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大学生の藤谷京悟は、従姉に従姉の娘・千里子の子守りを頼まれる。
ところが、子守りで訪れた家には、京吾の四つ上の幼馴染みで従姉の元夫である芹澤龍巳がいた。
人気俳優の龍巳は、骨折したので元妻の家で静養しているのだ、という。
昔から片想いをしている龍巳と暮らすのは苦しかったが、放っても置けない。ところが、甘えて来る龍巳へ京悟の想いは募る……。
ある日、仕事仲間だという友人と街に消えた龍巳を見て、ヤケになった京悟がキスマークをつけたのを見た、帰ってきた龍巳は京悟を押し倒し……
という話でした。
よかった……と思います。
そんな状況で押し倒された京悟がよくあるパターンの「嫌よ嫌よも好きのうち」にならなかったことが一番よかったと思いました。
こんな状況で感じさせられても哀しいだけで……というのが、切実に伝わってくるのがよかったです。
だって、いくら好きでも、京悟の言う通り、心が伴ってなかったら虚しいだけですよね。
けど、一つだけ不満があるとしたら、龍巳が骨折した原因となった女の人の扱いかしら?
いくら龍巳と結婚できるかもしれないって唆されたからって、ちゃんと幼馴染みと両想いで付き合ってるのに、龍巳と結婚しようとは、普通の理性のある女の人だったらしないと思うんだけど。
これで、その幼馴染みが結婚を渋ってる、とか、全然稼ぎのないフリーター的な職業の人、とかいうんだったらまだわかるけど、そんな描写もまったくないし……。
むしろ、結婚して引退しようとしてた……って。
それでも別の男といくら稼ぎがいいとか、見た目がいいとか、いろいろ特典があるにしろ、結婚したいと思うってどんな女なんだよ……ってつっこみたくなりました。
まぁ、BLで出て来る女の人が所詮、恋敵にすぎない、とはいえ、この書き方はないかなー……と思ってしまいました。
ありえないでしょ、普通……。