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「ハックス!」の今井哲也最新作。(たぶん)2巻構成の1巻め。とある夏休み、小学生の少年少女が『宇宙船』を宇宙へ戻すために奮闘する近未来 SF ものだが、舞台設定が変わっただけでコミュニケーションとディスコミュニケーションについて語っている部分については前作と変わっていない。
たとえば、作中に Twitter のような SNS が登場し、このネットワーク上で承認しあわないと学校生活を送っていけない少女と、そのために共通の「敵」としてつまはじきにされる少女が描かれる。このエピソードがやけに印象深かった。テクノロジーが発達しても、たとえ技術的特異点を何度も越えたとしても、コミュニケーションにまつわる問題はぼくらについてまわるのかもしれないなと思わされる。
本筋となるストーリーそのものは明快なジュブナイル風であり、少年たちが彼らの身の丈にあった障害をなんとか乗り越えようと試行錯誤しているさまは(爽快な夏の描写とあいまって)どこか胸をしめつけられる。
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メインは「宇宙に帰すこと」じゃなくて(近未来の)子供の付き合い(?)みたいな感じかー?
短期集中連載ってことで一巻は起と承ぐらい。特に盛り上がりも無く、「宇宙に帰らせるために頑張るぞー!」と意気込んだものの、無くなった石はすぐに見つかるわけで…、他は水を張ったぐらい。うん。おそらく転・結にあたるであろうニ巻を待とう。
にしても、少なくとも一巻部分は話の下地についての内容が多く退屈と言えば退屈だし、絵も特に目を引くわけではなく、魅力的なキャラもいない…、大反響とか本当かよ…。あ、でも夏の感じ上手い。擬音ていうのか?そこは良かった。
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2038年。小学4年生のユウマは団地の屋上で、自らを宇宙船と名乗る「彼」と出会う。 28年の眠りから覚めた「彼」を宇宙へと帰すべく、ユウマと仲間たちが奮闘する物語。
舞台が2038年の地球ということで、ディスプレイが空中に浮いたり、オートボットと呼ばれるお世話ロボットがいたりと、未来のアイテムが日常に溶け込んでる様子が描かれています。
また、SNSを利用して親の知らないところで子どもたちが独自の人間関係を築いていたりと、現代の文化も取り入れられていて少しドキリ。
個人的に、この現実味のある近未来な世界観と夏休みの描写が凄くマッチしていてツボでした。
あとオートボットが物凄く可愛いので、ぜひうちにも一台。
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近未来のSF物。宇宙船を宇宙に返すために奔走する少年たちの話で今巻では特に大きく話は動かなかった。
小学生のケンカの感じがうまい・・・というか女子の関係が妙に生々しかった。
次の展開で過去の伏線の回収と花香ちゃんとの和解に期待
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ジュブナイル的な要素をもたせつつ、ソーシャル・ネットワークのような現代問題も取り上げていて、なかなか面白いなーと思いました。
主人公たち3人の男子たちの思考もそれぞれベタな3タイプを揃えてきたし、ほのかも思春期ならではの悩みをもっていて、これがどう料理されるのかけっこう楽しみなとこです。
また作中にでてくる電子技術も妙に生々しくていいなーと思いました。間ページにある世界観設定も面白く見せてもらいました。
次巻で終わりみたいですがすごい楽しみです。
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28年ぶりの彗星飛来。心躍る少年。舞台は2038年。ネットとガジェットが今よりほんの少し発達した近未来。起動しなくなった「宇宙船」をもう一度宇宙へと返すために少年たちが奔走。
と書くとジュブナイルものっぽいし、現にそうなのだけど、ディティールがよくできている。小学生特有の男子女子の軋轢とか、成長の度合いの違いとかが、ネットカルチャー・ガジェットカルチャーを絡めてよく書かれている。
のみならず、よくできた団地漫画でもある。あんまり書くと無駄にネタバレるが、2038年という未来にあって、団地は今や年寄りしか住まなくなっているという設定だ。その団地が、その年寄り世代の子供・孫世代を結びつけるプラットフォームとして選ばれている。表表紙の折り返しに、モデルであろう団地の実写があるのだけど、ここどこだろう?
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2011 7/8読了。紀伊國屋書店福岡本店で購入。
@sakstyleがブログで紹介していた漫画。
2038年の夏、28年前に地球に不時着したまま帰れなくなっている知性のある宇宙船を宇宙に返すために奮闘する少年たちとか少女とか親とかオートボットとかの話。
オートボットのナナコが可愛い。とても可愛い。
そして小学生のっぽさが実に小学生らしく面倒そうだ。
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近未来の世界で少年少女が宇宙からの来訪者に出会い、一緒に課題を解決するというスタンダードなジュブナイルSF。だが、学校裏サイトに見られるような現代の学校と同じような酷薄な人間関係ゲームを描き、他方で人工知能の人間と信頼関係を築きたいというまっすぐな意思を描くことで、話に奥行きができている。家庭用ロボットが掃除などの単純労働だけでなく、家電などの一括管理を自動的に実行してくれる存在として普及したなど、設定も色々と面白い。
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舞台は2038年、モノリスは阿佐ヶ谷団地に眠っていた…。物語はまだ序盤だが、どうしてこんなに心躍るのだろう。ストーリーを紹介してしまっては、まだこの漫画を知らない人に不親切。粗筋に触れないように注意しながら、なんとか、魅力を書きつけてみる。
いわゆる宇宙人遭遇もののSFにおいて、それが文明の特異点/シンギュラリティをもたらす、というモチーフはクラーク「2001年宇宙の旅」に代表されるように、僕たちを魅了してきた。
そして、本作品もそれらの系譜にある物語だが、まったく独特な手触りを持っている。
空間認識によるUIの情報技術と、それらを統合するAI家電(宇宙開発技術を応用していることが、物語のキーとなる)といった近未来の設定も重要なファクターになる。しかし、物語の大きな魅力を作るのは舞台となる阿佐ヶ谷団地である。
もちろん、1958年に建設された阿佐ヶ谷団地は既に解体予定であり、2038年まで存在していることは難しいだろう。つまり、フィクションにリアリティを与える阿佐ヶ谷団地が存在している事がフィクショナル、という奇妙な入れ子の設定なのだ。
舞台である阿佐ヶ谷団地の魅力については、様々な書籍で語られる以上に、一度でも足を踏み入れ体験すれば了解できるだろう。豊富な緑地が配置され、空間のパブリックとプライベートがあいまいとなった状態。日本住宅公団がかつて目指した一つの到達点であると同時に、自律的な成長を遂げてきた場所。
この物語で阿佐ヶ谷団地が舞台とされているのは、単なる郷愁の演出であろうか。そうは思われない。物語を読み進めるうち、次第に焦点となってくるのがコミュニケーションの問題である。小学生である主人公たちの生活は生き生きとしているように見えて、それぞれの葛藤を抱えている。そして、これらの問題を解決することなしにこの物語が進行しないことも。
両親との関係、SNSとイジメ…これらの現代の我々が経験している事に加えて、人間とAI、そして人間以外の知的生命…という関係が並行に置かれている。そして、それらの舞台となるのが、自律的に成長してきた阿佐ヶ谷団地であるというのは極めて適切だ。
物語が進むにつれ、阿佐ヶ谷団地はさらに大きな役割を持たされてゆくようだ。阿佐ヶ谷団地はこの物語でどのように描かれ、主人公たちは一体どのような出会いを果たすのだろうか。
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Twitterで「話題になっているらしい」というので読んでみた。SFというか宇宙関係が好きなのもあったが。1・2巻で完結というのも手に取りやすかった。
まだ2巻を読んでいないので感想はまた(^^;
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舞台は近未来の東京。コンピュータ技術が進化しつつも、まだ日常的な部分はそのままで、物語にとても入りやすいです。夏休みも近いある日、主人公の少年は28年前に墜落した宇宙船のAIと出会い、宇宙船を宇宙に帰そうとします。仲間だけの秘密や、学校での描写、子供達の目線での描き方が上手で、とてもわくわくしました^^
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夏、子供たち、団地、未知との遭遇、ときたらデ●モン無印世代としては手に取らずにはいられませんでした。
結果大当たり。
全2巻で完結、というのも手軽で良かったです。
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主人公の家族の一員であるサポートロボが宇宙船のAIとリンクしてしまい、
AIが主人公達に宇宙船の修復を依頼しそれをこなすSF系。
話の筋はSFでしっかりと流れているんだけど、
見所はそこではなく、
夏の濃い陰影の雰囲気だったり、
小学生ならではの世界の広さと狭さ、知識の広さと狭さ、
それ故のコミュニティ、遊びに全力をかける無邪気さ、
高いところに昇った達成感で軽く唸ってしまったり、
他愛のない小さな事が『面白い』ことだったり、
そういった青々とした昔の感覚を思い起こさせられる。
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近未来のひと夏のSF体験的作品。
団地の表現など、とてもリアルなのに
一方でありえないものが存在する不思議。
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異星からやってきた知能をもった宇宙船と、それを宇宙に返そうとする小学生たち。SFと小学生の日常とがうまく融け合っている。
次の2巻で終わりのようだけど、宇宙船到着時の顛末、人類を欺いた人工知能、小学生たちの人間関係など、謎や伏線はまだまだ多い。ここからどうまとめ上げてくるか。