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投稿者:はにーとーすと - この投稿者のレビュー一覧を見る
今回のお話は遠藤の心の機微がとても細やかに表現されていました。
あいかわらず口は悪いですが、その口の悪さの中にも神宮寺への照れ隠しだったり愛情だったり、
遠藤ってかわいいんだぁと思ってしまうくらいとても人間らしくなりましたね。
神宮寺も口下手なのはかわりませんが朴訥だからこそ、遠藤をさりげなく深い愛情を持って包んであげられるんだなぁと。
「甘さの在所」のラストシーンにはホロリとしました。
なんだかとっても素敵な読後感。読んでよかった、と思える作品です。
あ、タイトルの「甘い水」の謎も分かりました。なんだか深いですねぇ。
それから北上さんの表紙イラストもとっても素敵です。
アサルトスーツ、いやぁ萌えますね。
しばらく眺めてしまいました(笑い)。
愛を知らない遠藤が、神宮寺という愛を知るお話の完結編
2022/08/28 16:16
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投稿者:コリラックマ - この投稿者のレビュー一覧を見る
トラウマなんて軽い言葉では語れない凄惨な過去を抱える受け・遠藤を、どこまでも不器用だけれど深い愛情で包もうとする攻・神宮寺のお話、完結編です。読み終えたらとても胸が温かくなります。
距離の縮まった二人から始まりますが、自分の気持ちを掴みきれない遠藤が結構グラグラする割には、しっかり神宮寺の存在を大事にしている感は伝わってくるので、『素直になれ、遠藤!』とつい力が入ります(笑)
どんなピンチな場面だろうと、遠藤と神宮寺のSAT時代から続く仕事面での絶大な信頼関係。そして、ここで言うか!という場面でも繰り返される『遠藤のお願い』という痛すぎるものを、神宮寺が惚れ切っているからこそ飲み込む姿に涙します。いや、これが篠口との最大の違いとして描かれているので、そこはじっくり読んでいただきたいです。相変わらず有言実行の神宮寺がカッコイイクライマックスです。
そして、篠口の牽制という名の嫉妬がもう怖くてたまりません……。話に冷えきった風が吹きすさぶ瞬間です。正面からケンカ売ります(笑)
でも、きっちり受けて立ったからには、負けるな神宮寺!遠藤に勝るとも劣らない負けず嫌いの真価を発揮しろ!という感じでしょうか。
心の底では愛に飢えているのであろう遠藤が、どういう結論に達してどういう所に着地するのかは、巻末まで読んだらわかります。
一つ言えることは、神宮寺のどこまでも無償で深い愛情が遠藤の魂の根幹を揺らして、ゆっくりと愛を伝え続ける懐の深さ(ほぼ同じ歳なのにな……)が、遠藤の気持ちを決めさせたポイントなのではないかということ。
篠口と神宮寺の違いは、遠藤の痛みの部分までスッポリと抱きしめて包むことが出来るかどうかだったと思います。同じ傷を舐め合うよりも、愛情に守られたかった遠藤の気持ちが痛い。
愛を知らない遠藤が愛を知る瞬間がとても印象的なお話です。
やっぱり好きだなぁ
2016/01/17 21:36
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投稿者:うさこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
何度も読み返したくなり、折に触れ読み返す作品。
遠藤の傷付いたなんて軽い言葉では言い表せないくらいの心を、神宮寺が不器用に優しく包んでいきます。
かわいさんの作品に描かれる男性は、仕事にプライドを持っているところが魅力的です。
傷つきながら前に進んだりする姿にぐっときます。
そんな二人の心の結び付きからのラブが素敵です。
前作から更に結び付きが深まる今作。
通して読むのをおすすめします。
まだまだ二人を見たいなー。
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投稿者:なつゆき - この投稿者のレビュー一覧を見る
ああ言えばこう言う口の減らないデリカシーのない、実際に職場にいたら多少顔が綺麗でも絶対にモテないだろうと思われるちょっと破天荒なキャラの遠藤と、不器用で口下手、徹底して遠藤に振り回されるワンコの神宮司。(あとがきより)
今回は遠藤の内面が篠田との関係や立てこもり事件を通じて語られていて心に沁みた。二人がこれからもずっと一緒に花火を見たり花見を出来ますように。
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投稿者:沢田 - この投稿者のレビュー一覧を見る
受のピンチを攻が救出する展開でした。
ラブの方はぼんやりした感じでしたが、個人的にもう少し受のはぐらかしが抑えめかつワンコ攻が押せ押せな方が好みなので、ちょっと物足りなさもありました。
でも温泉旅行で受が泣くくだりは、攻の包容力も相俟って凄く良かったので、その後をもう少し見たいです。
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表紙がとてもステキです。
「甘い水」の続編。その後の二人の関係に変化があったのかどうか、気になります。
あけすけな物言いで、Hに対する意識にロマンもへったくれもない遠藤でしたが、相変わらずでしたね。肉親を悲惨な形で失い、大切なものを持たないように生きてきた遠藤の心情が今回丁寧に描かれていて、胸をつかれました。
刹那的な快楽だけを追って、深入りすることを避けていた遠藤でしたが、大型わんこな神宮寺にほだされているのがよくわかります。
もし、生きることも死ぬことも自分で選べない状態になれば、という極限での自分自身を神宮寺に託そうと思う気持ちこそが、彼への愛情と信頼の証だというのが伝わってきます。
ひなびた旅館で起きた人質立てこもり事件が今回のクライマックスでした。
事件的には、そこそこ?で犯人の人物像や緊迫感は今ひとつな気がしましたしたが、現場突入前の遠藤と神宮寺の会話には、決意が感じられて胸が熱くなりました…エロじゃなくて、お仕事萌えしてしまった!男っぽいところがすごくツボでした。
周囲がまた相変わらず雰囲気を盛り上げてくれました。宮津がいい味だしてます。そして、食えないオトコの篠口!つかみどころがない感じが迫力あります。そして、遠藤同様抱えているものがあります。なので、同病相哀れむところが、遠藤を引かせてしまう一因になってしまったような。篠口、とても気になる男です。
書き下ろしは温泉新婚旅行編。色気は…?微妙。でも、そうでないともう遠藤らしくない気がしてきた。
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ものすごく素敵な展開になりましたね。恋人まではいかなかった二人の関係がこんなにも恋人というよりも人として深い所に落ち着く展開になるとは思いませんでした。軽い所は楽しく読め、心の深い部分の所には胸が締め付けられて、事件の所はハラハラと色んなものが詰め込まれた1冊でした。あとがきにあった日にち薬って言葉が関西特有っていうのを知ってビックリでしたね♪本当に遠藤の怪我も心の傷も日にち薬で早く治って欲しいですね。まだまだこの二人のお話もだけれど、宮津もそして篠口も幸せになって欲しいので続いて欲しいですね
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めちゃめちゃ良かった…!!泣いた~!
これは1・2巻合わせて読むべし!!2巻の盛り上がりハンパ無いです!
1巻では詳しく語らなかった両親を亡くした時のことを、遠藤が淡々と話すシーンがもう…泣ける
「甘い水」というタイトルの意味も分かって、切ない…
あと、今回も事件が起こりますが、「饒舌に~」の突入シーンと同じぐらい燃えた…!
THE男の世界という雰囲気がたまりません!!
挿絵も素晴らしかったし、挿絵ページをめくるのが楽しみで!!
書き下ろしの最後のエロでも泣いてしまって…
このCP好きすぎる~!!!
もっと続きが読みたかったです…
あと篠口さんが幸せになるお話も読みたかったな~
個人的に、刑事ものってあまり触手が動かないんだけど、特殊部隊は大っっ好きだ!!
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「SIT―警視庁特殊班捜査係に所属する遠藤は、一期下である神宮寺に告白され、同僚以上恋人未満の関係を続けていた。
母を亡くした際の後悔から、自分が自ら生きることも死ぬことも選べなくなった時には、生命維持装置を止めて欲しいと考えていた。
そしてその役目を神宮寺に託したいと、次第に思うようになる。
そんな中、鄙びた旅館で人質立てこもり事件が起こり、遠藤たちは現場へ急行するが…。」
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前作に引き続き、遠藤のデリカシーのなさにちょっと新宮寺が可哀想だな~なんて思ったのですが、BLに毒されていたかも、ホントは意外と遠藤みたいなのが多いかも、と気づいた(笑)そう思ってみると若干、新宮寺の乙女っぽい遠藤に対するがっかり感が気になる(大笑)う~ん、この話はコメディではないんだけれど遠藤の破天荒な性格のせいでなんとなくシリアスになりきれない(笑)篠口も絡んでは来ましたが、遠藤からしっかり引導を渡されて、なんだかんだ言いながらも遠藤は新宮寺のこと好きみたいです♪
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ふつくしい表紙!これだけでどんぶりご飯3杯はいけちゃいます!
最初の数ページの二人の雰囲気といったら・・・仕事シーンなのになんだか甘いんだよ!にんまり。
ストーリーはアンバランスな遠藤の内側が見えたり、仕事だけではなく人生の背中も任せる覚悟だったり、ラブだったり……萌えます。
篠口さんがこの後どうなるのかなぁ・・・またそのスピンも期待していいのかなぁ??
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北上れんさんの表紙に、もうもう、うっとり♥
もちろん内容も1巻より甘くしあがってます!
お仕事(SIT)もしっかりとこなし、互いとの信頼関係も益々新密度UPで、でも本人さへ気付かない受の心の闇に寄り添おうとする攻めに、いじらしさやら強さを感じます。
警察モノ、軍モノの好きな方におすすめ。お互いプライドを持った攻×攻カップルっぽい所もタイプ♥でも、しっかりと色気はあります。
かわいさんの警察モノでは、この話が一番好き!!
大満足な一冊です!!
リンク作品
「天使のささやき」
「Zwei(ツヴァイ)」
「天使のささやき2」←当作品CPが番外編にゲスト出演してます。
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前作を読んでから随分インターバルがあいてしまったので、うすらぼんやりしてしまった相関図等々思い出し思い出し読みました。
前作で恋愛スペックゼロの遠藤と体の関係を含むステディになんとか持ち込んだ神宮寺。相変わらず恋愛の機微なんてこれっぽっちも理解しないデリカシーの無さを存分に発揮する遠藤。
本当は無神経なわけでも鈍いわけでもない遠藤が、
心のどこか大事な部分を麻痺させることで陰惨な過去を受け止めてきたことを、そうしなければ生きてこられなかったことを、そしてそんな自分を薄情だと思っていることを知って心を痛めながらも、懸命に遠藤の心を拾っていこうとする神宮寺がいじましい。
心の奥まで汲み取って癒せるよう器用さも持ち合わせていなくて、うまく言葉をかけられない自分に懊悩しながらも、寄り添おうとする神宮寺の無骨な愛情。決して泣いたり甘えたりはしないけど、神宮寺が真っ直ぐ自分に向けてくる愛情の必死さに内心とても癒されている遠藤。
前作から引き継いでいるタイトル『甘い水』の意味が中盤遠藤の口から明かされる。その重みに思わず胸をつかれて、涙が出た。
そんな遠藤が、安心して背中を預けられる人間。何かあったら必ず助けに来てくれる。自分を全力で守ってくれる。そして自分がどうしようもなくなった時は自分の命にケリをつけてくれる。その存在があるから、自分はいつだって安心して突入できる。遠藤がそんな相手をみつけられて本当によかった。
詳しくは明かされなかったけれど、同じように過去に傷を抱えているらしい篠口が、平然としている分抱えてる傷が深いのではないかという気がして、この人もいつか救済されればいいのにと切実に思う。
かわいさんの地に足の着いた飾らない文体はいつもとても好き。ハッとさせられるようなポエムはないけど、ありきたりな言葉だからこそ胸に響いて何度か泣かされた。
ストーリー展開自体は程よいエンターテイメントだと思う。超個人的な理由&独断で4☆で。
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二人がくっつくまでとタイトル「甘い水」の意味がわかる本作。こんなにちゃんとした終わり方を見せられると満足としか言いようがありません。いやー男×男はいいですね!うじうじしてる受けも好きですが、男前の受けも好き!
遠藤の見えないところに確実にある傷を見えないふりでもなく、かといって触るでもなくただそこに在ると受け入れていく神宮寺も素敵です。
終わりと言っても続編があってもおかしくない終わり方なので、また書いてくれないかなーと期待しつつ同人誌とかで後を追いたいと思います。