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投稿者:のらねこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
まず、絵が達者である。絵がうまい、ということは、プロであるのなら当然の前提のようだが、登場する人ひとりひとりの表情の描き方、微妙な感情の推移の表現がリアルで、まさに「表情豊か」という言葉そのままの感じだ。そうした「細部にまで行き届いたまなざじ」という要素まで含めた「絵のうまさ」、だ。ものすごく突出した観察眼を持っている。
それと、「少年少女」というタイトルそのまま、「少年少女自身」まっすぐに見据えて描かれた作品である、ということも、改めて強調しておきたい。
「少年マンガ」、「少女マンガ」という呼び方があったとしても、それは「少年(あるいは少女)をメインの購読層として想定されたマンガ」ということであり、現実にいそうな「少年(あるいは少女)」自体を描いた作品、というのは実はきわめて珍しい。今、「前例があるかな?」と記憶をまさぐっても、とっさには作品名が想起できなかった。
強いていうのなら、「少年(あるいは少女)マンガ」とは、「少年(あるいは少女)」の願望を引き出すか描くために存在するマンガ、ということになろうか。その伝でいけば、この作品集に納められている作品は、あきらかに強いていうのなら、「少年(あるいは少女)マンガ」とは、違った文脈で描かれている。
収録されている作品の舞台や時代はまちまちだけど、「そこにいる人々」は紛れもなく我々と同じ悩みや痛み、心性をもつ「ご同輩」であり、言い換えると、「かつてそんなだった自分自身の姿」だ。
これ以上特に語るべきことはなし。この表現力を、堪能すべし。
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なんか漫画欲しくて悩んでるときに髭様に進められたもの。
最初あんまかと思ったんだけど(絵とか)中身が良くてハマり。
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なんだかよく分からない負の気持ちとか、性的なものとか、うじゃうじゃするようなこころの奥底がストレートに出ていて好きです。絵も線がかっこいい……!
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短編集。「自動車、天空へ」は必読。子どもは夢を追いかけるもの、そして大人も子どもと一緒になって夢を追いかけるものである。地球はきっと子どもたちの想像力で回っている。
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1〜4巻まであるけど、ずっと短編。一つだけ少年と少年の兄を殺してしまった少女の二人を描いたものだけは全巻を通して一話づつ収録されています。内容自体は訴えたいものとか読み取り辛い。この作品はオススメだ!とはいえないんだけど、私の中では登場人物の一言一句がなにかしら心にひっかかってしまうのだ。少年少女時代の思いがストレートに表現されたような感じなのかな。きらいではないです。
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立ち読みしててお葬式シーンが出た瞬間に購入が決まった。自動車おじさんとそれを慕う少女の話がお気に入り。
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叙情派ジュブナイル連作短編集…で、いいのか?
あくまで「叙情派」なので、オチがつかない漫画が辛い人は避けたほうがいいかも。
「土に還る花」がお気に入り…というか、自分もやってみたくなります、土葬体験。
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文句なしに面白い。
BOOK OFFで立ち読みして、2.3ヶ月して忘れられずにもう一度立ち読みして、新品で購入。ここから僕は福島ワールドへの一歩をあゆみはじめました。
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結構きわどい(というかモロにやってる)話もあるんですが、ほんわかする話があったりとまあいろんな少年少女たちがギュギュっと詰まった漫画です。
好みがあると思うので買う時は内容を確かめてからにして下さい。
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1,2巻はそうでもないけど、3巻からぐっとおもしろくなる。
とくにゴローとヨシコの話がきれいなかたちで締めくくられたのはよかった。
少年少女というのは澄んだ目で世界と対峙するものの謂いだ。
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生と死のジュブナイルって書いてる帯見て購入。
感覚的で、不安定な気持ちにさせられるものが多いけど、なんでか気になってしまう短編集でした。
「自動車、天空に」が個人的に好き。
ぼーっとしてる間に大人になってく。
続きを買うかはまだ迷い中。
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夜ベッドの中で読むとイイカンジで眠気を誘う。衝撃的な内容なのにほんわかほのぼのとケロリと描いてしまう作者がすごい。あと絵がめちゃくちゃうまい
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前々から気になってた 福島聡氏の『少年少女1巻(2002)』を読んでみた。 これまたおもろい。 ”美しい骨”には、ぞっとしたよ。 それと、”OPEN THE DOOR!”でのヒロインの女性キャラいいなー。 ”宇宙パンダになさけはあるか!?”は、夢があるし。
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18歳で成人とは…18歳未満には責任能力がないのか?少年少女時分、アイデンティティー確立前の決定で、人生後半までの展開が予想される社会はつまらない。しかるにドラマチック展開は天才以外の一般人にも日常的に襲いかかってくる…。
この連作、性も多いが死も多い、生を描くために。
【目次】ちょっとしたパントマイム漫画になっている。三人の少年が空き家に入り込んで宝探しをしているらしい。裸体画の習作キャンバス群を見つけてドギマギ…
第一話 触発 The first episode Triger
①thema〈死と再生〉小学校4年生ぐらい(?)ヨシコはちょっとした弾みで同級生ジローの事故死に関わった。通夜に出ようとするのを担任の先生が引きずりだして再度説教する…。
「アタシはこの先 因果をふくんで 生きていくんやッ」
と弟ゴローに宣言する(救護も通報もしなかったゴローにも責任の一端がある、彼も自覚している)
第二話 大車輪 The second episode Giant swing
【ミリタリー】
大戦終結後半年、ドイツ・クーメンドルフ近郊
Panzerkampfwagen“maus”マウス …ドイツの超重量戦車全長9.07m、重量188t
近日、解体の予定だが、
ナチ残党がオートバイを連ねた武装集団で奪取しに来た…
ちょうど、砲手席に少年(トマス)が座っていた(まるでアムロ・レイ)。
インターコムで
「一発 撃たせてあげるよ…操作の仕方は…」…
「君にいつか 何か守るモノができた時は/ほかのヒトの言うことの良し悪しに関係なく/君は一発ブッ放す覚悟を持たなくちゃいけない」…
との声が聞こえる
……
首謀者は、駆けつけてきた妹に
「何よッ イイカゲンにしてよもうッ 戦争は終わったのよ」
…
「なによッ 戦争ごっこなんてみっともないッ」「兄さんも トマスも ほんと子供ねッ どうしてこう 男たちはクダラナイのッ」
と叱られる。
第三話 美しい骨 The third episode A beautiful bone
【ホラー】
山奥の奥の奥、「30年間 相続税の発生がない」村があって、税務署員が調査に行かされる…
「うすうす気づいとったろ?」
…
「このムラで死んだモンは…またこのムラで生まれ変わる」
『生まれ変わりの村』とかいう、中国の辺境に、死んだ者がまた生まれてくるのが当たり前にわかっている村があるという本の広告を読売新聞では時々見かける。
第四話 自動車、天空に The fourth episode A car in the sky
【ファンタジー】
ネイサン『ジョニーの肖像』、映画『駅 station』みたいな構成
自動車バカの男がいて、冒頭の少女(直ちゃん)が、次に中学生になり、高校生になり、大学生になり、新婚妊婦になり、シングルマザーになる(幼い息子は目を離したすきに「離婚届」にクレヨンで落書きしたから離婚は不調だったかもしれない)までの間に、
電池自動車、人力自動車、自動車冷凍庫(車内が零度以下)、夜光虫オートバイ(満艦飾のライトがきれい、らしい)自動車発射装置など(いずれも実用性ゼロ)を製作するかたわら自動車��理で生計を立てている(らしい)。
突如、直ちゃんが高校生のときに戻る。将来を予言するかのように言う。
「子供のころ みんな仲良くしましょうって言われたでしょ?」…「そんなの無理だよね」
… 「誰かと仲たがいして 仲直りしないでいてもさ…そのわだかまりをパワーにして 頑張るヒトもいるんだよね」「それでダメになるヒトもいるけど」
(シングルマザーに戻って)映画の撮影用、以外には「自動車発射装置」用途が思いつかないが、その前での会話
「理さんはクルマを愛してやまないね」「愛してないよ…解体したり改造したり」
「愛ひてなひの(煙草を咥えている)」「愛してるってのはもっとこう…真綿のようなカンジで…羽根布団のようにフカフカしたモンだよ」
自動車発射の実演
第五話 The fifth episode OPEN THE DOOR!
千代という家出したらしい女子高校生は、深夜のファミレスでオートバイの尻に乗せてくれる「オレガ」という同年配の少年と馴れそめた。
「なんでオレガはオレガっての?」「そりゃアレだ 俺が俺がって言ってから ニッカツ先輩がお前はオレガだってハハッ」…
ニッカツ先輩とつるんでるグループにお目見えしたが、からかわれて印象好くない…
第六話 宇宙パンダに情けはあるか!? The sixth episode Are tender feeling in Space panda!?
第七話 錯綜 The seventh episode Involvement
【第一話の続編】②thema〈死と再生〉
ヨシコは全編を通じてのヒロイン
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4巻まで読了。
レビューの評価も悪くないし、そもそも出版されている時点で面白いと思う人が一定数いるのだろうと想像はするものの、自分個人にはこの作品の中にいいところが全く見出せない。別に作品を非難したいわけではなくて、例えばよその国のローカルなコメディを見て面白さが全くわからないというのと同じようなことなんだと思う。
つまりこの作品はハリウッド大作のような万人受けするものではなく、ある程度対象を絞った面白さなのだろうと推察する。
参考までに巷の評価の割に私が全く面白くなかった作品はもう一つ「外天楼」(石黒正数)があります。