遠野物語拾遺retold
2023/03/07 21:11
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投稿者:黒藤 - この投稿者のレビュー一覧を見る
柳田國男の『遠野物語拾遺』を京極夏彦が現代語訳し、順序を入れ替え再編した『遠野物語拾遺retold』。原著も収録されているので読み比べることができます。
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ソフィア文庫ではなく、単行本版で読了。
既にデータがなくなっているとか、ちょっとなあ。
拾遺の方が分厚いとは思っていなかったので、驚き。
ただ、拾遺だけに、各話は短いものが多いので読み応えはそんなでもなかった。
しかし、全体として、遠野の地域の空気感を感じられる。
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遠野物語に載っていない逸話集「遠野物語拾遺」を京極夏彦が再編集したもの
柳田国男の原著「遠野物語拾遺」も併載
遠野での怪異や行われている風習なども多数載っている
逸話の順番が入れ替えられていて、原著では気づきにくい逸話同士の関係などが京極夏彦の解釈として描かれている
訳の仕方や補足で付け加えられている情報など、京極っぽいものを感じる
遠野物語との関係性や出版に至った経緯などの説明も併記されている
個人的に面白かったのは
・餅を食べたいが故に交換条件で色々してくれる「何か」
・子供が仏像で遊んでいたのを注意したら、「折角遊んでいたのに」と夢枕に出てくる神仏
この辺は物語の定番と違った展開になっているのが面白みを感じる
その他にも、物語の定番とは異なるる展開のものも結構ある
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民俗学と妖怪学を併せ持った内容
著者が再編集し、非常に読みやすい。
願はくはこれを語りて再び平地人を戦慄せしめよ。