海と宇宙が奏でる壮大な交響楽の調べに魅せられます。
2009/08/10 11:03
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:東の風 - この投稿者のレビュー一覧を見る
雰囲気を湛えた絵が織り合わさり、降り積もってゆくうちに、海と宇宙が奏でる交響楽(シンフォニー)が立ち上がってくるストーリーの壮大感、その調べがとてもいい。鯨(クジラ)やイルカ、魚たちが群れをなして泳ぐ絵をはじめ、海が見せる様々な表情に魅せられました。
広大な宇宙にぽっかりと浮かぶ地球という星の生命を、豊かにはぐくんでいる海の神秘、海の不思議。その途方もないミステリーが生き生きと感じられる絵の数々。素晴らしかったです。
好きな音楽に例えるとしたら、ストラヴィンスキーの『春の祭典』に通じるところがあるかな。ざわざわと心がざわめき、知らず引き込まれていくこのシリーズ。完結となる第5集が、今から待ち遠しいっすね。
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心と身体の準備をしてダイブ。そうでないと見えない。聴こえない。感じられない。物語は過去へ。宇宙のような海の底へ。ケダモノの生命の坩堝へ。
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買っちゃった!新刊待たなきゃいけないのに買っちゃった!
面白かった。
次巻で完結するそうだけど、想像するだけで楽しみで死にそう。
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生について、
この世界について、
宇宙について、
人間について
言葉でなく感覚で教えてくれる漫画です
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実はあまりちゃんと読んでません。
分厚いからってのもあるのですが
それ以上に話が説明的になりすぎて…
自説とか宇宙論とかよりもどーんと現象を置いてほしかった。
3巻のラストみたいに。
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五十嵐大介の底なしのセンスと世界観!
この人にしか生み出せない作品なんだろうなーって心から思わされる
驚くべきは全編に渡ってボールペンで書かれていることでしょうか
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世界のあっち側とこっち側。
海と空。
誕生。
[2月25日発売の月刊IKKI4月号より、『海獣の子供』連載再開]
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〜4巻まで読了。
素晴らしい画力と静かにかつ大胆に進んでいくストーリーに引き込まれる。
海と空そしてルカ。
本番とは何なのか。
海とルカの役目とは。
早く次巻が読みたくて仕方が無い。
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見届けなくては・・・
【内容】
加奈子始動。デデとともに琉花たちを探しに旅立ちます。
以前琉花と海が空を探したように。
6年前アングラード、ジム、海、空が南極で。
琉花はなんだかわからないところにいます。
【感想】
カバーの海くんが怖いです。
イメージイメージしてきました。いわく言いがたい部分に来ているのでしょう。
緊張が高まり、息苦しいほど。
(2013年01月07日読了)
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再読。
物語は、過去の南極での出来事に遡る。全体の時系列もよくわからなくなってきて…いつの話しなのか、本当にあったことなのか、夢?それとも別の世界のことなのか…
哲学的でロマンチック…
読み解くというか、理解していくのがだんだん難しくなっていく四巻。
この、理解しきれない感がいい。
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この人こんなに描いてしまって大丈夫かなって心配になる表現者の方というか作品に出会う事がありますが、この巻を読んでいてそんな気持ちになりました。この本はリアルタイムで読んでいるわけでもないので、作者の方は今でも何かを作っているのだと思うのですが、これを描いても尚表現したいものが残っているというのがすごいです。
おそろしさを感じる作品です。
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世界が変わっていくことへの緊迫感がいい意味で希薄で、言葉であまり押し付けられてる感覚がないところが好き。生命とか自然への視線が、別の世界みたいなものがもしあるとすれば、そういった感覚から語られてる作品のような気がする。
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一巻を読んでからだいぶ時間が経ってしまったので、改めて最初から読み直し。しかしあと一冊あるんですね(苦笑)。今度はあまり時間を空けずにクライマックスが読めるようにしよう。内容は、”たかが人間、大自然を前にナンボのもんじゃい!”って感じ。深読みすると小難しく見えてくるけど、単純にいっぱい魚が出てくるワクワク漫画として楽しみたい。海の生物好きの自分としては。
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この壮大な物語の前には言葉を失う。
アングラードは言う。
「僕はごらんの通りおしゃべりだけど、言葉のない世界を持っている。(略)」
「言語は性能の悪い受像機みたいなもので、世界の姿を粗すぎたりゆがめたりボヤかして見えにくくしてしまう。」
「‟言語で考える”って事は決められた型に無理に押し込めて、はみ出した部分は捨ててしまうという事なんだ。」
「鯨のうたや鳥の囀りアザラシの泳ぐ姿の方が、ずっと豊かに世界を表現している。」
「きっと昔は人類も同じだったはずだよ。」
「鯨たち…海の生き物たちと同じ……」
「そのとき我々も…海そのものであり宇宙そのものだった…」
「かつて人間も…気高いケダモノであったのだ。」
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海も、宇宙も、大きな命の機構(システム)があって、その姿は大きな1人の人間のようで、かつて人間もその中の一員であったけど、いつしか人間は死によって閉ざされた存在になってしまったのか…。
言語によって考えるということは決められた型に無理に押し込めて、はみ出した部分は捨ててしまう事。
同じ言葉でも詩の言葉は音楽に近い。音楽や詩はこの宇宙のいたるところに満ちている。
この凄く言葉では表しきれない世界観を、この漫画では果敢に表現しようとしている。そんな意気込みを感じました。今までがリハーサル。これからが本番。
考えるより、感じることで、真実に巡り会えることがあるのかも。