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指揮官になったエンダーの孤独さがよく伝わってきた。指揮官として友達だったリーダーと信頼関係を結んでも、指揮官であるがゆえに友達としては接することができなくなっていく。それがエンダーにずっしりとのしかかっていく…
指揮官として立派に行動するエンダーと、戦闘を終えてベッドに一人いるときのまだまだ子どものエンダー、その間の苦悩が伝わってきてそれはそれは悲しくなった。
それにバガーを全滅させるなんてしたくない。でもこの指揮官という仕事はピーターでもヴァレンタインでもできない。エンダーにしかできない役目だったというのも悲しい。
死者の代弁者として生きていくことによってエンダーが救われていくラストは、エンダーとともにこの物語を進めてきた私にとっても、本当に救いだった。
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下巻ではバトルスクールからさらに上のカテゴリへとエンダーが抜擢され、さらなる試練に見舞われます。エンダーは孤独を深め、しかし着実に指揮官としての能力を磨きながら、最終的に「終わらせる者」としての役割を果たすことに。
この作品が書かれたのは30年ほど前で、東西冷戦のただ中でしたが、戦う相手が人知を超える存在である点や、戦争終結後の新秩序構築に各国が積極的に関与しようとする点など、冷戦体制崩壊後から現在までの世界を見通すような展開に感嘆しました。そして、戦争のあとに残されるであろう憎しみ・怒りの連鎖に対し、唯一の解決策として「赦し」を提示している点もまた、テロがテロを呼ぶ現代世界のありかたに一石を投じているように思われます。
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エンダーの後半、いろいろな事件が起こり、やる気を失いながらも対バガー戦の提督としてシュミレーションゲームを続けるエンダー。
結論から言うと、バガーには勝つんですけど、あこぎなやり方でちょっと、えー??みたいな。
戦争後の(あれを戦争と言えれば、だが)話が、切ないです。
いわゆるスペースオペラのような、スカッとした読後感はありません。
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80年代の作品で、今読むと目新しいSFガジェットもないし(この時代にこれを書くか!という驚きはいっぱいあります。我々未来人の特権。)、スペースオペラになりそうなのに登場人物は子供ばかりで学校での訓練メインだし、少年の成長モノとして読めばいいのかな?とハリーポッターな感覚で読み始めたら・・・ラスト50ページでこんな風に裏切られるとは思いませんでした。
バガーとの決戦まで「あと5年しかない」とわかった時のショックが大きいほど、「最終テスト」の真実がわかった時のショックも大きいのではないでしょうか。私も「まだ12才だし残りページ数からみて、最終テスト後に俺たちの戦いはこれからだ的終幕かな」と、すっかりだまされていました。まさかこんな幼い子供たちが、まさかこれまでの訓練が・・・事態が飲み込めない、受け入れられないうちにエンダーを取り巻く状況はどんどん変わって行き、謎を残していた「ゲーム」の世界が現実に現れるクライマックス、やっと大人になったエンダーと一緒に結末を受け入れることが出来ました。
結末を知った上で、もう一度読んでみたくなります。でもエンダーが泣いているところは読み飛ばしたいかも・・・この物語を歩ませるには、少し幼すぎるんじゃないでしょうか?
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予想通りの結果でエンディング。この小説が書かれた当時ではこの終わり方も結構おしゃれだったのかな。それとも予想通りのエンディングではあるが、主人公の内面を描くことが主でストーリーとしては従だったのかも。
個人的には、SFのエンディングにはもう少しスパイスがほしかった。とはいえ、今やどんでん返しが当たり前の邦画や海外のSFに私が擦れてしまったのかもしれない。
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やられました。そういう最後か!!完全に騙されました。でも、それが良かった。
エンダーは訓練訓練の日々、そして、伝説の司令官とシュミレーションを使っての頭脳戦。そして、宇宙司令官への最終試験に望む。シュミレーションに勝ったそのときに得たものとは。
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田中一江による新訳版『エンダーのゲーム(下) 』
指揮するものの孤独。
そして、戦いの意味と無意味さが表現されたSF。
エヴァンゲリオンの原点とされるこの作品、単純なドンパチではなくて、少年エンダーの心理が見事に描かれていた!
このエンダーのゲームには、事後の物語とかスピンアウト的な物語も在るようなので、ちょっとハマってしまいそう!
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【内容(「BOOK」データベースより)】
三年にわたる苛酷な訓練で、つねに戦績表のトップを守り続けてきたエンダーは、バトル・スクールはじまって以来の最年少で竜隊の指揮官となった。だが、集合した隊員をみて愕然とした。ラーンチイ・グループから直行してきた戦闘未経験者がほとんどで、数少ない古参兵もエンダーより年下の者ばかりだったのだ!厳しい戦いの訓練をくぐり抜け、やがて人類の運命を握る存在へと成長していくエンダーの活躍を描いた傑作。
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こういうことが現実に起こらないことを心から願いたい! 短編も読んだけど、こちらのほうがサッパリしていて好きかな。長編ではエンダーの人間性を増したことで、より「ゲーム」のイヤらしさも増すのだけれど、エンダーの心を救いたいという著者の気持ちを感じる。
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下巻も面白い。
最終決戦に至る過程は映画とほぼ同じ。
勝利したあとの「死者の代弁者」の章が小説の方が深い。映画は女王の繭を見つけるのは勝利直後だ。
映画はエンダー兄弟の地球での活躍(暗躍?)をバッサリ切り落としているので、小説の様な余韻を残す終章に出来なかったのは残念。
どうしても勝利のカタルシスを描いたところで終わってしまうのは致し方ないところか。
あとがきを読むと随分続編が有る様子。映画を観てこのシリーズを知ることが出来たのが一番の収穫かな。
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上巻ではスクール生だったが、下巻ではすっかり一人前として扱われ、よりエンダーが孤独になっていってる。
相変わらず敵である生物との遭遇は一度もなく、
実体が本当に存在するのか怪しくなってきたところに。。。
ラスト部分からが秀逸で、特に戦争が終わった後のエンダーの行動がとてもよかった。
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三年にわたる苛酷な訓練で、つねに戦績表のトップを守り続けてきたエンダーは、バトル・スクールはじまって以来の最年少で竜隊の指揮官となった。だが、集合した隊員をみて愕然とした。ラーンチイ・グループから直行してきた戦闘未経験者がほとんどで、数少ない古参兵もエンダーより年下の者ばかりだったのだ!厳しい戦いの訓練をくぐり抜け、やがて人類の運命を握る存在へと成長していくエンダーの活躍を描いた傑作。
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過酷な訓練を経て人類の運命をにぎる存在となっていくエンダーを描くSF傑作。最後のどんでん返しはまぁ予想できるけど、無機質なストーリーテリングがとてもいい。
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どのようにまとめるかわくわくしながら読んでいたが,少し落としてからの上げ具合に非常に満足でした。
リーダーシップにおける問いかけが評価されて,この本がアメリカ海兵隊の推薦図書に選ばれたのも納得。色んな理ユジンさに耐えて力を発揮する成長譚なので,若いときに読んでおきたいSF小説です。
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短編を読んでから読んでも、新たな登場人物(兄姉)
スクール以前、スクールでの初期の日々、
サードという設定、世界が少しだけ厚くなり
楽しめた上巻にくらべて、オチまで知っている下巻は?
世界が厚くなり、大人たちの思惑に翻弄され抗い
選ばれた、鍛え抜かれたリーダーとなっていき
苦悩の重さや壊れるギリギリのラインを進む姿が
重くなる分、下巻も楽しめた。
しかし、主人公だけではなく大人びた言葉をあやつり
会話をする登場人物たちの姿に
6歳スタートは早すぎないか、せめて最終段階で
18歳くらいになるよう、12、3歳スタートでも
よかったのではないか、とも思う。
だって、ブライトさんでも宇宙世紀0079年で19歳よ。
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古典だからでしょうか。今ならラノベの体裁の中に隠れてしまいそうな話運びが、まんま描かれている感じ。
話としては盛り上がりに欠けるので残念。