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投稿者:テラちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
東日本大震災が起きて以来、様々な作家が、様々な作品を書いているが、本作は重松氏ならでは。7編それぞれに、氏独自の心に染みる視点や味わいがある。中でもカレンダーを扱った「記念日」が良い。
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東日本大震災をテーマにした喪失と再生の短編集。フィクションではあるものの、ここで語られる物語は3/11を目の当たりにした読み手にとって深く心に染み込んでくるものばかり。少しずつ近づく春の気配とは裏腹に、心に凛とした何かを芽生えさせてくれる。
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著者が最近よく書いている。震災関連のお話。
直接的ではなく、間接的で、被災した直接の
人々や土地ではない部分の話なのでちょっとかんずるところも
あるかと思いました。
短編のうち、トン汁/しおり/記念日/五百羅漢/また次の春へ
がよかったと思います。ちょうど桜が咲き始める時期に
読めたので、周りの情景とよく合ったお話でした。
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東日本大震災に関わる家族を描いた7つの短編集。
ごく普通の日常、ごく当たり前の生活、これがいかに幸せであるのかを再認識。一つ一つの物語がとても丁寧に綴られており、現実味のある作品となっています。記憶を風化させないためにも是非手にとっていただきたい一冊。
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3・11をテーマに短編物語。個人的には1番はじめが面白かった。
とりあえず言えることは、重松清はええ話しを書きはるってことですね。
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東日本大震災を、7つの家族を通して描いた短編集。
胸にじんわりと染み渡る。たくさんの人に読んでもらいたい作品。
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内容紹介
冬を越えたあとに待つ春を、また思う。
次の春も、また次の春も、
おだやかな暖かい日がつづくといい。
「また次の春へ」より
終わりから、始まる。
厄災で断ち切られたもの、それでもまた巡り来るもの。
喪失の悲しみと、再生への祈りを描く、7つの小さな物語。
小学3年生、母を亡くした夜に父がつくってくれた“わが家"のトン汁を、避難所の炊き出しでつくった僕。
東京でもどかしい思いを抱え、二カ月後に縁のあった被災地を訪れた主婦マチ子さん。あの日に同級生を喪った高校1年生の早苗さん。
ふるさとを穢され、避難指示の中で開かれたお盆の夏祭りで逡巡するノブさん。かつての教え子が亡くなったことを知り、仮設住宅に遺族を訪ねていく先生。
行方不明の両親の死亡届を出せないまま、自分の運命を引き受けていこうとする洋行――。
未曽有の被害をもたらし、日本中が揺れた東日本大震災――。
それぞれの位置から、それぞれの距離から、再生への光と家族を描いた珠玉の短篇集。
●所収作品
トン汁/おまじない/しおり/記念日/帰郷/五百羅漢/また次の春へ
内容(「BOOK」データベースより)
厄災で断ち切られたもの。それでもまた巡り来るもの。喪失の悲しみと再生への祈りを描く、7つの小さな物語。
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大震災から2年。何処にでもある平凡な家族の日常を、根底から覆した未曾有の大災害。その中で互いを思いやりながらひっそりと暮らす人々。淡々と、しかし温かい視線で見つめながら描く。
憎み恨む相手がある内はまだ良い。それは何も生産しないが、今の気持ちを他に向けて悲しみを紛らわすことは出来る。
この大震災のようなとき、この悲しみはどこにぶつけるのか。誰が受け止められるのか。泣いても泣いても、心の奥底の涙は流し切れず、想いは届かず、悲しみは途切れない。
私は、遠いこの地で悲しみに共感し、静かに目頭を熱くする。そして早い春の訪れをひたすら祈る。
「とん汁」を始めとする7つの短編集。涙なしでは読めないが、悲しみだけの涙ではない、人の哀しみ、優しさ、温かさに共感する涙だ。タオルハンカチを用意し、自室で一人きりで読むことをお勧めする。読後は家族に思いっきり優しくなっている自分が居る筈だ。
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流石、重松様!
ただ題名の「また次の春へ」がもうちょっと、残念でした。
生きることを、生きる大切さを再確認させられました。
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やっぱり、重松さん!と言うほかないです。
特に、「トン汁」、「記念日」、「五百羅漢」が印象的でした。
震災で無くしたものは、未来だけではない、過去すらも無くなったことを「記念日」ではカレンダーをモチーフにこんなにも如実に伝えてくれました。
私も、昨年、病気で父を亡くし、命日を境目にこれまでとは別々の時間が流れていく悲しみを抱え、時間を戻せるなら戻したいけど、それは叶わない現実だと受け止めがたくても受け止めるほかない経験をしたので、重なる部分も大きかったです。
今、こうして当たり前に過ごせていることこそが、幸せな偶然の連続なのかな?と思わせてくれました。
春にこの本に出会えたのも、そうなのかもね!
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『未曽有の震災』から2年。あの時を忘れた訳ではないが、遠い存在になっていた。『忘れるな』と警告を受けたような気がした。当の本人すら知り得ず、いきなり人生断ち切られた人たち。そして、愛する人を亡くした人たち。どちらも哀しい。当たり前に巡ってくる季節。東北の人たちの春は、ゆっくり巡って来るのだろうか。
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東日本大震災にまつわる短編集。家族や友達を失い、気持ちをどうしていくのか。いろいろ考えさせられた。良かれと思った行動もそのまま喜んでもらえたり、逆に相手を傷付けていたり。一人一人がいろんな視点から物事を見ているので、難しい。
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東日本大震災の中にいる人たち、そして周りにいる人たちの『また次の春へ』の気持ちが綴られている。
どれも短編なので少し浅く終わってるかなぁ。
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東日本大震災にまつわる人たちの短編7編。あの震災を忘れないという意味では意義のある作品なのかもしれませんけど、語弊を恐れずに言えば個人的にこのパターンはもうお腹いっぱいです。被災者の方々を応援しているのか利用しているのか、どう感じるのかはそれぞれの視点で異なるのでしょう。少なくとも、俺には応援メッセージとは受け取れませんでした。
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東日本大震災にまつわる家族の短編。重松さん自身、消化できていないことを短編だから、まあいいかと書いてしまったようで残念。