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出土資料による『老子』研究の進展を概述する。
239頁:この二人と孔子とを並べることに公孫丑は疑問を抱いたのであるが,孔子は,三人に共通点があるという。
・孔子は⇒孟子は
243頁:寛政異学の禁……その影響力は甚大であった。
・現在でも,日本の思想史,歴史の研究者は,「その影響力は甚大であった」とおおむね理解しているのだろうか?
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老荘思想そのものの内容というより、それの発掘や研究などについて説明されている印象。そのものを知りたくて手にした私としては、そこが残念。自分で勉強してある程度知識をつけてからもう一度読みたい。
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『老子』のテキストの来歴を竹簡発見のニュースも交えながら説く第1章と、『老子から適当な文章を抜き出しつつその内容を手際よく整理した第2章がおもしろかった。2014年刊行につき、内容も新しく読みやすい。本書冒頭の「学を絶てば憂い無し」、104頁の「『老子』の政治思想が「愚民政策」と言われるゆえんである」あたりの話が肝だろうか。
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文献学的な情報とか詳しいし、しっかりしていると思うんだけど、老荘思想そのものが私とはあんまり合わない感じで楽しめなかった。
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老僧の思想それ自体だけでなく、最近の研究でどんなトピックがあるかとか、日本ではどんな受容のされ方だったのかとか、そういった周辺知識が豊富なのが類書と比べて新しいところ。
それを余分と見る人もいるだろうけど(正直、読み始めたときは僕もそう思った)、読み終えると、すべての記述が必要だったのだなあということがわかる。
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●ワイド版岩波文庫の老子を読むつもりでいたので、だったらこれは読まなくてもよかったのでは、と思ってしまう。これを読むなら他の中国思想の孟子や荀子でも読んだ方が知識の幅が広がったかな、と思う。
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近年出土した文献(木簡)によって老荘思想に関する新たな研究が行われているさまと、老子・荘子の「出身地」にまつわる状況がとても興味深い。 通行本と出土文献に使われている文字の差異から、文章の変化の様子やこれまでなされてきた解釈が検討しなおされている。
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老荘思想について、新発見の資料の紹介をおこないながら解説している入門書です。
2009年になって北京大学にもたらされた大量の竹簡群のなかに、『老子』のほぼ完本に近い内容のものがあったことが明らかになりました。そのなかには、現行本の『老子』にもとづく解釈に大きな変更をもたらす可能性のあるものがふくまれていると著者はいいます。老荘思想が中国において流行した魏晋時代に、儒家の思想に対抗するかたちで『老子』が成立したという説をとなえる研究者もいましたが、戦国時代や漢代にまでさかのぼる新資料が発見されたことで、そうした解釈は否定されることになります。
本書では、こうした新発見を踏まえつつ、『老子』と『荘子』を中心とする老荘思想の内容についての説明がなされています。また、後年の中国および日本の思想史において老荘思想がどのようなかたちで受容されてきたのかということについても説きおよんでいます。
老荘思想の内容と、現在の研究状況を、この分野についての専門的な知識をもたない一般の読者に理解できるようにざっくりと解説している本という印象です。読者によってはもの足りないと思うひともいるかもしれませんが、入門書としての役割はじゅうぶんに果たしているように感じました。
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完本の『老子』竹簡群に関するホットな話題を含めつつ,『老子』『荘子』の主要な文章をピックアップした入門書。