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投稿者:たっちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
この作家の敗者、弱者へのまなざしは優しくてほろりとさせられることが多いがこの小説もそのうちの一つである。新撰組を題材としたこの作家のものはいくつか読んだがこれもとても面白かった。
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投稿者:kotep - この投稿者のレビュー一覧を見る
元警察官の藤田五郎は当時斎藤一と名乗っていた。その人物は新撰組三番隊長で腕の立つ剣士として恐れられていた人物であった。
近衛隊の梶原は藤田の新撰組入隊から現在に至るまでの過去を聞き始める。新撰組の立場・役割、芹沢鴨暗殺、長州との争い、坂本龍馬暗殺の近江事件等々。鳥羽伏見の戦いで大阪を捨て徳川の公方様が大阪から東京に落ち延びるまでを上巻で描く。
龍馬殺しにについては京都見廻隊の仕業と思われたが、斎藤一であれば納得ですね。
良くも悪くも浅田次郎
2016/11/20 13:03
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投稿者:Koukun - この投稿者のレビュー一覧を見る
壬生義士伝、輪違屋糸里に続く幕末3部作の3作目。
主人公の斎藤一のニヒルさが際立っていて、壬生義士伝の吉村貫一郎と好対照な人物像を描き出している。主人公は長命しただけにエピソードには事欠かないので西南戦争を終盤に持ってきた構成はよいと思う。しかし最後の締め方はどうもしっくりこない。
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投稿者:タッペ - この投稿者のレビュー一覧を見る
浅田の作品にハズレ無し。壬生義士伝とか輪違屋等の断片から見られる背景を膨らまし、面白い!!
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9/6自店にて購入。 単行本発売当初から気になっていた作品。数年の時を経て、ようやく購入することができた。泡盛を飲み、NHK大河ドラマ『新選組!』のサウンドトラックを聴きながら読み進めている。
9/7読了。休日を生かして一気に読み進めた。下巻へ。
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浅田式口述体、新選組3部作のラストを締めくくる一冊。
斉藤一が帝国陸軍中尉に語る幕末期のドラマ、史実に忠実云々よりも小説として純粋に楽しみたい物語です。
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新撰組シリーズの最後を飾るお話、ですね。
面白いのは間違いないのだが・・・・・・、
浅田センセはここんとこ、登場人物の「会話(語り?)」と「手紙」の文章ばっかりなのだな。
ときどき織り交ぜられてるぶんには良いのだけれども。
こればっかりだと、さすがに、ねぇ。
なんつうか、フツーに書き重ねた文章が読みたいっす。
いや、面白いんですけどね。
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新選組副長助勤三番隊隊長は斎藤一。
ジャンプ世代の自分としては”るろうに剣心”のダークヒーローのイメージがあるのだけど、
それはそれとして浅田次郎版の斎藤一いい味でてます。
時代は大正の新元号が発表されたまもないころ、
陸軍近衛将校の梶原中尉が一刀斎なる人物を知ることから始まる。
一刀斎とは斎藤一のこと。
70翁となった斎藤一から語られる幕末、新選組の話は生々しく、
引き込まれます。
”才谷を斬ると決めたからには、斬る。万が一にも仕損じはない。
才谷梅太郎なる浪人の本名は、坂本龍馬というた。”
浅田版、近江屋事件の真相いいですね。
歴史の史実・資料をもとに作家の色が出る。
これだから歴史小説はおもしろい。
下巻ではどんな話を聞けるのか。
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「八重の桜」でも登場する斎藤一。大正の世になって、若い陸軍中尉
を前に昔語りをさせる設定だ。強烈な個性で、人の命を何とも思わない冷徹さ。一方で醒めた目で幕末の時代と新撰組を振り返る。ついつい引き込まれて行く作品だ。
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さすがという他はないなあ。
ずしりとした手応え、幕末好きにはたまらない濃厚さ。
下巻も早く読みたし。
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新選組三番隊長斉藤一が語る幕末動乱の運命。近衛師団の中尉を聞き役に数奇な人生を語る一刀斎・斉藤一。
「剣の奥義は一に先手、二に手数、三に逃げ足の早さ」
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時は明治。
新選組3番隊隊長、斎藤一がタイトル通りの別名、一刀斎が語り手になって陸軍中尉に話しをする物語。
毎晩酒を飲みながら、淡々と話をするのだけれども
内容がかなり濃いです。
新選組隊長近藤勇、鬼の副長土方歳三、1番隊隊長沖田総司はもちろん新選組の面々がいっぱい出てきます。
少しずつだけど深いとこまで語るようになってきた一刀斎(斎藤一)
この先どんな話の展開になるのかしら。
下巻へ続く!
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作者がよく使う、登場人物の口を借りて物語を語る、というもの。
壬生義士伝が複数の語り手をもって吉村貫一郎を描いたのに対し、こちらは斎藤一一人語り。
作者は歴史上の事件を、情というフィルターで見せて、どんでん返しを行って、全く違った見え方にしてしまう。だいたいそこで感涙にむせぶことになる。
上巻ではそのどんでん返しが小出しのようだ。語り手が非情の人切りゆえやむを得ないか。
と、ケチをつけつつも物語に引き込まれぐいぐいと読み進む。
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文庫にならないかなと待っていて、ようやく読めました。人斬りの凄みが感じられる場面やふいに人情を感じる場面があり、善し悪しは別にして本人の生き様のようなものを感じました。でも、三番隊長が斉藤一なら一・二番隊長はもっと凄かったんでしょうか。
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開巻劈頭、夢録の聞き手である梶原近衛中尉が霧霞む宮城の御濠端にて騎馬の乃木大将と遭遇する。日本が初めて体験した明治という国家がゆっくりと歩み去る瞬間でもある。その後の梶原と新撰組の生き残り斎藤一との邂逅、その日から始まる維新語りはやや唐突な感無きにしもあらずだが『壬生義士伝』『輪違屋糸里』の前二話では陰の主人公の地位に甘んじて来た一刀斎こと斎藤一が大トリを担うのだから、読みきし者としては「よっ!待ってました~」と思わず声を掛けたくなる。市村鉄之助との屈折した情合いに貰い涙を禁じずも夜語り夢語りは下巻へと。