読み込むほどに、ぞくっときた
2002/02/28 03:37
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投稿者:天鳥 - この投稿者のレビュー一覧を見る
「なるしまゆり」というに作家に出会った作品。表紙にひかれて手にとり、うちに帰って真っ先に読んだ。
1度目はひたすら速く。続きが気になって仕方がなく、一気に最後まで読んだ。なにがなんだかわからない。話がややこしかったわけでも、情報量が多かったわけでもない。自分のなかになんだかわからない気持ちがあって、それを理解するためにもう一度読んだ。
2度目は涙が止まらなかった。主人公と思わしき「カルノ」という少年について、その姉について、1巻ではほとんど何もわからない。しかし、そのカルノの気持ちに共鳴して涙が止まらなかった。
なるしまゆり、という作家は決して言葉が多くない。謎は謎のまま、明かされるべき“場”がストーリーのなかでととのわなければ決して明かさない。そこが潔い、と思う。
まず1巻を手にしてほしい。
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投稿者:るう - この投稿者のレビュー一覧を見る
スロースタートのなるしまさんなのでこの1巻は若干とっつきにくい。
それでも魅力的な要素が鏤められていて今後も読みたいと思わせるものがある。
生きるという本能
2002/01/24 02:54
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投稿者:水歩 - この投稿者のレビュー一覧を見る
1996年。香港では、かの「切り裂きジャック」に似た凄惨な殺人事件が横行していた。…何の為に? この事件の問いに答えることが出来るのは警察ではなく、魔法という常人には未知の能力を持った人の集団のみだった。
渦中の香港に降り立ったのは2人の魔法士。いつまでも少女の姿のままの老練なる風使いローゼリット。そしていつまで経っても風使い候補のままの主人公カルノ。彼らはこの香港で事態を収拾すると同時に、彼ら自身の逃れられない運命と相対することとなる。
1巻はまだそれほどではないが、この少年魔法士のシリーズの悪魔にはただただ恐怖するしかないほどの凄みがあります。そしてそれ故に「生きたい」と望み行動する主人公達(もうひとりの主人公は2巻で登場)には拳を握って応援してしまうのです。
魔法や悪魔はよくあるテーマですが、同じテーマでも匂いがぜんぜん違うこの独特のなるしまテイスト! そして重い話なのになぜか随所で笑えてしまう不思議ななるしまマジック! 新刊が出るたびに1巻から読み返してしまいます。巻を追うごとに明らかにされていく異能者たちはそれぞれが魅力的で、決して飽きさせません。
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カッコ良く生きる。
悪魔喰いと心霊眼の少年二人がカッコ良く生きようとするお話。という解釈です。もう11冊くらい出てるので、嵌ったら危ないですね。
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この漫画を読んでいると、人間って何だろう、と思わず考え込んでしまうことがしばしばあります。
とにかく深くて、またそれらが綿密に絡み合っていて、読み出したら止まりません。
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まさしく「ストーリーテラー」と呼ぶに相応しい、なるしま先生の作品。
とくにこの少年魔法士は、2巻、3巻と読み進めていくにつれ面白くなるんですよ。
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オオゴトにひるまず笑える少年達におばちゃんはめろめろです。なるしまワールドの決定打に言葉の魅力があると思うので思うことを。
■これは君にたどりつく前の惨劇 (1巻)
どんな惨劇があってどう続くのか。物語の幕開け。
■嵐が来るな 後ろに?(1巻)
爆笑しました。
■おまえの呼ぶ声が 俺の名前を決めるんだ(1巻)
カルノのローゼリッタに対する気持ちはまっすぐとゆるぎない。名を標識に過ぎないのに、その人が言えば決定打。
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確か9か10巻まで(処分したためわからん;)内容に入っていけなかったのと、あんまりにもだらだらしててダレタorz
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はっと胸をつく言葉がはりめぐらされた物語。劇的ではないが、じわじわと来る高揚感はヤミツキ。この高揚感は、なるしまさんでないと味わえない。私の一番好きな漫画家さんであり、一番好きな漫画。
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なるしま先生の作品はどれも好きですが、
おとっときに好きなのが少年魔法士。
特に一巻が猛烈に好きです、うおーん
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香港編。カルノとローゼリットのお話。少年魔法士すべてすきですけど、いまだに、この第一巻ら始まる「ジャック・ザ・リッパー編」が一番好きです。二人の感情と別れが切ないです。
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なるしまゆり氏の漫画に出てくるセリフは印象的なものばかりで色々考えさせられます。深いです。それがまたイイ。少年魔法士は特に好き。
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へっぽこ魔法士カルノくんが、大魔法使いの義理のお姉さんと一緒に、香港の連続猟奇殺人犯を探しだし、腕と足をちぎって胴体の下半分八つ裂きにして人間たこさんウィンナーを作る話…?この1巻だけは。◆この1,2巻はスプラッタなのでご注意を。でも後ろの方の巻はここまでじゃない。それなりにグロいけどね。が、そんなんはどうでも良くてよ。この人、すっごいストーリーテラー。話が抜群に面白い。人間の命の尊さとか、力強さとか、そういう濃いテーマを見事に描いていきます。どんなにボロボロでもぐちゃぐちゃになっても、懸命に生きていこうとするヒトタチにとっても心打たれます。心理描写が抜群。絵が独特ですが、話が進むとなれます。この絵じゃなければ、と思うようになる。だまされたと思って読んでいただきたい。本当になんでマイナーなんだろう…
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病んでたり、黒かったり、悲しかったり、辛かったり、痛かったりがぎゅうううってしてる。それぞれのキャラが。
それでも悩んだり考えて生きてく姿がすごく心に残っていく感じ。
自分がカルノだったらあんな風に生きれないもんね。すごいよね。
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マンガって絵だけじゃないんだ・・・と思わしめた作品で、自分が最初に出会ったなるしまゆり作品
悪魔食いという異端な能力を持ちながら魔法の腕はへっぽこな名門グィノー家の末弟のカルノ・グィノー。
普通の高校生として生活しながら、その身に神霊眼と呼ばれる特殊能力を持つ敷島息吹。
二人の異端な少年達を巡って繰り広げられる物語です。
1巻は「香港ジャックザリッパー編」
カルノは一家の裏切り者アーネストを追って、姉ローゼリットと共に香港へ。
アーネストは処女の臓腑を使って行う禁忌の占いの為に、次々と切り裂き魔事件を起こしていた。
しかし、実はこの事件の最初の被害者は姉のローゼリットであり、彼女は魔法の灰で臓器を補いカルノを魔法使いとして成長させるために香港へ連れてきたのだった。
兎に角ローゼリットの想いが切ない。
そして、その後のカルノの回想でローゼリットが出てくる度に、カルノが負った傷の深さを感じます。
魔法ってファンタジーな存在じゃなくて、生き方やそれに伴う痛みを主軸にしてて、凄く重い。
結構グロいシーンもあったりするけど、気の抜けるほどほっとするシーンもあったり。ストーリーに深みがあって読み応えがあります。
絵については賛否両論あるようですが、自分は気になりません。それほど圧倒的な内容だと思う。
現在13巻まで発刊、連載誌では休載が目立つ・・・OTL