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越智道雄氏と町山智浩氏の対談によるアメリカ現代史の振り返りとそれをもとにしたオバマ評というより、オバマが大統領となる今のアメリカを評した本だ。
日本のマスコミではあまりにもドメスティックな見方でオバマを見ているので、そこからはなかなか伝わってこないオバマ像、今のアメリカ像が見えてくると思う。
さて、いよいよ現地時間での20日日本時間で言うと明後日就任式となる。世界の期待を受けての就任となるが、賢い良い大統領になってほしいと思う。
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2009/1/24 ジュンク堂住吉シーア店にて購入
2009/5/17〜5/19
ちょっと時期を逸してしまった気がするが、中身はブームに乗った薄っぺらいものではなく、アメリカ人が何故オバマを選ばざるを得なかったか、オバマが選ばれたことの意義を対談形式で深く掘り下げている。アメリカ建国以来のアメリカ人の政治意識などもわかってとても優れた本。ストリームのコラムの花道ポッドキャストで知った町山さんは単なる愛とエロの伝道師ではないことが良くわかる本。
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今オバマ本が売れておりますが、その中ではちょっと感じが違うのではないかなぁ、と他のオバマ本を一切読んでないくせに思いました。対談本なのだけど、オバマ大統領就任に至るアメリカのこれまでを歴史的、文化的、映画的に縦横無尽に切っていったって感じで面白く読めました。
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オバマ大統領というより、アメリカという国の背景・性質について語らえてる大学の教授とコラムニストの対談。
アメリカ人の人種ごとの国民性や歴代の大統領・政権を出自・世代という面で分析している。
オバマが当選した一因として、彼が奴隷制を経験した先祖を持たないから、白人も安心して投票できたことにあるという考え方は興味深い。
オバマはミシェルと結婚し、さらに大統領になることで真のアメリカ人になれたっていう考え方も面白かった。
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人の国のハナシなんでどーこー言う立場にはないんだけど、
アメリカの政党の置かれてる立場ってホント、わかりにくい。
(前提)アメリカには自由主義しか思想がない。
自由競争、平等主義。
映画『「遥かなる大地へ』の
「オクラホマ・ランドラッシュ」のイメージ。
(共和党)ブッシュのいたとこ。保守。古典的自由主義
(=英訳するとリベラリズム)。
(民主党)オバマのいるとこ。リベラル。
(=超役?すると平等主義に近い)
南北戦争の時の主義主張が逆転してたり、
カウボーイほどエリート優遇のブッシュ支持だったり、
信じてない宗教を信じてるフリする指導者がいたり…。
…と、備忘のために書いておかないと、
うっかり「アメリカは二大政党でシンプル。羨ましい」
なーんて勘違いしかねないので、一応。
2009.01.
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越智さんという大学の名誉教授の方と町山さんというアメリカ在住の映画評論家の方のオバマ談義。お二人ともアメリカにとても詳しく
ブッシュの駄目さだとかオバマの魅力の源だとかが熱く語られていておもしろかったです。
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移民や宗教、党派に政策、そこにある金融危機。過去から現代の流れと声と転換期を通して、現状把握を考える。
米在住としての土地毎の差や階層への実感、研究家としての客観視、両者がリズミカルに絡む、呼吸の合った対談形式。
映画からの考察が多いのも面白かった。代表的産業だったハリウッドも思ったより小規模かつリスキー、更にどんどん下請け化。
自由と平等の綱引き。軍事・経済・文化の覇権。保守とリベラルの体裁と矛盾。大統領その他の人々の、私的成り立ちを背負った公的主張。
そうして辿りついた、時代に適合し自ずからも捉えた「過去の無い黒人」、残されたドリームであるオバマの行く末やいかに。
この本が論ずるのはあくまでアメリカですが、投機国家への雪崩れ込みや、回路の拡大に飲み込まれる様、瞬間的な反応には、他国だからこそ広く投げ掛けられる感もあります。意識自体が内に篭った日本、その横に、一線を画しながらも確かにある文化多元主義。
アメリカがブッシュによってぶち壊されたような顛末が、日本に訪れない事を祈るばかり…。
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全然馴染みのない分野で途中でやめようかと思いましたが、最後まで読むといろいろ知識が身につきます。
オバマをタイトルに持ってきていますが、内容はアメリカの歴史。
歴史がどのような大統領を望んだか、ということが最後に書いてあります。
アメリカン歴史って殆ど知らないので、いろいろ勉強になりました。
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対話形式で読みやすかった。越智氏の文章から激しい性格だと勝手に想像していたのだけど、意外とネガティブでビックリした。好きな映画の事も随所に出てくるので分かりやすかった。オバマ=宇宙人、分かる気がします。
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[ 内容 ]
史上初の黒人米国大統領に就任したバラク・オバマ。
疲弊する大国は、なぜいま、彼を選んだのか?
覇権国家の衰退を歴史軸で考察する研究者(越智)と、合衆国を駆け巡るフィールドワーカー(町山)が、岐路に立つアメリカの過去・現在・未来を縦横無尽に語り合う。
サブプライムローンの“現場” やハリウッド空洞化の実情など、アメリカが陥った病の症例を容赦なく暴き出し、多様な人種がオバマを「支持」した理由を明らかにする。
[ 目次 ]
第1章 オバマがチェンジ(変革)するもの―レーガン連合の二八年
第2章 失われた八年―ブッシュとは何だったのか
第3章 アメリカン・ドリームという博打―サブプライムと投機国家
第4章 覇権国家の黄昏―衰える軍事、経済、文化のヘゲモニー
第5章 異端児か、救世主か―オバマが選ばれた理由
終章 彼の「強運」は世界の味方なのか―オバマの未来、アメリカの未来
[ POP ]
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[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
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アメリカの成り立ちから現状を背景に、オバマがそのしがらみから自由であるから抜きん出てこられた構造を俯瞰的に語りつくす。ミクロとマクロの視点を併せ持った対話。
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他の町山本の例にもれず、内容がスッと入ってくる。
オバマ本というより、大部分をアメリカ文化、政治システム、宗教に割く。
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ニクソン、レーガン、ブッシュ等、アメリカが歩んできた道とオバマ大統領の出現の必然性がわかる。時代が欲していた人物、アメリカも救いを求めていた。
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やっぱり本は読まなきゃダメですね、
テレビだけではないことがいっぱい。
どっちが正しいってことではなく、
その判断は自分の知恵で
まず土台の知識を増やす本です。
アメリカへの理解が広がります、
深まりはまだしないかな。
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英米文学研究者の越智道雄氏と、米国在住の映画評論家、町山智浩氏による対談集。
子ブッシュを破り、非白人のオバマ大統領が誕生したのは、決して、偶然によるものでも、候補者の選挙戦術の巧拙だけによるものでもなく、建国以来の米国政治史、白人だけみてもWASP、カソリック系、東欧系などが混在するような民族の多様性、宗教観に密接に関係するという視座が非常に参考になりました。当然、これらの論点に関する概説が対談内でも展開されていますので、アメリカの政治・文化の入門書としても、大変参考になります。