算はなかったかも・・しれませんねぇ。
でもラストはハッピーエンドなので安心して読めるお話だと思います。
京言葉や京都の町並みなどしっとりとしたお話をお探しの方にオススメしますよ。
無事執着愛が実り
2018/09/21 18:39
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投稿者:ふる - この投稿者のレビュー一覧を見る
侑央と千秋の高校生頃の話。高校時代の千秋の心情描写が切なかった。再会後ユキが千秋の結婚話で身を焦がすが、ようやく千秋が報われて安堵した。もっとこの二人の甘いラブラブのお話を読みたい。
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投稿者:もり - この投稿者のレビュー一覧を見る
執着愛。ユキが泣いても怒っても可愛いと盲目になってる腹黒狐の千秋。頭が良く冷静に達観してるのに、ユキに注ぐ愛だけは熱い!ユキの友人関係に探りを入れたり、周囲へのアピールに着物を着たり、離さないくせに距離をとったり、垣間見える素直じゃない愛着に萌えます。また芯の強いユキの健気さと頑固さに相反する感じやすい体がたまらない。突っぱねきれない素直さや優しさも魅力。
はんなりとした京言葉や町屋の風景が湿度の高い空気感をもたらしてます。京都に行きたくなりますね。老舗独特の人間関係や丁寧に描かれた人物描写、気持ちの変化が深い世界観を作ってます。現実は厳しいけれど、2人で生きること、堕ちることを決意したラストに、エールを送りたい。
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投稿者:tix - この投稿者のレビュー一覧を見る
「いとし、いとしという心」の続編。
前作は受けが攻めに心を許しかけたところで終了し、
今作の前半は過去に戻って高校生編。
受けの秘密の恋心(攻めの兄を好き)を黙っておいてあげる
という交換条件で受けの体を弄り倒す攻め。
攻めは肌を合わせる関係になれば、
そのうち心も付いてきてくれるだろうと期待してたのですが
受けは、体は快楽に流されるのに心はちっとも攻めに向かず、
己の心と体の乖離に苦しみます。
受けの苦しむ姿を見て、
攻めは自分の執着から受けを解放してあげようと、
誰にも告げずに東京の大学に進学を決め、
二度と戻らない覚悟で京都を去ります。
京都を去る日、
受けが登校する姿をこっそり目に焼き付けてから
黙って出て行く攻めが 非常に切ない(涙)
後半は、1巻の続き。
攻めの粘りが効いて、受けの気持ちがようやく攻めに向いてきますが、
あと一押しが足りない状態で・・・。
攻めの長年の片思いが報われて本当によかった♪
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待ちに待った続編。
2話あり。前半は高校時代のユキと千秋。後半は前回からの続き。
高校時代のお話、やっぱり千秋への感情移入の方が強い。
他はもうどうでも良い、自分の一番側に居て慕ってくれるユキを
ずっとずっと大事にしてきたのに、ユキが恋したのは兄。また兄。
兄と話し方も似せ、聞き分けできないとさえ言われている声を
利用して、どうにかユキを自分の方に向かせたかった千秋は
目をふさいでユキを辱める。ユキはショックを受けるんだけど
やはり絶対に報われない兄への思いを秘めた体の熱を、千秋の
声と手を結果的には利用してる。
いつかこちらを向くはずだと思っていたユキの態度は変わらない。
彼から笑顔を奪い、辛い思いしか与えない自分。千秋は進学を東京に。
バスの中から登校中のユキに、ひとり静かに別れの言葉を思う場面は
泣けてきた。欲望に負け、ユキを追い詰めることしかできなかった
千秋なんだけど、それだけ彼への思いが強いのです。泣ける。
後半の“その後のユキと千秋”を読み終え
「千秋、良かった。がんばったなあ・・・」とじーんとしまくりました。
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続編。
都々逸 のくだりがすごくお気に入り。
頑なな受がほだされていく過程がとても丁寧に描かれていて
攻めの長年の想いがかなって本当によかったなーと読後は幸福な気持ちになりました。
『・・・ボク、・・・昔からユキちゃんとの約束、破ったことないやろ?』232P
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[老舗旅館当主×紙司若旦那]
幼馴染モノ 再会愛 ヤンデレ攻め
1巻目がなんとも言えない所で終わってしまい、
2巻目を読もうかどうか迷っていたのですが、
読んでよかったです!!
やっぱり攻めが可哀相で、途中、胸を引き裂かれる思いで読みました。そして泣けました。
欲を言えば受けの心情の変化をもう少しゆっくり書いていただいて、3巻目があってもいいんじゃないかと思いましたが、
でもこれはこれで素晴らしかったです。
☆あらすじ☆
屈指の名門旅館の跡継ぎである兄の陰で、ひとり鬱屈した思いを抱えていた千秋。彼にとって、素直で愛らしい隣家の幼馴染み・侑央は唯一の救いだった。侑央が兄に恋い焦がれてさえいなければ―。侑央を抱きしめ、兄に似た声で侑央の耳に甘くささやく。「目ぇ、閉じとき。そしたら兄貴としてるみたいやろ?」大人気の「いとし、いとしという心」待望の続編!すべての因縁が始まった高校生編と大量書き下ろしを収録。
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完結編と、すべての始まりの高校生編です。
高校生編の「ユキウサギ」では千秋の兄である荘一も登場して、せつない三角関係に胸を締め付けられました。それぞれの伝わらない想いが読んでいても胸が苦しくなるほどで。ラストの千秋の決断もせつな過ぎました。でも、あのラストがないと、二人の関係は今のようにはなっていなかったと思うし。
「啼かぬ蛍が…」は前編からの、その後です。今回はたくらみ上手の千秋にユキが相当振り回されています。もう、敵の思うツボですね。まあ、そうやって絡めとられてしまってもいい位の情愛がユキの中で芽生えてしまっているので、問題はないわけですけど。
結局、こいとの出現で自分の気持ちに向き合うことができたんだから、終わりよければってところです。
全編とおして、京言葉での攻めはツボりました。Hシーンのエロさは多分この言葉攻めにありますね。プラス、いつも古風で楚々としたイメージのユキが、すごくエロく豹変するところはすごい。
何度も読み返し、あまりに気に入ったので、同人誌の番外編まで読んでしまいました。元旦の夜がパラレルで超濃厚になってました。。。
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いやぁ…前回、見事にモヤモヤエンドだったので、今回は素敵にほろ苦エンドでとっても良かったです。無駄な甘さはなく、最後は静かに甘い。
そうそう、苦いお抹茶を頂いた後に、落雁食べた時のような感じ。
そんな感じのいい塩梅です。
甘酒と塩昆布みたいなね。とにかく、いい塩梅でした。
甘すぎず、苦すぎず、しょっぱすぎず。
相変わらず和風で情緒の塊のような空気感です。
そして、ストーリーに抑揚は本当にありません。
こんなに山場のない小説も初めてなんですが、それが逆にいい味を出してます。
起承転結がはっきりしてて、次から次へと問題がわき起こる話が好きな方には向かないと思います。
全体を通して静謐な空気が満ちていて、淡々と話が進みます。
しっとりとしていて、静かな感情の動きも秀逸でした。
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高校生編はホント辛かった。どっちに肩入れしても辛すぎ。
だからこそ書き下ろしの「啼かぬ蛍が・・・」がとてもうれしかった。
実は1作目を読まずにこちらから読み始めたんですが、それはそれでよかった気がしますw
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ユキと千秋の、恋愛に似たあやふやな関係がこの巻にてようやく結末を迎えました。そうなるだろうとわかっていても二人が出した答えには感無量です。特に千秋には良かったねええええ!と労ってやりたい気持ちでいっぱい。こんな気持ちにさせる執着攻めは初めてです。千秋大好き!
でもってユキも好きです。一途で頑固なウサギ。つらいことも沢山あったけど、どうか幸せになって欲しい。
本編以外に入っている過去編『ユキウサギ』の切なさは落涙もの。漠然としていた二人のバックグラウンドが明かされ、キャラクターへの思い入れも深まるばかり。
切ない過去を経てようやく結ばれた二人。これ以上ない結末に何度も読み返す本となりました。
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高校生時代の千秋とゆきの話から、今、少しずつゆきが千秋に心を許していく様がゆっくりと綴られる。
若手で押し付けられた習い事の長唄の先生が京都出身で身持ちも硬く井筒屋の嫁にどうかという話が持ち上がってきてて侑央はそこで初めて自分の気持ちを覗く、、。
最後はゆきからの気持ちを引き出せるわけですが。
千秋は嬉しかったと思うけど。
ねぇ、この跡取り問題、結婚問題は今後どうするんですか?
井筒屋のみならず、兎月だって跡取りは侑央ですよ?問題を先送りにしたまま幸せになっていけるものなの?
私はそれだけが心配でどうも幸せだけにどっぷり浸れませんでした。
あと。絵師さん、やっぱりイマイチ。挿絵無くて良いよ。
切なくって作品的には好きな系統なのですが、跡取り問題と絵師さんの件で星は3つになりました。