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今ではハードボイルド作家として有名な北方謙三のエッセイ集。
ところどころに独特の雰囲気を醸し出している辺りが、らしさをだしている。
書かれている内容は非常に多彩で、おもしろい。
これですら、ハードボイルドという言葉が頭に浮かぶのだからハードボイルドとは文章によって作られるものなんだな、と思う。
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自作やデビューに至るまでから、ボクシング、NY、スペインの闘牛などの話を。ちょっと恰好つけ過ぎだが、まあ読める。
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作家がアイコンであった最後のバブル期、この当たりに出たハードボイルド調の作家は本当にゆで卵であったのか、と今にして思われるのだった。
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小説家を志すなら、一度は読んでおいて損がない作品だと思います。
北方謙三のファンとして、エッセイデビュー作を読めた事は、素直に嬉しいです。北方謙三は今も昔もずっと北方謙三なんだなと読みながら驚愕していました。情熱というものを、50年以上捨てずにここまで生きている。それだけでも、この人からは何か見習うべき姿勢があるように思います。
個人的に、いいオマケだなと思ったのは、最後の立松和平の解説です。当時の若手小説家の苦悩やあるあるや、全闘争あたりの事に軽く触れており、暗い青春という言葉がとても響きました。
暗い青春と聞くと、良いイメージはもてないですが、その青春は10年後に生きてくるかもしれない。今、何か悩んだり苦しんだりしている人も、その経験が力となって、今後の自分の大きな糧になるかもしれない。そういう力強さを、自分は北方謙三からまだまだ学びないです。