投稿元:
レビューを見る
「もしあなたが今すぐ、江戸時代の武士の一人になったとしたらどのように生活すればよいのか」
ありえないことではあるが、本書を読めば武士としてある程度は生活できるのかもしれない。もちろん暗黙知の部分は『修行』が必要ではあるが。
武士の心得から、切腹の技術まで武士として生活するためのヒントがちりばめられている。「武士入門」としてお勧めする。
投稿元:
レビューを見る
文量が少ないので、探求として読むには少し浅い内容。ただ、武士の変遷の流れを「泰平・戦国・そしてその過渡期」と追い、最後は切腹についての章を設けて閉じるという展開は、なかなか感じるものがあった。武士についての入門編としては良いと思う。
投稿元:
レビューを見る
「武士道」「葉隠」といった武士の精神面(得てして高潔な側面)を概説したものとは異なり、「こういうときはこうした方がいいよ」という武士のマニュアルを紹介したもの。上司への対応方法や火事地震の際の行動、果ては(切腹の作法を忘れた江戸末期の武士対象に)切腹の手順を教えたり、結構ガッカリするけど、逆に面白い。
今を生きる現代社会のサラリーマンも参考にできる。
投稿元:
レビューを見る
私は何の目的で本書を購入したのか? まさかサラリーマンの処世術の参考にしようとは思っていなかったが、何だろう、この未達成感。著者の専門分野である江戸時代の武士の参考文献を基に現代語訳で解説された本書は、さらりと概要を窺い知るには適している。江戸時代直前の塚原卜伝が著した血生臭い実用本から比べ、いかに江戸中期から末期にかけて柔弱になっていったかは興味深い。「昔は今と比べくもない」はいつの時代も常套句なのかも。偶然にも読みたい本に登録していた「江戸藩邸物語」の著者だった。こちらも読もう。
投稿元:
レビューを見る
幕末に作られた新人旗本向けの行動規範を書いた番衆狂歌、戦国期に作られた武士の心得をまとめた卜伝百首、18世紀に作られたという「武士としては」、「志塵通」、葉隠の話者である山本常朝が書いた「老士物語之ヶ条覚書」、切腹マニュアル「自刃録」を紹介した