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「宇宙を漂う賢者の魂」とかそういう人間の上位に位置する存在っていう設定はよくあるものなのかな?他にもキスしなきゃいけないとか、世界滅亡見たいな話もどこかでみたような・・・キャラクタの印象は強いけど、どうも素直にうけいれられない。
それを補って余りあるのが文章の構造、思い返し型というか、最初のプロローグに戻っていくのは「おお、つながった」と感じたし、蝙蝠の話も「そういう理由で聞いたのか!」ってなようにつながりを荒く読んでいてもしっかりわかったのはいい。著者はこんな伏線をメインで考えていたのをあとがきに書いてあったしそこは個人的評価高い。
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娘の本棚から借りて読みました。
第3回MF文庫Jライトノベル新人賞にて佳作受賞作品。
話しが2話あるんですが、私は後のほうが楽しく読めた感じです。
1話目が全部伏線って。。。書き方が面白い作者さんでした。
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高校2年生でオカルト研究会の部長を務める神崎輝幸(かんざき・てるゆき)は、憧れの同級生の蓬莱(ほうらい)ありすから、なくしてしまったあるものをいっしょに探してほしいと依頼されます。ありすがなくしたものとは、彼女の「かけら」でした。
ありすは、自分の正体は人間ではなく、地球人を滅ぼす兵器なのだと輝幸に語ります。兵器の起動を止めるには、ありすが一人の人間を愛し、その人とキスをしなければなりません。彼女にとって人間が、心から愛することのできるほど信頼に足るものであれば、兵器は起動せず、人類は救われることになります。しかし、兵器であるありすは、人間とキスをした瞬間に消えてしまうことになっています。ありすの依頼を受けた輝幸は、地球の運命を背負い、彼女と4日間行動をともにします。
ここまでが前半のストーリーで、後半では、同じストーリーが輝幸の後輩の真央塚杏(まおづか・あん)の視点からたどられます。杏とその兄の真央塚正樹(まおづか・まさき)は、宇宙を漂う生命意思で、命を失った真央塚杏という少女の身体に入り込み、そのまま地球人として生活を送っています。そんな彼女が、超能力の持ち主である君島麗華(きみしま・れいか)とともに4日間をすごしながら、輝幸とありすを見守ります。
物語の大筋は、ベタなセカイ系ですが、本編ストーリーとその種明かしを、完全に分けてしまっているところが特徴といえば特徴です。ただ、それほどうまい仕掛けかと問われるとどうでしょうか。やはり単線的なストーリー・ラインの上で謎が解決される構成のほうが、読み終えたときに充足感を味わえたのではないかという気がします。