投稿元:
レビューを見る
鈴木敏文の考え方が平易な言葉&図示によって語られた1冊。ムック本なので、読みやすい。中身は、過去に読んだ鈴木氏の内容と変わらないため、新しい発見は少ないものの、やっぱりこの人の考え方はすごいと思うし、その考え方を実際に行動に起こし続けてることが凄いな。
以下、参考になった点、引用、自己解釈含む。
・作業と仕事は別物。作業はあらかじえ答えがわかって行うことに対して、仕事は自分で答えを出していかなければならないこと。作業はいつまで経っても時間の切り売りのままで、先に進まないし、やりがいも生まれない。いかに仕事をしてもらうかが大事だし、セブンはバイトであっても仕事をさせているから強い。
・競合が出たら、比較されて、よりセブンの良さがわかってもらえるチャンスだと発想する。
・競合店の視察はするな。見学をすると、他店のやり方を意識して振り回され、余計な労力・コストがかかるだけ。見るのは常にお客様。お客様のニーズを発掘して自己を変化させ続けることに集中するべし。
・人間はみな同類でありたいという心理とともに、そこから抜け出して差別化したいという欲求があり、一定量流行ると、新しいものに移行していく。つまり、流行をおった商売をしかけていては、常に需要の山は捉えられない。流行の芽をいかに捉え、先に仕掛けられるかが重要。
・売り手の好都合は買い手の好都合。ロスなく完売した時には、欲しい人が変えなかった機会ロスが発生したと考えるべき。人は、どうしても目に見えるロスの方を意識してしまうが、そこにばかり目を向けていると縮小近郊に陥る。
・顧客のために考えると、顧客の立場で考えるは似て非なるもの。顧客のためと考えているうちは、自社で出来得る範囲の中での発送に留まる。顧客の立場で考えると、自社の制約は関係なくなる。よく、会社になじんでくると「○○マンになってきたな」と褒め言葉で使われることがあるが、これは危険信号が出たと思うべき。会社の都合ではなく、いかに1人の客の立場で考えられるか。この発想を常に持たねば、顧客ニーズの変化においていかれる。
・出来ない理由は、裏を返せば出来る理由となる。その理由を1つ1つ確認し、潰して行けばいい。
・多くの人が反対することほど、成功する確率はあがる。反対するものは大概、前例がない、実施が困難なことであり、そのことは競合が少ないことを意味すると考えるべき。逆に皆が賛成するということは、それだけっ競争にさらされやすいビジネスの可能性が高い。
・人員をかけると、仕事の棚卸が進まず、余計な仕事が残ってしまう。結果、会社としての生産性が落ちる。人員を削れば、出来得る仕事の量が絞られるため、不要な業務は淘汰されていく。忙しいからと、容易に人を増やしてはならない。
・多様化が進んでいるというが、その時々を切り出してみれば、こんなに画一化された市場は無い。このピークの短い画一化のタイミングをいかにうまく仕掛けて、捉えられる��が重要。多様化という、耳触りの良い言葉に惑わされてはならない。
・POSデータや、来店客の調査をしていても、それは今買いに来てくれている人、今店に並んでいる物、のデータに過ぎない。店の外には、取り切れていないチャンスが眠っているという発想が必用。現状のデータに惑わされるのではなく、店外の情報を基に仮説を立て、仮説にそって発注をかけ、その仮説が正しかったかどうかを、売れたデータ、来店客データで検証するのが、正しいデータの見方。
・平均値と比較しても、あまり意味が無い。その店、その店で、環境が全く異なる。その店の立地に合った、絶対値はどこなのか、という視点が重要。その予測絶対値に対して、数値がどうなっているかを見る視点を持つ。
・現場で何か問題が生じたときには、人はなぜそうなったか無意識ながら都合の良いデータを探し、良い解釈を加えるもの。こらは人の自然な防衛反応であり、無くすことは難しい。そのことを前提にして、上がってくる情報と対峙しなければならない。疑問がある情報、データに気付けるかどうかは、探究心の有無による。探究心があれば、情報の不整合に気付く。
・伝言ゲームではYESがNOに変わる。出来る限りダイレクトコミュニケーションが有用。トップの語った内容を、80%の熱感で下に落としていくとして、組織で5階層あれば、末端には30%前後の熱量しか伝わらない。
・マニュアルは過去の事象に対応したものであるが、未来が過去で同じという保証はない。マニュアルに沿って対応するということは、変化に対応出来ない画一的な業務となり、組織が硬直するリスクがある。そのことを理解した上で、マニュアルはマニュアルとしながらも、常に変化に対応することを盛り込んでおかねばならない。
・人な何かにしがみついていると、大きな挑戦は出来ずに、本来もっている可能性、本当の力を出せない。組織にしがみついている人も同様、組織からはみ出さないように、無意識にブレーキを踏み、良い子になろうとする。そうなると会社は変化対応が出来ず、硬直してしまうし、個々の力も発揮が出来ず、充実した仕事が出来ない。挑戦するか、妥協するかで、人生観は大きく変わる。
投稿元:
レビューを見る
全員参加型でアルバイトにも仮説検証の実践を求め、その結果、アルバイトにも「経営」のなんたるかが判るようになるといいます。
_/_/
セブンイレブン経営が持つ、そのポテンシャルをよく理解できる1冊です。「経営」に興味のある方は、一読をお奨めします(^_-)
投稿元:
レビューを見る
競争相手は競合他社ではなく、顧客のニーズ。
顧客のためにではなく、顧客の立場で考える。
仮説と検証。
業態は違うけど、うちにも使える(*´・ω・`)b
投稿元:
レビューを見る
コンビニ店頭で目についたので購入。コンビニでの薄手のビジネス書は気分転換ぐらいの軽い気持ちで読むことにしている。
実体としてはセブン&アイのCEO鈴木敏文氏に対する氏の経営に対する考えのインタビューまとめである。タイトルの疑問の回答は書かれておらず、この本を読んでも、バイトが経営学を語る一端のビジネスパーソンになる過程は記載されていない。なので、タイトルの内容から導かれる内容をこの本に求めると期待はずれ。
一般的なビジネス書としてはセブンイレブンの経営戦略や鈴木氏の経営哲学を1テーマを見開きで図解入りで解説している。説明されている経営戦略は論理的で一貫している。見慣れた商品を取り扱っていることもあり、経営学の入門書としては読みやすい。
投稿元:
レビューを見る
コンビニだけじゃなくて、ヨーカドーについても書かれていた。小売という一つの点で見るのではなく、日本経済についてマクロ面からも考え、どうしたら同じ値引きでも効果がでるのか考えていた。広い視野で捉えることが大切だと感じた。また行動経済学の手法、メタ認知など様々な手法で売上げ向上に向けて取り組んでるんだなと感じた。