無名戦士の自己犠牲には触れられていない,
2004/08/12 15:20
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投稿者:六等星 - この投稿者のレビュー一覧を見る
著者の数々の成功体験とともに、経営者としての信念が毎ページ毎ページ、これでもか、これでもか、と書き連ねられている。内部から学ぶことが難しい「最高経営者」は、常に外から学ばなければいけないが、この本には最高経営者のための、さまざまなヒントが凝縮されている。ファーストリティリングの柳井氏が「最高の教科書」という所以であろう。しかし、「最高経営者」ではない一般マネージャーにとっては、どうであろうか。変えようの無い現実とのギャップを見せつけられるだけではないだろうか。「ここに書かれていることだけで、そんなにうまくいくはず無いですよ」というのが、平均的マネージャーの持つ印象なのではないであろうか。(そう言う人は、すでに「プロフェッショナル・マネージャー」ではないのかもしれないが…)
著者の成功の影には、著者の信念を具現化するために、現実との矛盾に悩み、組織の方針に献身的に耐え忍んできたマネージャーたちが数多くいたのではないだろうか。無名戦士の自己犠牲があるからこそ、「最高経営者」は信念を貫いて「われこそはプロフェッショナル・マネージャー」と勝利宣言をできるのではないであろうか。その部分の真実を知りたいものだ。
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投稿者:凄まじき戦士 - この投稿者のレビュー一覧を見る
経営とは何かについてひたすら書かれているだけの印象でした。
経営というものに関する根本的な考え方を見直すうえでは、読んで損はないと思いますが、具体的な経営アドバイスを求める書籍ではなかったです。
また、かなりわかりにくい内容なので経営ノウハウのない素人が読んで楽しめるような内容ではないと思ます。あくまで経営者に経営を考えさせるためだけのの書籍です。
投資先の経営者に読んで欲しい一冊
2005/01/21 17:13
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投稿者:ヨシタカ - この投稿者のレビュー一覧を見る
日本人は、何かに得意な人に対して、「屋」という言葉を使う。また、尊敬のまなざしをもって、「家」という言葉を使う。この定義に当てはめると、著者は経営屋だ。
業種や業態に拘った職人あがりの経営者でない、彼は経営するために経営者となった経営屋である。主に1960年代に活躍し、一大コングロマリットを築いたというが、40年以上も前である。アメリカであってもすら経営屋というのは理解されにくかったはずだ。大変な偉業と思う。
しかし、本書だけを読む限り、著者を経営家とは呼べない。金銭的な成功だけではない、理想や観念あっての活動に人は敬意を込めて、日本人は「家」という言葉を使う。本書だけを読む限り、理想や観念はみあたらなかった。成長に対する執念はあっても。
金銭的な成功、組織の育成という面で、本書は良い手引書になる。これだけで、プロの経営屋に必要なものは揃っているかもしれない。しかし、これだけでは、100年、200年と続く企業を築くには不十分だ。というわけで、★がひとつ足らない★★★★☆と評価させていただいた。
事業経営のヒント
2004/09/23 16:39
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投稿者:一寸法師 - この投稿者のレビュー一覧を見る
ファーストリテイリングの柳井氏の解説つきで、事業経営のヒントを、著者の経験した現場から提示してくれている。
現場主義は世情よく耳にするが、現場主義についてこの本から何かを「気づく」人も多いだろうと思われる。
たとえば、(1)ヨーロッパからの質問や要求に対して、私がニューヨークにいてくだす決定は、仮に私がヨーロッパにいたとした場合とは違うものになることがしばしばある(p.49)としている点。
(2)事実を客観的に知ることを強調し、事実には表面的な事実、仮想的事実、報告された事実、希望的事実がある(p.108)とし、また、事実は権威である(p.298)としている点。
(3)正確度に対する時間の逆比の法則があるとして、低い地位にあればあるほど、自分の行動の拠りどころとなる事実を確かめるのに多くの時間をかけることができるにもかかわらず、なかなかそうしない。地位が高まり、大きな責任を託されるようになればなるほど、事実をゆっくりチェックしている時間がなくなるにもかかわらず、そうすることはますます重要になる(p.131)としている点などである。
問題解決については、たとえば、ある問題を解決するのに22通りの方法を試み、それでもまだ成功しなかったら23番目の方法を試みなくてはならない。「必要なら私は会社で徹夜でもしよう。しかしこの問題は必ず解決してみせるぞ」という態度でいなくてはならない(p.120)として、著者の熱情が分かる。
トップ像として、この著者をトップに頂く社員たちは幸せであっただろうと思う。なぜなら、「私に固有のリーダーシップの感覚の傾向として、それをなし遂げる最善のやり方として選んだのは、ほかの人びとと一緒にボートに飛び乗り、オールをつかんで漕ぎ始めることだった」(p.143)とし、また、ボートを漕がない人間を解雇するというリーダーの厳しい役割について定見があり、さらにまた「良い人間が窮地に陥っている時(最優秀の人間にも、そういうことは起こる)できる限りその人物を支え、助けてやるのはリーダーの責任である」(p.154)としているからである。
収益改善については、まず足元の収益を改善せよと訴えている。すなわち、最初の四半期に目標を達成できなかったら、けっして年間の目標を達成することはできない。まずとにかく最初の四半期に予定された収益目標を達成するのだとした上で、本を読む時は初めから終わりへと読む。事業の経営はそれとは逆だ。終わりから初めてそのボトムラインに到達するためになさねばならぬあらゆることをするのだ(pp.50-51)としている。
そして柳井氏は、ユニクロのロンドンでの失敗の原因は、「3年で50店舗」という言葉が一人歩きし、まず一店舗から儲けを出すことを基本に、儲かる仕組みを徐々に拡大するという基本を怠ったことにある(p.312)と解説している。
セールス・テクニックについては、セールス本を1冊紹介した後、この本よりはるかに大きな影響を私に与えたのは、セールスについてのもう1冊の本だった。というのは、それはセールスを超えたビジネス一般の領域で私を導いてくれたからだ(中略)良いセールスマンであるためには、何よりもまず、良い人間でなくてはならない。良いセールスマンの条件は身なりでも、売りこみ口上でもない。それは顧客の信頼を勝ち取るに足る人間性そのものである。セールスマンとして成功するには、肉体も頭脳も精神も清潔そのものでなくてはならない。正直で率直でなくてはならない(p.65)とビジネスの真髄を紹介している。
書籍の安価のわりにヒント満載である。難点を言えば、活字のせいか、文体や訳文、文章量のせいか判然としないが、少し読みづらさを感じた。その難点が、成功への壁かもしれない。
理論も大切だけど経験もね
2016/01/04 18:07
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投稿者:ごみ - この投稿者のレビュー一覧を見る
主に(最高)経営者が持つべき、意識、考え方、チーム育成など、ビジネス理論に依存しない姿勢を説く。IT系の起業家にありがちな尖った自説の押しつけではなく、米国人(生まれは英国)にしては真面目に、実体験を元にビジネスの王道について語っているので共感できる。特に散らかった机には同感。後半は力尽きたのか、やや自慢話になりがち。
【学んだこと】
・事業の成長とともに、ますます複雑になる現実に常識で対応し、実地で学習
・ビジネス理論は次々と消えていくもの
・ビジネスという建物のコンクリートブロックや煉瓦を接合するモルタルの役割をするのは、依然として、欠点や弱点のある人間
・成功を目指して事業を経営することは、かまどで何かを料理するようなもの
・ビジネスの経営は、終わりから始めて、そこへ到達するためにできる限りのことをする
・ゴールポストはどこにあるのか、そこへ到達するにはどうするのが最善かをチーム全員に示し、しかるのちに率先してそのプレーへとチームを導く
・最初の四半期に目標を達成できなかったら、けっして年間の目標を達成することはできない。翌年やこの先五カ年の計画を立てることに時間を取られて、現四半期の目標達成できなくなる。
・経験とはなにか新しいことを発見し、学び、能力の成長と蓄積をもたらすプロセス
・危機や破局は一夜にして生じるものではない、それは問題が長いあいだ隠蔽され、症状が悪化するままに放置されてきた結果
・人間関係の緊密さこそ、個々の会社の違いを生じさせる因子
・事実を客観的に眺めることは、経営に成功を収める最も重要な条件の一つ
(4つの事実でない事実)⇒ 揺るがすことのできない事実
1)表面的な事実 2)仮定的な事実 3)報告された事実 4)希望的な事実
・経営するとは
1)なにかを成し遂げること。努力するに値することとしてやり始めたことをやり遂げること
2)ひとつの対応がうまくいかなかったらつぎの対応を、そしてまたつぎの対応を、目標に達成するまで試み続けること
・ビジネスの世界では、だれもが自己利益に根ざした正当な反対目的の板ばさみになって働いている
・リーダーシップを伝授することはできない。それは各自がみずから学ぶもの
・リーダーシップとは、共同の目的を遂げるために他の人々をチームとして結束させ、自分のリードにしたがうように仕向ける能力(参加的リーダーシップ)
・仕事は思考を刺激し、その滋養となる知的挑戦を提供してくれる
・理論的、啓発的な批判より、利口ぶった皮肉な言葉が、想像力に富む良い考えの芽を摘み取ってしまうことが多い
・重要なのは、誰が正しいかではなくて、何が正しいかだ
・エグゼクティブの職業生活そのものが、散らかったものだから、散らかった机になるのが当然
・狙撃方式とは違って、訪れた機会を認め、前にだれもやらなかったやり方でその機会を生かそうと考えたから、即座に行動する柔軟性がとれる
・自分自身と虚栄心の中にのめり込んで、他人の感情への感受性や、常識、客観性を失ってしまうエゴチスムに陥らないような心がまえ
・数字は、企業の健康状態を測る一種の体温計
・数字に表れる、期待と市場で現実に起こっていることとの格差は、行動へのシグナル、思考への引き金。数字の背後で起こっていることを突き止めること
・大企業は革新的、冒険的ではあり得ない。会社が成功すればするほど、保守的な投資家を満足させるために冒険はさけなくてはならなくなるから
・なすべきことをしようとする衝動の原動力となるのは、論理ではなく、深いところに内在する情緒(熱意)である
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読み応えのある本でした。
「実績は実在であり、実績のみが実在である。
−これがビジネスの不易の原則だと私は思う。」
この著者の言葉に言いたいことが集約されていると思う。
実績を出すために、何を考え、何を実行してきたか?
その厳しい姿勢は、ほんと考えさせられることが多かったです。
経営者や、経営を勉強している人で、
この本を読むのを億劫だと思っている人は、
「本を読む時は、はじめから終わりへと読む。
ビジネスの経営はそれとは逆だ。
終わりからはじめて、そこへ到達するためにできる限りのことをするのだ。」
という言葉だけでも覚えておいたほうがいいと思う。
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本文は古い内容だけあって、読みにくい。付録の柳井正氏のまとめた文を読むだけでも価値がある。ただしプレジデントの特集とまったく同じだったので、手元に残しておきたい場合は、この書籍を購入する必要がある。この書籍もそうであるが、柳井氏は読書家なので、お勧めしている書籍は、一読の価値があると感じる。
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上司が読んでいたので、自分でも買ってみました。何回も読み返しました。
マネジャーとは?経営者とは?
数字と実績。徹底した考え方。
とても参考になり、刺激を覚えました。すごい本です。
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あまりにも単純すぎる基本を、繰り返し反芻することこそが重要だと気づかされる。柳井さんは、この本を参考に、これまで経営してきたそうです。
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これはゆっくり読みたいが、長いです。
時間があればぜひ読んでみて下さい。
経営の根本を考える本です。
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コンサルタントへの興味を失っている時期に読みました。
読んでいて、ちょっとわかったような気がしてきました。結局コンサルティングって無責任な仕事なのです。いや、無責任というと語弊がありますが、本当のところ決断をするのはお客さんであり、こちら側はあくまで提案するだけ。提案だけじゃなくてもちろん実行も一緒にやっていくのさというスタンスであったとしても、最終的なところはやはり責任を持つことができません。そんな義務も権利もないのですから。やはり他社の人というのが拭い去れない現実です。
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速読。なかなか面白かった。マネージメントとは分析と実行と責任である。本書から受けた印象。コングロマリットのITTを切り盛りし、多国籍企業からアメリカ国内企業を志向、磐石の態勢を試みたエグゼクティブといえばいいのか。あまりに膨大なエピソードを簡潔に盛り込んだがゆえに、回顧録的に読んでしまいそうになる。概論より個別論を読みたいのは、贅沢というものか。
行動し数字を分析し、しかるのちに決断。これは担当レベルの仕事にも言えること。単純なことだが、実現には精神力がいる。がんばらねば。
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?世の中のセオリーと呼ばれているもので経営はできない。?経営とは結論からはじめるものだ?組織には、組織と日常の関係の2つの関係がある?マネージャーは結果がすべて?数字とはシンボルである。背景を読み取れる力が必要。
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開始:20070718、完了:20070718
ファーストリテイリングの柳井正氏がバイブルとする本。
ITTという通信会社において、58四半期増収増益を達成したものの彼の死後、
ITTは1977年以降に解体した。結局、超多角化したコングロマリット
は彼にしか経営できなかったのだ。
そういう意味でいうと、あまり価値観に共感はできないと思った。
しかし、"働いて働いて働きまくる"というような彼のスタンスは
学ぶものがたくさんある。特に印象に残ったのが、ジェニーン氏の
言葉ではなく氏の高校の先生が言っていたのだが、「社から得られる報酬を金銭と経験
である」というところだ。これには強く納得感を覚えた。
ジャニーン氏の場合上にも書いたが何よりもそのコミットメント力
だろう。柳井氏がひかれたのはきっと
そういうところだろう。自分とのコミットメントの差を感じたの
ではないだろうか。
以下メモ。
三行の経営論、1.本を読むときは初めから終わりへと読む、2.ビジネスの
経営はそれとは逆だ、3.終わりから始めてそこへ到達するためにできる限り
のことをするのだ。
「経営とはなにかを成し遂げること。」
「達成すると誓ったことは成し遂げなくてはならない」
「経営のセオリー」を全否定するところから始まる。社名を
小郡商事からファーストリテイリングに。そしてユニクロを
全国に毎年30店舗ずつ出店し3年後に100店舗を超え、そこで株式公開を目指す。
唯一本当の間違いは間違いを犯すことを恐れること。ずっと失敗してきた。
失敗しなければ成功はしない。
「経営はまず結論ありき」
ビジネスにおける最大の偉業は天才によってではなく平凡な普通の男女に
よって成し遂げられる。
セオリーXは人間はだれも必要以上に働くのが好きではない。(軍隊)
セオリーYは人はどんな責任のレベルにあろうとも内心では自己の最善の
能力を発揮したいと望んでいる。
意思決定に従業員を参加させる平等主義的な経営をおこなわなくてはならない。
しかし、現実はそのどちらでもない。セオリーZは禅の思想をほのめかしながら、
日本式の経営がなぜまたどのようにわれわれよりもまさっているのか説明しようとする。
将来の成長の望みのないキャッシュカウのレッテルを貼られた
会社や事業部で誰が働きたいと思うだろうか。
スターのために乳をしぼり取られたりすることなく激励され拡張されるべきだ。
なぜその事業部は犬なのかを突き止め、犬は犬でも優秀なグレーハウンドにしたれる
ためにできる限りのことをするのが経営者の責任。
頭脳(ブレイン)と勇気(カレッジ)
頭脳と勇気を兼ね備えた人間(困難な部署)、頭脳は優れているが勇気のない人間(スタッフ)、
勇気はあるが頭脳はだめな人間(ライン系)、頭脳も勇気もない人間(解雇)。
ビジネスは欠点や弱点だらけの人間。ビジネスは人生と同様どんなチェックリスト
にもおさめられない。
かまどで料理するとき絶えずすべてに気を配っていなくてはならない。
ある程度レシピに従う。自分自身の特別なものを付け足す。調味料や
スパイスをいちいち計量しない。適当に注いだり振り込んだりする。
なべから目を離さない。時々出来具合をみる。においをかぐ。指をつっこんで
味見をする。一番大事なのは目を離さないこと。
かまどで料理をするやりかた。電子レンジのボタンを押すだけで自動的に
料理されるどんな肉よりもうまい。
ITTに着任したときその会社の知識はゼロ以下だった。8:00から24:00まで
書類に目を通した。最初の1週間は、ユニット別に財務諸表や会計報告
をみた。同種の会社がどんな業績を挙げているのかを観察した。
1回限りのドラマチックなスタンドプレーをすることなら、ほとんど
だれにでもできる。
☆ビジネスの世界では金銭と経験で報酬を支払われる。金は後回しに
してまず経験をとれ。
成功したかったら自分が属する場所で上位20%のグループに入ることが大切。
5%でも10%でもなく20%。
十分な経験を積むまでにたいてい歳をとりすぎる。
経験とはなにか新しいことを発見し、学び、能力の成長と蓄積をもたらすプロセス。
予期しなかったものを獲得したときに得るもの-それが経験。創造的経験として
の仕事に対する態度。新しい仕事も大変なのは最初だけ。
適職を見つけたかったら問題があるところへ行け、問題をかかえているか
成長途上にある会社へ行け、なぜならそういう場所にこそ最大の昇進のチャンスが
あるからだ。
会社を辞めようとしている人間にではなく入ってくる人間にしたほうが有益。
進んでリスクを冒さなくてはならない。
巨大企業の内部で起こっていることは小さい会社の中とおなじで、ただ
その規模が大きいだけ。
会社には2つの組織がある。そのひとつは組織図に書きあらわすことができる
公式のもの、そしてもうひとつはその会社に所属する男女の日常の血の通った
関係である。
普通は論理と秩序が最も尊ぶべきものとされる。
危機や破局は一夜にして生ずるものではない。
あらゆる場所で自由な意思の交流がおこなわれるようにしなければならない。
マネジメントは意思決定をおこない、それらの決定が遂行されるようにする
ことによって経営する。
ITTの基本ポリシーは「びっくりさせるな」。
点数よりももっと重要なのは、意思決定を迫られたときのエグゼクティブ
の心的態度。
"事実"とは"表面的な事実(一見事実と見える事柄)"、"仮定的事実(事実
とみなされていること)"、"報告された事実(事実として報告されたこと)
"、"希望的事実(願わくば事実であってほしい事柄)"。そして、"受容
事実(事実として受け入れられた事実)"。
たいていの場合これらはぜんぜん事実ではない。
"本当の事実"をそれ以外のものから"嗅ぎ分ける"能力とさらには現在
自分の手もとにあるものが、"揺るがすことができない事実"である
ことを確認するひたむきさと、知的好奇心と、根性と、必要な場合
には無作法さをもさなえていることを要求する。
一見どんな印象を受けようとも念のためかならずそれを揺すって
みること。
肝心なのは誰もが発言することを恐れないこと。
全員は原則として対等。
経営者は経営しなくてはならぬ!
経営者は経営しなくてはならぬ!
経営者は経営しなくてはならぬ!
何べん言ったら本当にわかってもらえるだろう?
経営するとは何かを成し遂げること。
重要なのは会社で徹夜することではなく問題を解決すること。
きわめて我々はあやふやな"事実"を信用してしまう。
全部のゲームに勝つことはできない。大部分のゲームに勝たなくては
ならない。
リーダーシップを伝授することはできない。それは各自がみずから
学ぶもの。野球のプレーヤーが手引書を読むことではカーブを投げ
られるようになれないのと同じ。
リーダー自身の内奥の人格と個性から出てくる、本能的なもの。
私にそれができるのなら、ほかの人間にだってできるはずではないか。
働くことへの熱意という点で私と共通している人々を周囲におきたかった。
刺激に富む働き場所。
人を解雇することはおそらく会社のリーダーシップに課せられる
最もきびしいテスト。
大企業に最も欠けているのは想像力と創造性の二要素。
重要なのは誰が正しいかではなく、何が正しいかだ。
"信条"を貫き通す最高経営者がどれだけいるだろう。
下はエレベータボーイから掃除夫にいたるまで会社の人間はすべて
最高経営責任者や副社長や直接の上司に対して確固たる意見をもっている。
2人のトップエグゼクティブについて意見をきいてまわったことがある。
「ああ、あの人は立派ですよ」
「あの人はまぁ、とてもじゃないですけど・・・信用できませんね
「その2人に会ったことありますか」
「会わなくてもそのくらいのことわかります。」
それは伝聞に基づいた彼の意見だが、間違っていることはめったにない。
そうした意見の集積が会社の風潮、雰囲気、意見を形づくるのである。
尊敬し崇拝しているだれかのために働くのは楽しく、
くそいまいましい野郎のために働くのが最低だということは誰でも知っている。
最高経営者として人々を鼓舞する最良の道は行為と日常の態度。
やるからには本気でそれとわかるように見せつけなくてはならない。
自分に近づくことを恐れさせないように、門戸開放政策を維持しなくて
はならない。社員は自分自身のために働いているのだ。
リーダーシップとは人生と同様歩みながら学ぶほかない。
机の上は散らかっている。
会議を厳密な予定にしたがってやろうという試みが反生産的。
誰かが話すことを躊躇することで。
創造性の素材となるものをつかみ損なうかもしれない。
「現在、世界で最も重要なものは何か」と質問する。誰かが「エネルギー」
エネルギーに関連したものは何か?油田掘削が最有望。
エグゼクティブの最大の病はエゴチズム。
虚栄とエゴチズム。イエスマンしか我慢できなくなる。真実はいつか現れる。
人は失敗から学ぶ。成功から何かを学ぶことはめったにない。
成功は失敗よりずっと扱いにくい。それを扱うのはまったく本人次第。
(履歴書に失敗したことを並べる)
300万ドル利益あげたらそれはよいことかあまりよくないことか。
経済の変化が自分たちを助けてくれるのをただ待つことは解決策として受け入れがたい。
数字を見る、人から話をきく、現場へいく。
コングロマリットは1960年末から70年代初めにかけての流行語。
われわれが成長する道はそれ以外になかったのである。
直感と個人的経験で買収先を選ぶ。
合理的条件、消費者が必然的に買い、将来も買い続ける製品またはサービスを
提供しているか?それは良い製品か?その生産に注ぎこまれる労力に対して
、収益は良好で安定しているか?その会社の将来の可能性はどうか?
その市場は成長に向かっているか?それとも衰える傾向にあるか?
ITTに相当ななにかをプラスすることができるか?
買収は主として直感と経験。
おこなわなかった買収。人生においてある道をたらないことは、別の道
をとることと同じくらい重要性がある。
会社の事業を多角化し、いくつかの異なる種類の製品を生産することに
よって、ある製品の需要が低下したら、需要のある別の製品にその資産
を振り向けることができるようにする以外にはない。
企業家とは革新的な独立独歩のそして大きな報酬の可能性のために常識的
な限界以上のリスクを進んで冒す人々である。安定した大会社は比較的
小さな結果のための漸進的な比較的小さなリスクを冒すことしか許されない。
そう思いついたときには転職する時期を失っていた。
大卒を比較的高い給料でやとい、彼らがその会社にいいかげん長くいて
、いまさらよそへいってもうまく勤まりにくい、というふうになるまで
昇給させ続ける会社がある。それから昇給は緩慢になるか
止まってしまい、よくみると彼らは真の市場価値よりも低いところに
閉じ込められている。良い従業員を安く使うための一法。
企業家は十分な経験を身につけるまで大企業の中にとどまる。
それからキャッシュを手に入れるために出て行ってしまう。
経営者とは経営しなくてはならないという意味がわかる人間だ。
「じぶんはこれをやらなくてはならない」と決めた人間は、
いつという時間の見境なくそれに取り組み、満足できる答えが
見つかるまで、何度でもやり直すだろう。
マネジメントの良否はそれが達成されるかで判断され、その目標が
高ければ高いほどよいマネジメントといえる。
私は学生たちに若いうちは働き回ってさまざまな経験を積み、
30か35ぐらいになったらひとつの職業を選んで落ちつくこと
だと答えた。そうすればその人は30年か35年をその職業に身を
ささげることができる。
若い人たちがすべきことはただ仕事を選び、それに向かって
努力し始めることだ。自分の人生の経営も含めてあらゆる経営
について私が前にのべたように自分は何をやりたいのかを見極め
それをやり始めることだ。
・物事をおこなうには会社の機構を通し、近道せず、ルールにしたがって
やらねばならぬ。しかしルールに従って考える必要はない。物事が
いつでもなされるやり方に自分の想像力をとじこめるのは大いなる
誤りである。
・本来の自分でないもののふ��をするな。
・事実そのものと同じぐらい重要なのは事実を伝える人間の信頼度。
事実はめったに事実ではないが、人々が考えることは憶測を強く
加味した事実である。
・本当に重要なことは自分で発見しなくてはならない。
・組織の中の良い連中はマネジャーから質問されるのをまちうけている。
社交生活の大部分を返上して、長時間夜遅くまで働くことをいとわないだろうか。
そうしないなら不平を言わないことだ。それを望んだのは自分であり誰からも
強制されたわけではない。
自分に会いたいという人びと、自分のほうから会いたい人々、
会いたくないけれども会わなければならない人々。
ほかのみんながいなくなってしまったその時間こそ自分自身の仕事、自分自身
の思考ができる時間。
スポーツも娯楽の余暇活動にすぎない。
やらないこと!!!!!!
社交だけが目的の会合。
質問「もしもう一度人生をやり直すとしたら違ったようにするか?」
私はそうは思わない。
実績こそきみの実在だ。
マネジャーは実績をもたらす人間だと私は定義する。
きみが立派な実績を挙げたらほかのことはすべて忘れられたときになっても
世界はそれを覚えているだろう。そして何より重いのは、きみもそれを
覚えているだろうということだ。
撤退もスピードが大事。
一番いい会社とは「社長の言っていることがそのとおりに行われない
会社」。社長の言ったことをすべて真に受けて実行していたら会社は
間違いなくつぶれる。ただし実行した結果については報告を求める。
会社を去ろうとする人は追わない。いてほしい人材にはとどまるように
言うが、引き止めることは難しい。
活字中毒。
時間があると本を読まないと気がすまない。
MBA、多方面に考えないと思考がワンパターンになる。
群れることは嫌いだが、話を聞きたいと願った人とは必ず出会えた。
「商売はうまくいかないものだ」と思っている。失敗することが大事だ。
異業種交流会もときには必要だと思うがやりすぎても硬貨はないだろう。
人脈といってもその人が自分を信頼してくれるという状況にならない
限り、人脈があるとはいえない。
人脈をつくるには自分の本業に専念することで信頼してもらうしかない。
本業で結果を出せば、ぜんぜん知らない人でも訪ねれば合ってもらえるし
どんな質問にもこたえてもらえる。
まだ本業に専念することだ。
どんな数字でもすべて意味をもっている。
会社と個人の関係でいえば、個人稼業の時代。仕事は対立しても
人格は認め合う。現在のグローバル化はアメリカ化。
企業内企業家は育ちにくいが、そのことと企業家精神を持つことは
別だと思う。
僕は少なくとも自らリスクをとり続けてきたと自負している。
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ビジネスはまず目標を定め、その目標のボトムラインを目指すため出来る限りのことをする。それはそうだな、トップの考えはそれでいいんだろう・・・ 要はその目標をどれだけ共有して、全体で進んでいけるかか・・・ 経営者が読むにはいいだろう しかしマネジャークラスは反面教師的な視点でも考えさせられるものかもしれない。