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大学時代を思い出す。
幸せの只中にいながらいつも思っていた。
きっとこの幸せを後から何度も思い出すだろう、と。いつまでも忘れないだろうと。
現実は、色々と忘れていっている。
あんなに大好きだった時間を、忘れていっている。
でも、そうありたい。
今をもっと大事にしたいから。
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短編なんだけど、登場人物が
繋がってる。
誰かにとっての自分と
自分にとっての誰か。
人は色んな事思って悩んで
自分にしか分からないもの。
自分には見えないもの。
いろいろだねーー
なんだか切なくなった
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高校生って本当に狭い世界だったのに対し、高校卒業後は割と選択肢も広がり、各自の個性も際立ってきますよね。なので、高校生のお話を読むよりは共感度は低いです。
この人たちかなりリア充だし・・・
私の世代よりも若いし・・・
って事で、私の共感度が低いだけかもしれませんが。
短編ですが、それぞれの登場人物が少しずつリンクしてる連作短編で、そこは面白かったです。
20歳を前に「20歳ってもっと大人だと思ってた」と思う事には非常に共感できますね。そういう年代の焦りや必死さが、切なさを伴って響いてきます。でももう私はおばさんなのでそこまでの共感もなく(笑)朝井リョウさんと同世代の読者が羨ましいなと思いました。
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「今時の若者たちのリアルな心情を描いた青春小説!」って感じだと、最初おもった。流行りの作家にはどうしてもひねくれた読み方をしてしまうことが多々あって悪い癖だなあ。
段々と読んでいくうちに、「あっこれ…」と感じる箇所が現れてくるのがおもしろい。もちろんこれは筆者の創作なのだけれど、筆者の経験を抽出して一般化した上で小説の世界観に落とし込んでいるのだ。そうだとすると、朝井リョウは一体どんな眼差しでもって日常生活を送っていたのだろう。自分と似たような環境で大学生活を送っていただろうことを考えると、ありふれた学生生活に対する冷静な感受性にただただ驚いてしまう。
人間関係が緻密に繋がっている短編集。こういう構成はとても好き、2回目はより面白く読める。
表題作の「もういちど生まれる」は最後に胸がじんわりとするお話。
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「高校生のものさしで測られた”すごい”は高校を卒業したその瞬間、全く別の形容詞になることがある。」
普通にならない道を選んだ若者が、特別になれなかった自分に気づいたことの葛藤が描かれている。
大学生のころに、考えたが言葉にすることがなかったもやもやが上手に表現されている作品。
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20歳前後の若者たちのお話。
朝井さんが描く大学生は、痛い。かつて自分もそうだったからなのか(決してそうではなかったと思いたい)、理由はわからないんだけれど、読んでいてヒリヒリしながら引き込まれる。なんだろうなぁこの不思議な魅力。
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若者たちの日常、恋愛、挫折などを、一連の関係者が順番に一人称で語る連作短編集。
同じ空間を生きていてもそれぞれの立場で胸の内を語ると全く違う風景に見えてくるという描き方がいいです。
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朝井リョウさんの作品は、「桐島、部活やめるってよ」を2、3年前に読んで以来、これで2作目。
短編小説だけど、それぞれ話は繋がっていて、5つの作品それぞれの視点から、登場人物を掘り下げていけるのは、おもしろかった。
また、朝井リョウさん特有の、感情を素直に表現した文章や、文体も好き。
けれど、内容としては、あまり響いてこなかったのが正直なところ。ちょっと読む時期がはやかったのかも。
大学生になってから、もう一度読みたい一冊。
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初めて電子書籍で読む。
ダウンロードしてから、
いつでもスマホに入っていると思うと
まぁ、読めないもんである。
で、ようやく読了。
登場人物がリンクしていて面白かった。
今の若者のことが、少し垣間見れて嬉しい。
きっと私達の頃とも
根っこのところは変わっていないのだけれど、
表現表法が違う感じで、新鮮。
目いっぱいの日常という感じがする19歳。
学生の独特な時間の流れって
本当に今だけだものね。
頑張れ、若者。
電子書籍は、ちょっと遡って読みたい時に不便だ。
でも、文字の大きさを簡単に変更出来て、
読むのは結構楽ちん。
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自分と同い年の著者。
直木賞受賞時に散々話題になった人なので、天の邪鬼だから今まで読まずにいたけれど、読んでみたら同年代だから凄く身近に感じられて読みやすかった。
大学生時代の自分や、友人、周りの人々を思い出して、『ああ、私もこうだった』とか『こういう奴いたわ』とか。自分と同世代の人間なら、きっと誰でも、この短編集の中の何れかの主人公、或は主人公皆に自分と近い部分を感じられると思う。同世代じゃなくても、一人一人抱える悩みが普遍的なものだから、当時を懐かしく感じられるんじゃないかな。
ただ、学生時代って言ってもつい数年前。昨日のことのように思い出せるし、多分、今、当時通っていた大学に紛れ込んでも、見た目にはそこまで浮かないと思う。でも、見た目以上に戻れない部分が確かにある気がして、それが成長だと胸を張れない自分がいて、なんか物語以上に、この作品通してそういう自分に気付いてしまったことが、それが切ない。
学生時代に読んでたら、ただ『わかるわ~』で終わったのかな。
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等身大の世界が、心にずきずき来た。もしかしたら世界はこんな風に色んなところで繋がっていて、それに気付かないまま生きていきつつ、そのおかげで、生きているのかもしれない。
青くさい若者は、そのままで美しい。
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久しぶりに、気がついたら没頭していた作品。
最初は、懐かしい学生時代の、その昔私も感じていたかもしれない淡い感情の揺れを追体験しているような、ある種距離を置いて読んでいたのだが、タイトルのもういちど生まれる、と最後の破りたかったもののすべて、は、没頭の末に涙が出て来てしまった。
こんな若い?悩みではないけれど、今でも、自分の立っている地面がぐらりと揺れる思いがするときがある。あの頃より、混沌とした悩みかもしれない。
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甘酸っぱい青春のお話。
共感するところが多々あった。
朝井リョウさんの作品は5冊目
だが、どれも読んでいて飽きない。
この人の書く物語、文章が
好きだと改めて思った作品だった。
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ずっとずっと前に大人と呼ばれる年齢になったというのに、朝井さんの文章を読むと、あの頃のいろいろで胸がいっぱいに埋めつくされて、思わず泣いてしまいそうになる。
生々しい感情をするりと、時にざらりと紡いでくれる作家さん。
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朝井リョウさんといえば桐島だけど実はまだ読んだことがない。
桐島はギリギリまでとっておこうと思っていて、朝井リョウさんの小説はたまにアンソロジー本の短編などでよく読んでいた。
本書は5つの短編のオムニバス形式なのだけど、それらは少しずつ繋がっている。っていう最近よくみる手法。
ここからネタバレかも。
正直最初の3編くらいまでは読みやすいけど普通だなぁなんて思ってた。
ただ、どんどん関連性が深くなるからか読み進めるペースがあがった。
最後の話はダンスの専門学校に通うハルの話。
この短編は自分に重なってかなりラストがつらかった。
特別になる道を選んだ自分、すごいの中に生きていた自分、
飛び込んだ世界では最後列の一番左端、
朝から夜まで練習する自分を努力をしていると思い込んでいたこと、
周りの友人や兄貴の才能に溺れる姿をみて自分はああはならないと思っていたこと
全くジャンルは違うけどハルの気持ちは痛いほどわかった。
ハルはどう救われたのかなぁ。数年後ハルはどんな風になってどんな気持ちで日々を過ごしているのかなぁ。と気になってしまう。
読んでよかったと感じました。
ところで私は、朝井リョウさんの対談とかインタビューとかをよく読んだり観たりするのだけど、
ご本人は本当に今時の若い人(私よりも年上なのだけど)という感じで、常に飄々としていて、どこかドライな雰囲気を持ってると思う。
なので、どんな気持ちで小説を書いてるのだろうといつも読みながら気になってしまう。
ドライな気持ちで書いているのなら、なんだかのめり込んでしまうのはちょっと悔しいな、とか思っちゃう。結局のめり込むんだけど。