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後半からググッと面白くなります
2017/01/08 18:45
2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:papanpa - この投稿者のレビュー一覧を見る
前半は主人公と(声)との会話のくどさに少しイラッとしたのですが、
後半からググッと面白くなり、最後はホロリとさせられました。
ただポアと聞くと、どうしても・・・。
僕の中では特別な作品なのです。
2014/11/13 00:43
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:伊坂幸太郎 - この投稿者のレビュー一覧を見る
いったいどういう展開になるのか分からず、どんどん読み進め、そして最後に明かされる真実に、「え」と驚かされました。それは、いわゆるミステリーのどんでん返しとは少し違い、「うわ、そうだったのか!」と膝を打つというよりは、「え、どういうことなのか」と一瞬考え、それから、「なるほど」と飲み込むようなそういった種類のもので、何よりもその後に、胸に切ない思いが込み上げてきたことが新鮮でした。「驚き」と、「そうだったのか」という納得感に加え、切なさも同時に感じさせてくれるミステリーは珍しく、僕の中では特別な作品なのです。
【『honto+ vol.7』掲載】
解明されない謎はない
2004/07/04 21:34
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投稿者:luke - この投稿者のレビュー一覧を見る
「ダレカガナカニイル…」井上夢人。コンビ岡嶋二人解消後の第一作目に当たります。やはり岡嶋二人の時とは作風も変わっていますね。ただ、最初から引きつけて離さないストーリーの運び方は相変わらずで、かなり長編なのに飽きさせません。ジャンル分けに意味はないけれど、SFの範疇になるのでしょうが、実は本格派ミステリーでもあるわけで、まあ、引っくるめてミステリーって事でしょう。ボクは好きなんですね、こういうの。荒唐無稽な絵空事なんて思いませんし、だからといってあり得る話だと納得しているわけでもありません。有り難い事に何の抵抗もなくすんなり受け入れてのめり込める下地を持ち合わせているのです。ミステリー好きの共通の特技かな。
警備会社に勤務する西岡は山梨県にある新興宗教の警備へ左遷される。着任の日の夜、堅固なフェンスの中にある祈祷堂に火災が発生し教祖が焼死する。その火災発生の直後に西岡は見えない力によって突き飛ばされたように転倒するのだ。そして、その時から西岡の意識の中にもう一人別人の意識が入り込んでいる事に気が付く。入り込んだ意識とは? 火災の真相は? 2つの意識を持ちながら追求が始まる。
何やらオウム真理教を思わせる信仰と教義を持つ新興宗教です。ストーリーから新興宗教も切り離せないテーマですが、実はラブストーリーであり推理小説であったりします。教義や何故に信仰に走るかなど興味深い説があって、オウム真理教も犯罪に染まらなければ何ら非難を受けるものではない事も改めて思ったりします。空中浮遊を信じたって、お好きなようにと言うしか無いわけですね。どうも新興って言葉に胡散臭さが付いているようで、歴史があろうが無かろうが宗教皆同じで良いじゃないかと言う気もします。そんな多くの、実に多くの考え方がある宗教を題材にするのは小説として途中気持を削がれかねない危ういさがあるのですが、本作品は2つの意識の存在を宗教だからでなく、そのような能力が有るからという設定を土台にしています。能力自体は宗教じゃないですものね。人間の思惑が宗教にしてしまうのですね。…と、言うわけで特別な能力が悲劇を生み謎を作り、それを愛が救う…そして、後ろ髪を引かれるような哀しさいっぱいのラストを迎えるのでした。
ダレカガナカニイル
2020/05/28 20:48
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投稿者:たっきい - この投稿者のレビュー一覧を見る
頭の中で他人の人格と会話するってどんな気持ちなのかなぁ?今回の井上作品はこれ!解放の家という、宗教団体のような団体の教祖の死をきっかけに、その教祖の声が頭の中で聞こえるようになった主人公。この邪魔な声を追い出すにはどうすればいいのか、というお話。途中、幽体離脱のような『ポア』が登場したり、かつての『なんちゃら真理教』を彷彿とさせる内容もありつつも、この話、最後残り5分の1程度になってもどういうテーマの話なのか全くわかりません。でも、ようやく最後の方で、どうやら教祖を殺害したのは誰かがテーマとなっている気がしたのですが、それも違いました。
グイグイ読める、伊坂さんオススメ本!
2014/03/14 13:09
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投稿者:小梅 - この投稿者のレビュー一覧を見る
honto+で伊坂幸太郎さんのオススメだったので読みました。
面白くてグイグイ読み進みました。
分厚さと表紙の怖さにひるみましたが、それほど怖くなく、
読みやすい文章にユーモラスな会話、切ない恋物語、
サスペンスやミステリーの要素もしっかりあります。
結末に驚き、いま読み返しているところですが、再読も面白いです。