0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:優乃 - この投稿者のレビュー一覧を見る
評価が良かったので初めて手にした作家さんでした。
でも私はどこか苦手な内容でした。
女性なら理解しやすい心理表現が多いことは確かですが、
何かネチネチしているというか…暗い気分になるというか。
どの小説も最終的には前向きな展開に向かうのですが、
後味が悪い感じが私は消えませんでした。
ただ全ての小説がどこかで繋がった話になっているのはさすが。
きっと女性らしい女性ならば好きな小説かもしれません。
私はさっぱりした考えなので理解が難しかったのかも。
他の方が高評価なことも納得はいく小説ではありました。
投稿元:
レビューを見る
棘ね…相手に向く棘、受ける棘、自分に向ける棘。
読んでいて苦しいような、嫌な感じのような、もがくような、色々チクチク刺さるものあれど、何処かに泣きたくなるような優しさ。この人の作品は痛みと優しさを伴う。
投稿元:
レビューを見る
秘密を隠して、今日も私は微笑む。
女性を主人公にした短編オムニバス。少しずつ登場人物は重なり合っているので、裏側がわかる。誰も、外から見えるものだけではできていない。人が幸せに見えるのは、隣の芝は青いだけ。でも、どの話も一応歩き出すラストが描かれているので、救いはある。幸せは気の持ちよう。だから、難しいんだけど。
投稿元:
レビューを見る
一話完結かと思いきや、登場人物が重なっていて、気になる人たちのその後がわかる感じの話でした。
とりあえずヒロが不幸せそうでよかった(笑)
「美しい雨」では、私も喜多さんみたいな態度の人を「ちょっと……」と思ってしまってたけど、確かに子供を守れるのは親しかいないんだよなあ。
投稿元:
レビューを見る
15/11/30
復讐の話、もうちょっと読みたかったけどそのもうちょっと読みたいくらいがきっといいんだよね。「春待ち」はじんときました。“いつかは生まれかわって、知らない人になって知らない人と、この夕陽を見ることができるんだろうか。” (T_T)
それから『誕生日は祝われる日ではなくて、感謝する日なんだ。お腹を痛めて、うんと頑張って、この世界に送り出してくれてありがとう、お母さん』て似たような言葉、市川拓司の小説でもあったけど、こういう考えすてきだと思います。
投稿元:
レビューを見る
家族の少なさは、時にあたしたちに、ぞっとするような孤独の底を見せる。
いつの日かあなたにも、泣きじゃくる日がくるかもしれない。どうしようもなく、ふるえる日がくるかもしれない。誰かを憎んだり、失くしたり叶わなかったり裏切られたり傷つけられたりして、このまま世界が終わってしまえばよいと本気で願う日がくるかもしれない。
その時あたしが、あなたの横に居られることを、今から祈ろう。あたしがあなたのために一日でも永く生きられることを。健康でいられることを。あたしが、あなたへ吹きつける風を、すこしでも和らげてあげられるよう。そして、求められた時には、「なりふり構わずに」あなたを守れる強い自分であるように。あなたのぶんも、あたしが祈る。
投稿元:
レビューを見る
生きていくことは面倒で苦しいことだ。救ってくれるのは、友人でも愛する人でもなく、自分の気持ちだ。普通にどこにでもいる女性たちの心の苦しみを描いた連作小説。
異性なのでよくは分からないが、おそらく等身大の女性たちが主人公。家庭内でも社会生活においても、人間関係はわずらわしく面倒だ。登場する女性がとても身近に感じるので、その棘の痛みもストレートに伝わってくる。故にタイトルの巧さは秀逸だ。
投稿元:
レビューを見る
どの章の主人公にも共感はしなかったけど美雨ちゃんがママに「ありがとうは?」とせかされるのが嫌な気持ちはわかる。子どものときを思いだした。わかってるよって。せかさないでって。比呂人には早瀬じゃないけど、ざまあみろ(笑)と。第3章「美しい雨」では第2章「ヒヨコと番長」の奈津子と隼人が結婚したり幼稚園の先生になろうと勉強を始めたのがわかってうれしかったです。最後は早瀬が少しずつ元気になっていけそうな終わりかたでよかった。
投稿元:
レビューを見る
ほぼ他人、でも少しずつ接点がある人たちのオムニバス。
人にはそれぞれ事情がある。恋人がお金持ちの若い女の子と結婚したり、弟が自殺したり、自分の家柄や要領良く生きる双子と距離を取りたかったり、若くしてシングルマザーになって改めて自分の母について考えたり。
それぞれの悩みを抱えながら、人と関わっていかなければいけないし、その誰かもまた悩み苦しみながら日常は回っていく。
時間が解決するのをただ待つしかないのかもしれない。
投稿元:
レビューを見る
うわぁ重たい。重たかった。
そういう人生もあるよね、と思うけど。
たいていはとてもかけ離れたものに感じた。
まぁこれからどうなるかなんて、自分でもわからないけれども。
投稿元:
レビューを見る
女はめんどくさい、
女は少し満たされない、
女はいつも隠してる、
それも一生懸命。
それぞれに秘密を抱え、
渦巻く感情をどうにか潜め、
そして笑顔。
怖くもあり、
どこか痛くもあり、
ただ、とても近い存在があった。
投稿元:
レビューを見る
最初の章で「うわぁ重すぎじゃない?」と思いました。ここまで一線を越える女性は稀なんじゃないかとも思ったし、こんな男も、いくらなんでも稀なんじゃないかと。
・・・いや、もしかしたら結構いるのかな?
次の章で、あ、これは短編連作なんだな。と気づいたあたりから、がぜん面白くなりました。
この棘は誰でも持ってるものなんじゃないかな。と思える章もあったし、苦々しく感じる章もあったけど、これは最近の中ではヒットな本です。
いろんな意味で、素直に面白かった。
投稿元:
レビューを見る
【自分を裏切り別の女性との結婚を決めた彼への復讐を誓う晴美、盛大な結婚式を挙げ高級マンションに住むもなぜか満たされない奈那子、子供を育てる自信がもてない母親、亜季…】(Amazonより転載)といったあらすじを読み、またしてもどろどろ人間関係崩壊ものを期待して読みましたが全く違いました。
先日の『一瞬の雲の切れ間に』続いて敗北です。
投稿元:
レビューを見る
4つの話。
やわらかな棘という題だから、軽めの復讐ものかと思って読み進めたけど、ドロドロはほとんどない。
辛かったけど、頑張る的な応援したくなるような四つの話。
第一章「まちあわせ」は、付き合ってた彼氏に裏切られ復讐を考えている晴が主人公。
第二章「ヒヨコと番長」は、裏切り者の晴の元カレと結婚した奈那子のお姉さんの話。
面白かった。
投稿元:
レビューを見る
登場する人物が少しづつ絡み合い、あれ、これ誰だっけ?と何度かページを戻したり。途中、幼稚園児目線で平仮名だったりしたけれど目線が極端に変わるのには効果的だったかな。登場する人物それぞれに想いがあり人生色々だな、一気に味わえる読書の醍醐味を味わえた。